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Green Card 米国永住権までの道のり

もし今これを読んでくださっている貴方が、アメリカでの永住権を取りたいと思っているのであれば、この2つをお伝えしたいです。

1. 良い弁護士と二人三脚で取り組む
2. 予算の見積もりをたてておく

自分の経緯

当たり前のことですが、自分の経験からも上記の二つ以外にはないです。

自分のケースは、ごく一般的で、学生ヴィサ(F1), 労働ヴィサ (H1) を経て、永住権を取りました。

年数で言うと、学生ヴィサの期間が、3年半、そして労働ヴィサの期間が、約7年でした。(永住権を申請したので、延長ができました。普通は6年間です。)

永住権は、就職していた会社のひとつが、スポンサーになってくれることを、雇用の契約時で約束してくれていたので、2007年の7月に入社と共に、すぐに始めました。

実際にカードを手にしたのは、2008年の10月です。


スポンサーの書き換え

ご存知の通り、学生ヴィサは、学業終了と共に無効になります。その次のステイタスとして、専攻と同じ分野の仕事ならば、合法的に働いても良い資格の付いた、O.P.T (Optional Practical Training)が、1年間与えられます。

自分のケースとしては、O.P.Tが終了し、運良く就職先も見つかり、初めての労働ヴィサを申請してから、4回の労働ヴィサの書き換えをしました。

理由は、就職先変更による、スポンサーの書き換えです。その度に、弁護士を雇い、必要な書類を揃え、会社側からのサインを得て、弁護士に申請をお願いしていました。

これをきちんとしていないと、法的には不法滞在になります。


予算の見積もり- 労働ヴィサ

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これは、もちろん弁護士によって違うのですが、直接米国移民局に支払う金額だけでも、約$2,500 かかります。

新規のケース、込み入ったケース、そしてヴィサの書き換えや延長と言った具合に、その内容によって、弁護士料は変わってきます。

私の時で、新規で約$2,500〜$3,000くらいだった様に記憶しています。(これはもう、15年から20年近く前の事です。)

貴方が、とてもラッキーであれば、会社が弁護士費用を負担してくれるば良いもあります。こう言うケースは、大体大きな会社・組織がスポンサーになってくれる事が多く、弁護士は会社側で指定された人になることが殆どです。

ただ、こう言うケースの場合、弁護士は自分で雇っているわけではないので、色々な面で、弁護士と直接交渉が出来なかったり、密に連絡を取れないことが多いです。


複雑な移民法

なんのケースにしても、弁護士を雇う時は、腕の良い人を選ぶことが一番ですが、移民弁護士でも、全く同じことが言えます。やはりたくさんのケースをこなし、ある程度の経験がある人が良いです。

経験が浅くても、やる気が十分で、料金が安い。と言うのは、個人的にはお勧めしません。

移民法は、本当に短期間で大幅な変更の出る事があり、それは、当の弁護士でさえ、追いつけない様な時もあります。

書類に、一つでも不備があれば、全部返却され、又申請しなおしになります。


永住権申請での斬新なアイディア

自分の永住権申請について、お話しします。

ファッション・デザイナーの職業として、永住権を申請する場合の条件のひとつは、学士号かそれに同等する経験を有する、です。私は、ニューヨークの大学、F.I.T (Fashion Institute of Technology / SUNY=State University of New York) で、Bachelor degree (学士号)を習得したので、これに関しては、問題ありませんでした。

でも、私の弁護士は、私が多くの転職をしている事に気づき、これは、 Master degree (修士号) を持つ資格で申請できるかもしれない、と考えました。多くの転職=色々な経験がある、と言う風に考え、私は、修士号に同等する経験を有する、というステイタスを、作り上げようと言う考えです。

そこで、彼は私の申請する職業のタイトルを、ファッション・デザイナーから、マーケット・リサーチャーに変更して、申請をしました。

Master degree の資格を持って、申請すると、"Fast Track" という、申請のプロセスが早く進む経路で、処理されます。この方法で、実際に書類を提出してから、約10ヶ月くらいで、グリーンカードが手元に届きました。

やはり、彼は幾つもの永住権申請のケースを扱っていたので、この様なアイディアも、思いつく事ができたのです。

ちなみに、彼の弁護士料は、その当時の相場の$3,000だった様に記憶しています。

それ以外に、又、移民局への申請料や、実在するメディアに、自分が申請する職業での求人広告を2箇所出すことが、義務付けられています。これは、アメリカ国民の職域を侵していない事を証明する為です。

要するに、この申請する職業でのポジションは、申請者が最もふさわしいということを、証明する事で、永住権を獲得する訳です。


自分の居場所

グリーンカードの申請は、とても大きな事です。自分のこれからの居住地を、アメリカ国内のどこかにしようとする訳ですから。

ご家族の理解であったり、ご自分の立場、そして、日本よりも自分が生活をしていく上で、アメリカの方が良い、という判断です。

もちろん、グリーンカードを習得しても、ずっと米国に住まなければいけないということではありません。ただし、ある一定の期間を過ぎて、米国にいないという事になると、永住権の返還を求められたりします。

緊急時に対応する、やり方はあるので、それは、臨機応変に考えて良いです。

私の場合は、日本では、今まで積み上げてきたキャリアを、続ける事はできないし、生活をしていく上で、ニューヨークに在住する事が、心地よくなり、自分にとって、自然だと思えてきたのです。

年齢を重ねていく、両親のことだけが気がかりでしたが、姉夫婦を始め、家族全員が寛大な気持ちで、私がニューヨークにとどまる事に賛成をしてくれていたので、本当にありがたい事でした。

もし真剣に考えているのであれば、ご自分のグリーンカードへの可能な、道のりを、色々と模索してみるのも良いと思います。

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