日本を「異常だ」と言うのなら、世界中どこへ行っても心豊かに暮らすことはできない。
ニューヨークが大好きになり、こうやってこの街の素晴らしいところを書いているけれど、海外に住んでいると日本のいいところも日々感じることができる。
日本は本当に素晴らしい国だ。
まず、おいしいものがとんでもなく安い価格で食べられる。
食のクオリティ、バラエティは世界でもダントツだ。しかも安い。ニューヨークで1500円するバーガーを、日本では半分の価格で食べることができる。
コンビニではあんなにおいしい食事が500円以下で買える。ニューヨークでは絶対に考えられない。
また、めちゃくちゃ性能のいいものがありえないほど安く買える。
日本の100均は神だ。こちらでは300円、400円と払って日本の100均よりも性能の悪いものがごろごろある。
ニトリやユニクロなど、安価で性能のいいものを提供する企業も日本には数え切れないほどある。
他にも礼をあげればきりがない。
電車の正確さは言うまでもなく世界一だ。ニューヨークでは電車が来ない、いつ来るかわからない、勝手に駅を飛ばす、勝手に運休するなど当たり前だ。
日本のように時間ぴったりに電車が来る国は、世界中どこにもない。
また、医療費がとんでもなく安い。国に7割も負担してもらって、文句を言う人の気が知れない。そういう人は一回アメリカ住んでみなさいと言いたい。
インフラだって完璧に整っている。日本でシャワーのお湯が突然出なくなった経験をした人はどれだけいるだろう?
ドアマンがいるような高級マンションでさえ、マンション全体のガスが長い間壊れて自炊ができない、なんてことはよく聞く話だ。
日本で最も家賃の高い東京だって、月に10万円近く払って風の全く入らない部屋に住んでいる人はいないだろう。しかもニューヨークでは月10万円では一人暮らしなどできない。それだけ払って、シェアハウスに住むのだ。
…
先日の参議院選に関する日本人の反応を、わたしはニューヨークから見ていた。SNSに選挙に関する記事や投稿がたくさん流れてきた。
外から見ているとその異常さがよくわかる。
自分の国をディスって「だからこうしなければならない!」と声高々に叫ぶ人、
「この国の政治は異常だ」という記事、
そういった記事をシェア、支持する人たちの多さ…。
それらを見ていてなんだか怖かった。
自分が生まれ育ち、住む場所を、異常扱いする人の方がわたしにはよっぽど異常に思えた。
もちろん、日本には変えていくべきところはたくさんあるだろう。
個人的な意見を言うと、精神的な面で日本はとても生きにくい国だと思う。
けれど、便利さ快適さでいえば、こんなにも素晴らしい国はない。前を生きる人たちがつくりあげてくれた素晴らしいシステムのおかげで、わたしたちは生まれてから今まで数えきれないほどの素晴らしい恩恵を受け取っている。
それなのに、この国はおかしい!と異常呼ばわりする人がどれほど多いことか。
世界中で圧倒的に平和な国で、平和を平和と感じないほど安全な暮らしをしているにもかかわらず、そんなことは忘れて「こんなんじゃいけない」と悪いところばかりを指摘する。
悪いところばかり見ていたら、そりゃあ日本のことを好きになることもできないだろう。
いいところを見ず欠点だけを指摘し、「異常だ」「この国はおかしい」と言うのなら、きっとその人は世界中どこへ行っても「この国は異常だ」と叫び続け、一生心豊かに暮らすことなどできないだろう。
日本の嫌なところばかりが目についてしまう人は、もう少し外を知ってみた方がいい。そうすれば、いかに幸せな国で暮らしているか気づけるはずだ。
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