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仕事の報酬はお金だけじゃない。金銭報酬、環境報酬、仲間報酬、学習報酬の4つがある。

こんにちは。次世代キャリア研究所です。

今日は仕事の報酬について。
あなたは、仕事の報酬と聞いて、何を思いつくでしょうか?
やはり、「お金(給料)」と考える方がほとんどだと思います。

実際、世間一般的に仕事の報酬はお金だと言われているため、
「仕事を頑張ったから給料がもらえる」
「仕事をたくさんしたから、ご褒美としてお金がもらえる」

といった価値観が広まっていると思います。

しかし、報酬を金銭以外にも着目して、定義し直している企業があります。
例えば、人材業界の雄であるリクルートのでは、「仕事の報酬は、仕事」という価値観があるようです。
仕事をすることによって、さらに仕事が与えられる。そうすることで、活躍する場が増えたり、成長できる機会が増えたりする、という意味だと思います。

また、就職活動を行う個人としても「成長できる環境で仕事がしたい」「自己実現ができる職場が良い」といった声を良く聞きます。
これらはお金以外に「やりがい」を求めている一例だと思いますが、もう少し掘り下げて、分類できるのではないでしょうか。

そこで今回は改めて、「仕事の報酬って何なのか」についてを網羅的に定義し、考えていきたいと思います。

1.金銭報酬

1つ目はやはりお金でしょう。これに異論のある方はあまり多くないと思います。
仕事の対価としてお金が支払われるのは、資本主義の源流であると言えます。お金をもらうことで、消費行動がうまれ、さらに仕事が増えていくという構造は、21世紀になっても変わりません。

2.環境報酬

2つ目はあまり聞き慣れないと思いますが、環境報酬と名付けました。これには会社のブランドや、その仕事をすることによって得られる地位などが含まれます。
例えば、トヨタという会社で働くからこそ、家族や周りの友人(環境)から信頼されます。また、信用のある会社として格付けされるため、住宅ローンが優遇されたりといった、実際の利益にも繋がります。

また、立地の良い事務所や福利厚生サービスが充実しているということも、環境報酬に含まれるでしょう。

このように、ただお金をもらうだけじゃない、副次的に利益が発生するような報酬を、環境報酬と名付けています。

3.仲間報酬

3つ目は仲間です。仕事は1日の3分の1の時間、寝食以外のほとんどの時間を過ごす活動です。仕事を通じて良い仲間と出会えることは、紛れもない報酬の一つです。
企業選びの軸の一つに「一緒に働く人」と上げる方も多いと思いますが、これは仲間報酬を重視しているのだと思います。

良い仲間を作るために、社内にカフェを設置したり、アルコールが飲めるバーを設置したり、懇親会をしたり、という企業の行動は、この仲間報酬を最大化するための施策であると考えることもできますね。

4.学習報酬

4つ目は学習。仕事を通して、学べることがあるというのは素晴らしいことです。これを学習報酬と名付けました。
仕事は自らの能力を発揮し消費するだけじゃなく、同時に吸収できるものがあれば良いものとなります。

企業は社員に対して学習する意欲と機会を与えることが、報酬の一つとして考えられるのではないでしょうか。

まとめ

多くの採用プロセスでは、雇用者も被雇用者も「金銭報酬」に焦点を当てて話をしがちですが、上記の4つの報酬を定義し、企業が社員に支払う報酬を区別することで、採用がうまくいくと思います。
面接では、利益の一部を金銭的報酬を最大化することはせず、他の3つの報酬に振り分ける旨を明確に伝え、特に「仲間報酬、学習報酬」という考え方に共感できるかどうかを大切にすると良いのではないでしょうか。

また、この価値観と報酬体系をリンクさせるため、給与やボーナス・インセンティブのあり方などを検討する動きにも繋がっていくのかと思います。

最後に

100万部を突破した、不朽のロング・ミリオンセラー。二つの世界的大企業・京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた「経営のカリスマ」が、その成功の礎となった「人生哲学」をあますところなく語りつくした本を紹介して、終わりにしたいと思います。



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