短歌まとめ 2022.8

目を閉じた。ボートに乗った。行き先はあなたが決めた、はずだったのに

甘いのは思い出と桃、苦いのは記憶と檸檬、辛いのは灰

青色に輝く星を灰にしてアルバムの中で微笑むあなた

白い花、より白くするより良くするより良い花をより良い人に

犬みたいに愛しているの晒し首みたいに呪う夜が来るまで

草臥れたソファーに沈む靴下が白くないからもう好きじゃない

健やかに眠れる魔法「明日には海から君が帰ってくるし」

苦しみを咀嚼している慣れるまでレタスに少し似ていると言い

雨晒し惨めな仔猫のような目で死ぬほど尊い恋をする人

ただ人になるため君は書を捨てて町へ出たのだひぐらしの鳴く

生きたくて生きてるわけじゃないんです。画像、映像、線香花火


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?