自己紹介⑬ 自分の心に素直に従ったらビジネスが一気に加速していった
「あなた、本当に素直じゃないねぇ」
これまでの人生でどれだけ言われてきたことだろう。好きなのに好きじゃないふりをする。嫌いなのに嫌いじゃないふりをする。そんな僕の天邪鬼を幾度となく指摘されてきた。時には、呆れられた。でも、どうしようもなかった。自分ではそのつもりがないのに、口が思いとは逆のことを気づいたら発してしまっている。自分の心を誤魔化すことが板についてきてしまっていたのだ。そんな自分が嫌だった。もっと自分に素直でいられたら、もっと人生は楽に生きられるのかもしれない。そう考えていた僕は、自分の心に従う練習を始めた。それが、2007年のことだ。
それから5年が経ち、それまで全くうまくいかなかったセミナービジネスもこれから伸びる気配が見えてきた。人が集まるようになり、お金も稼げるようになってきた。しかし僕はそのビジネスをやめた。なぜなら、それは僕の理想とは違うビジネスに育ってきた。セミナーをするたびにストレスが溜まる。だから、自分のためにやめた。これまでの参加者を追い出した。お金になるからといって、自分の心を傷つけてビジネスをしたくなかった。だから、壊した。そうしたら、参加者がゼロになり収入が無くなった。でも僕はそれでよかった。僕の思いに賛同してくれる友人ふたり、僕を合わせた3人で新しいスタートを切ったのだ。
2013年1月、それまでやっていたセミナービジネス実践会を再始動させた。対象は、セミナー講師を本気で目指す人。セミナーのつくり方を一緒に学び、一緒につくっていく勉強会を毎月開催していた。しかし、人がなかなか集まらない。参加者はいつも主催者の3名。毎月の勉強会をすること自体がセミナービジネスの実践になるため、沢山のことを学ぶことができた。様々な勉強会の企画を考え、告知分を作成し、人を集める。企画によっては、友人が参加してくれる時もあった。しかし、その次も参加してくれはしなかった。単発の参加ばかりだ。どうもうまくいかない。そんな中、手伝ってくれていた友人1人がメンバーから抜けた。一時は、20名以上が参加した勉強会もいよいよ2名になった。
どうしたら……
僕は、自分と向き合った。自分の理想について、もう一度、見つめ直すことにしたのだ。僕は、理想の参加者について、自分の中から洗い出した。
もし勉強会にたった1人しか参加できないとしたら、どんな人に参加してもらいたいんだろう?
お金を払ってでも参加してもらいたい人ってどんな人だろう?
その人と僕は、どんな関係になりたいんだろう?
そんなことを徹底的に考えた。考えたというよりは、引き出すという言葉が適切かもしれない。自分の心を誤魔化さず、素直になって、理想の参加者を明確にしていった。その作業を1週間ほど行ったころ、
この人だ! この人に参加してもらいたい!
という人が見つかった。
もうこの人が参加してくれるなら、他に誰も参加してくれなくてもいいや
そんな人だ。しかし、明確になった理想の参加者は架空の人物。本当に存在するかどうかも分からない妄想の中の人だ。実際に存在するか分からない。そこで、この妄想の人を探してみた。
いた!
過去のセミナーの参加者の中に、理想の参加者のイメージ通りの人 Kさんがいたんだ。人物像がリアルになった瞬間、僕の中を電流が走った。
この人を幸せにすることだけを考えたら良いんだ!
Kさんが幸せになる、ただそれだけを考えて行動すればいいってことに急に気が付いた。企画やら集客やらいろいろやってきたけど、お客様の幸せへの思いがそれがビジネスの先頭にあることが大切なんだ。そのことにようやく気が付いたんだ。
でもどうしたら、Kさんが幸せになるのか、何を求めているのか分からない。だから、直接、Kさんに話を聞くことにした。すぐさまアポを取り、時間を頂く。ビジネスのためにインタビューしたい旨は正直に話し、それに快諾してくれた。しかも、2日間にわたって計8時間ほどのアンケートに答えてくれたんだ。本当に感謝しかない。おかげでセミナービジネス実践会が何をしていくのかがはっきりみえた。これまで霞で良く見えなかった道が、雲一つない青空の元でハッキリ見えるようになったんだ。
すぐさま僕をサポートしてくれている友人にコトの経緯とこれからの方向性についてシェアし、それで行こうということにすぐになった。セミナービジネス実践会は、既にセミナービジネスで成功している経営者向けに、セミナーで高額商品を売るセミナーセールス法を学べる勉強会へ生まれ変わった。するとすぐに反応があった。ブログからも参加する人も出てきた。7月くらいからセミナーセールスの勉強会をスタートさせたのだが、その年末には満席になった。参加者は、セミナービジネスの経営者が8割。セミナーへの受講する態度や質問の内容がそれまでと全然違う。僕が理想に描いたセミナーに非常に近くなっていったんだ。理想を追い、一時は参加者がゼロになったけど、自分の心に従い行動した結果、理想が現実になっていったんだ。
それからというもの、僕のビジネスは大きく変化していった。勉強会の価格を5千円から3万円に値上げした。しかし、それでも満席になった。年商6億円の経営者、海外でも出版してる著者、メルマガ登録者数3万人超えのコンサルタント などの方が参加してくれるようになり、人脈が広がった。しかも、その人たちがセミナーやコンサルティングを口コミしてくれるので、僕が何をしなくても仕事が舞い込むようになっていった。色々な人からコラボセミナーの依頼もあり、一緒にビジネスも立ち上げた。それまで僕がやっていたビジネスは何だったんだ? というくらい、面白いように僕の理想が現実化していった。しかも短期間に。あまりにも目まぐるしく現実が変わっていくので、理解が追い付かず、現実を把握できるのに数カ月かかった。それだけの変化が起きたんだ。
これまでを振り返ると、僕は天邪鬼になって、自分の心に背いたことばかりしていた。それでうまくいったことはない。例えうまくいったとしても、それは一過性のもので、結果的には自分の望む状態とはかけ離れてしまっていることがほとんどだ。自分の心に素直になるって勇気がいるし、なんか恥ずかしい。でもやっぱり、自分の心に従うことのパワーって凄くて、苦しいこともあるけど結果上手くいく。いつまでも心に嘘はつけないしね。そのことを僕は40歳を手前にしてようやくわかったんだ。
こうして僕は、セミナーセールスの専門家として活動していくことになった。しかし、うまくいっていたビジネスものちに自らの手で終わらせることになる。
続く
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