短歌まとめ 2022.10
流行の恋愛小説破り捨てその手で君の髪を梳きたい
嘘つきになってしまった君の目が蕩ける程に甘い、幸せ。
お揃いのグラス「大丈夫、明けない夜はないから」グラスが落ちる
太腿を上唇を脇腹を撫でる/今夜も処女だけど笑
解答をずっと持っている/解凍をずっと待っている。悴んだ指
晴天だドローン飛ばせ、あの星の道の終わりのあなたに届け
とこしえのやさしい闇のさざなみにさらわれていくかつてのすべて
むせ返るほどの無価値と虚無の色どうして海は塩辛いのか
シャツだけが白く浮かんで(本当はそれすら白くなんかなかった)
ああああああなたはいない痛くない意味も価値もない祈りの言葉
降り積もるマリンスノーに例えよう。ロマンチックになる君の灰
知られたくない下らない孤独さえ二人で分け合うことができたら
お別れの儀式をしよう投票でこの美しい星を汚そう
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