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短歌まとめ

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2022年12月の記事一覧

短歌まとめ 2022.11

わけもなく爪先を見る爪を噛む隣人愛の氾濫の下

穴だらけ汚い体を横たえて静物画として過ごす黄昏

夕暮れの風がなぞった輪郭にモナ・リザほどの価値が無くとも

貝になる詩が書けなくて咽頭に砂が詰まって涙が枯れて

喉からは嵐のような音がしてジェンガはおしまいお前のせいで

ゴミ袋には君だったされこうべ 未明に星は黒く輝く

(寂寞の薄明)何もいらないよ、落ちるだけだよ、空はこんなに、

春だった離れ

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短歌まとめ 2022.10

流行の恋愛小説破り捨てその手で君の髪を梳きたい

嘘つきになってしまった君の目が蕩ける程に甘い、幸せ。

お揃いのグラス「大丈夫、明けない夜はないから」グラスが落ちる

太腿を上唇を脇腹を撫でる/今夜も処女だけど笑

解答をずっと持っている/解凍をずっと待っている。悴んだ指

晴天だドローン飛ばせ、あの星の道の終わりのあなたに届け

とこしえのやさしい闇のさざなみにさらわれていくかつてのすべて

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短歌まとめ 2022.9

月末はあなたが死んだ夢を見て吐かないようにケーキを食べる

三日月は月であの子は友達で袋の中は低脂肪乳

幼さで繋がるふたり花言葉みたいにずっと騙してほしい

百年前ダムに沈んだ雪国の晩夏に雪が降る百年後

永遠に幸せだよね口開けていちごみるくの飴玉一つ

もう夏は終わったらしい浴槽でもう動かない君蝉時雨

夜だからかなり勝手に嫉妬して勝手に後ろから抱きしめる

死ぬまでに君に抱かれてみたいから毎

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短歌まとめ 2022.8

目を閉じた。ボートに乗った。行き先はあなたが決めた、はずだったのに

甘いのは思い出と桃、苦いのは記憶と檸檬、辛いのは灰

青色に輝く星を灰にしてアルバムの中で微笑むあなた

白い花、より白くするより良くするより良い花をより良い人に

犬みたいに愛しているの晒し首みたいに呪う夜が来るまで

草臥れたソファーに沈む靴下が白くないからもう好きじゃない

健やかに眠れる魔法「明日には海から君が帰ってくる

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