人は自分が思うよりも優しい。わたしたちは自分の勝手な妄想のせいで、一歩を踏み出せずにいる。
先日、語学学校で仲良くなった韓国人やドイツ人の友人と遊んでいたときのこと。
その中にあまり英語が得意ではない日本人の女の子もいたのだけど、その子は英語ができないなりに、自分の知っている単語と自分が話せる速さで、一生懸命コミュニケーションを取っていた。
相手も注意深く彼女の英語を聞き、丁寧に返していた。そして彼らは、とても楽しそうに会話をしていた。
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わたしは英語のボキャブラリーが少ないので、会話の中にわからない単語がたくさん出現する。そういったときに、ついついわかったふりをしてスルーしてしまいたくなるのだけど、意識して毎回「それってどういう意味?」と聞くようにしている。
何度も話を中断してしまって申し訳ない気持ちも湧くのだけど、彼らは嫌な顔せずにその意味を毎回丁寧に説明してくれる。
そして最近では「この子は語彙力がないな」と認識され、こちらが聞く前に「この意味わかる?」と聞いてくれるようになり、たくさんの言葉を学べている。
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わたしは、人は基本的に優しいと思う。大抵の人はつたない英語でもしっかりと聞いてくれるし、ちゃんと耳を傾けてくれる。
英語ができないからといって話も聞いてくれない、という人はかなり稀だ。(そんな人に出会ったことがないし、もしそんな人がいたのなら、その人とは金輪際関わらなくていい)
一生懸命に自分の言いたいことを伝えようとしたり、人が言っていることを理解しようと努める人を、彼らは邪険にしたりしない。むしろ誠実な人だと思って好感をいだいてくれたりもする。
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「英語ができないと、話しかけてもうっとおしがられるんじゃないか」
「わからないことだらけで何度も話を中断させていたらイライラされるんじゃないか」
そうやって思って躊躇してしまうこともあるけれど、たいていの場合それは自分自身の勝手な妄想だ。
英語に限らず、それは人間関係全般に言える。
「仕事の遅い自分がいたらみんなの迷惑なんじゃないか」
「上手くプレーできない自分がいたら足を引っ張って迷惑をかけるんじゃないか」
けれど人は自分が思うよりも優しい。
だから下手くそでいい。言葉も知らなくていい。できなくてもいい。
安心してそのままの自分で飛び込んでいい。
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