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これまでのマーケティングが通用しなくなってきた

「あぁ、このままじゃだめだな……」

2016年くらいのことかな、セミナー業界の集客の流れを観察していた時に、ふとそんなことを感じたんだ。それまでのセミナー業界というのは、ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)というマーケティングが主流。そこにプロダクトローンチという販売手法が用いられ、動画セミナーとステップメールで高額商品を販売するのが流行っていた。すごく流行っていた。どこもかしこもプロダクトローンチを仕掛け、いつも誰かが動画セミナーをしているような状態だった。正直、僕はウンザリだったね。というのも、お金の奪い合いをしているだけのように見えたから。実際、そういう人もいたし。

しばらくはこの方法が流行っていたんだけど、ある時からぱったり見なくなった。実は、プロダクトローンチって当たればデカく稼げるけど、大抵の場合は、赤字。動画セミナーに集客するためにインフルエンサーに紹介を頼むんだけど、そのアフィリエイトフィーが高くなったのと、バックエンド成約率が落ちて利益があがらなくなったってのが原因としてある。高額商品が売れて、それでアフィリエイトフィーを支払う予定だった。だけど、バックエンドが売れず、だけどアフィリエイトフィーは支払う義務がある。それで赤字ってわけ。しかも数百万単位の赤字。僕の知人は、5000名を動画セミナーに集めて、50万円の商品を販売したけど、購入者はたったの一人。そのプロダクトローンチを仕掛けた会社は、潰れちゃった。それだけが原因じゃないけどね。

こんな様子を見ていて、僕が感じたのは、商品の売り方に関する顧客の反応。なんかね、違うのよ。これまでの商品の売り方にお客さんたちが飽き飽きしているような気がしたんだ。で、それはプロダクトローンチとか手法の問題ではない。もっと根っこの部分。売り方の前提、マーケティングの前提に嫌気がさしているような感じがしたんだ。

顧客が何に嫌気をさしているのか?

というと、不安を煽られること。これまでのマーケティングでは、顧客の不安を煽るのが定石。

このままでは危険ですよ
このままでは不幸になりますよ
だから私たちの商品を購入しなさい

これがこれまでのマーケティング。これ、何をしているか分かるかな? 脅迫だよね。不幸になりたくなかったら金払え! って言ってるのと同じ。人ってね、快楽を得るより苦痛を避けたい気持ちの方が強いから、不安を煽る、恐怖を煽ることをすれば、簡単に売れる。売れなくなったら、新しい不安材料を見つけてくる、もしくは作り出す。そうやって、また売る。

「○月○日から法律が変わります。このままでは、あなたの会社の利益はがた落ちするかもしれません」

「これからは風の時代。だけど、○○を知らなければ、時代に取り残されるでしょう」

「老後の必要だとされる2000万円。今のままで、快適な老後生活を送れますか?」

といった煽り言葉は、よく見かけるよね。こうした脅し文句で商品購入につなげるってのがこれまでのマーケティング。なんだけど、これらが通用しなくなってきた。脅しが効かなくなってきた。そんな気がするんだ。

2011年、東日本大震災。その後から、日本全体の雰囲気が変わってきた気がしてた。これまで、達成達成、だったのが、充実に意識がシフトしていった。達成して何かを手に入れるのではなく、今を楽しむ充実感を求めるように社会がシフトしていった気がするんだよね。セミナー業界も、今を楽しく生きるスピ系のセミナーが増え、それらの書籍も一気に増えていった。そうしたこともあるからか、これまでのマーケティングが通用しなくなったと感じたのかもしれない。いずれにしても、このままじゃ不味いな、って僕は感じて、別のマーケティングに取り組むことにしたんだ。

僕が取り組み始めたのは、『存在』のマーケティング。マーケティングを研究して、マーケティングには2種類あることが分かった。ひとつは、『生存』のマーケティング。もう1つは、『存在』のマーケティング。『生存』のマーケティングは、文字通り『生き残り』をかけた勝負のマーケティング。ライバルに打ち勝つためにUSPなどの武器をつくり、ライバルよりも沢山お金を稼ぐ。常に敵がいて、敵に脅かされる恐怖に怯えながら、せっせせっせと武器をつくり続ける。一度得た顧客は逃がさないように、あの手この手で囲い込む。他のところにお金が流れないようにする。それが、『生存』のマーケティング。

一方の『存在』のマーケティングは、存在を示していくマーケティング。ビジョンやミッション、在り方を示し、そこに人を巻き込んでいく。敵はいない。みんなが味方であり仲間。敵がいないから武器をつくる必要もないし、囲い込みも必要ない。お客の流れは、流動的で自由。恐怖を煽って商品を購入してもらうのではなく、一緒に未来を創っていく体験を購入してもらう。それが、『存在』のマーケティング。

生存と存在。マーケティングの前提が変わるだけで、その後のプロセス、結果は大きく変わってくる。そして、少しずつだが生存から存在に人々の意識が変化しているような気がしているんだ。もちろんまだまだ、『生存』のマーケティングは効果があるし、反応する人も多い。短期間で大金を稼ぐこともできる。でも、それがいつまで続くか分からないよね。地球の次元上昇が始まり、人間の意識がドンドン覚醒されている時代に、これまでのマーケティングがいつまで通用するのか。僕としては、『生存』のマーケティングは既に旧世界のマーケティング。これから廃れていくと予想している。いつまでも脅されてお金を出し続けるほど、人間は馬鹿じゃないからね。

『生存のマーケティング』 と 『存在のマーケティング』

どっちを取り入れても良いけど、人間の覚醒具合と状況の変化を見ていくと、やっぱり『生存のマーケティング』は通用しなくてなっている感覚があるので、『存在のマーケティング』がおススメかな。ぶっちゃけ、『存在のマーケティング』って動きが緩やか。いきなりガツンとお金が稼げるわけではない。でも、着実に人の輪が広がっていく感覚がある。収入は減るかもしれない。でも、それ以上に人、モノ、こと、機会といった様々なリソース、様々な富や豊かさは流れてくる感じだね。人に脅しをかける必要もないし、勝負をしなくてもいい。ただ自分でいるだけで、周りの人も豊かになっていく。それが『存在のマーケティング』

おススメだよ。

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