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夏休みの自由研究「メディア作品」動画アイデア5選+1

小学生は夏休みの真っ只中ですね。

息子の自由研究の課題の中に、「ICTメディア作品コンクール」なるものを見つけました。

コンピュータ等を活用して、イラストを描いたり動画を作ったりして提出しましょうというもの。

僕は、おお!と、自分には関係ないのに色めき立ちました。
面白そうじゃないか、と。

小学生だとまだ「動画バリバリ作ってます!」なんて人はあんまりいないと思います。
同時に、指導する両親も動画制作にうとい人も多いはず。

そこで、スマートフォンを使ってすぐできそうなアイデアを5つほどご紹介してみたいと思います。
(コロナにも配慮して、一人か家族だけでできるものにしています)

動画制作に興味を持つ子供がいるといいな。

【アイデア1】コマ撮りアニメを作る

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実は、課題用紙にも「カメラ等で撮影したコマ撮りなど」と記述があります。
もう、「コマ撮りって何?」という時代ではないのかもしれません。

対象のものをちょっとずつ動かして写真を撮り、つなげれば動き出す、というものですね。アプリは「Stop Motion Studio」がオススメです。

レゴブロックや、粘土工作は、形が固定しやすいのでコマ撮り向きです。
コマ撮りアニメを撮りつつ、貯金箱制作などの別の課題までやっつけてしまう、なんて離れ技もできそうです。

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<ポイント>
・スマホは完全に固定すること。100円ショップで見つかるので、スマホ三脚を入手してください。
・同じ方向から撮ること。自分視点で撮っても面白いかもしれませんね。
・最終的に完成した状態を考えて、撮る範囲を決めること。
・手などで影ができないよう、光の当たり方をチェックしておくこと。
・最低30分くらいは撮るといいでしょう。撮影時間が短いと、撮れた動画があっという間でつまらなく感じます。

ちょっと大作を作りたいなら、ジグソーパズルが完成する過程を俯瞰で撮る、なんてのもトライしがいがありますね。

【アイデア2】タイプラプスで自然を撮る

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タイムラプス撮影は必ず目を引く映像が撮れます。
一定時間の間隔をあけて撮影するため、変化を早回しで楽しむことができます。

コマ撮りと仕組みは似ていますね。
コマ撮りは自分の都合でシャッターを押していくため、何か物づくりをするような場合に向いているでしょう。
一方、タイムラプス撮影は、カメラ側で自動的に一定間隔で撮影を続けるため、カメラを放置して撮影するスタイルになります。

一番分かりやすいのは、青空に浮かぶ白い雲ですね。
雲がどんどん流れていく動画が撮れる。
なるべく雲が多く、風が強い日を選んで撮るといいでしょう。

<ポイント>
・スマホは三脚で固定しましょう。
・長時間の撮影になるため、カメラの前を人が過ぎったり近づいてきたりするような場所は向きません。
・炎天下に放置すると機器故障が心配なので、日陰を選ぶといいでしょう。

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ただ、単に自然を撮るだけだと面白味に欠けるかもしれません。
(小学生が「面白味に欠ける」という発想をするかどうかは疑問ですが)

アサガオが咲く瞬間を狙ってみる、なんてのはいかがでしょうか。
タイミングや撮り方も研究しがいがあって、自由研究向きだと思います。

【アイデア3】決定的瞬間を狙う

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決定的瞬間、もスマホが普及してからかなり狙いやすくなりました。
日常的にスマホを持ち歩いていますからね。

とはいえ、「あ、今!」と思ってからスマホを取り出しても遅いことがほとんどでしょう。
動画を撮りながら被写体にゆっくり近づき、あとからいい瞬間だけを切り出して写真にする方法があります。

※動画の中から静止画を切り出す(画面キャプチャ)方法は、お使いの機種についてお調べください。

夏といえば虫取り。
虫を見つけたらゆっくりと動画を撮ります。意外な表情、姿が撮れるかもしれませんよ。

虫撮り、ですね。

<ポイント>
・被写体を見つけたら、少し離れたところから録画ボタンを押しておきます。
・ピントが合ってるのを確認しながら、逃げられないよう、ゆっくりゆっくり近づきます。
・山の中など、人があまり来ないエリアでは、虫ものんびりしていて撮影に向いています。

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もう少し身近な例を挙げると、個人的に「水」は面白いと思っています。
雨の日、草木から滴り落ちる水滴を狙ってみる。
「スローモーション撮影」も試してみましょう。

また、プールなど底がある状態で、水の波紋を撮ってみるのもオススメです。

【アイデア4】映像マジックショー

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Zoom会議が広まった今、緑や青の布をお持ちの方も多いでしょう。
これを使って、合成で遊んでみましょう。

緑や青の布をかぶせて動画撮影すると、その部分を別の映像や画像に差し替えて編集ができます。

無料の動画編集アプリにも、合成できるものも増えています。
iPhoneの方であれば、もともと入っているiMovieが使えます。

<ポイント>
・布を使う時は、ピンと張って、たわみが出ないようにしましょう。
壁に貼り付ける時は100円ショップの養生テープが適してます。
・合成する部分には、何かの影が入らないようにします。
・撮影中、布が揺れないようにしましょう。

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また、アイデア次第でいろんな映像遊びができます。
息子と二人でジャンプして、飛び降りると別の場所、という遊びも何回かやりました。
シンプルで子供も喜びます。
ジャンプして変身もいいですね。

【アイデア5】旅行記を作ってみよう

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夏休みだから、家族でどこかに行ったり、というイベントもあることでしょう。

1)縦で撮るか横で撮るかを決める
2)行程を逐一撮影する
3)アプリでつなげる

これだけで、旅行記ができあがりますね。
音楽をつければ、なんだかすごいものを作った気になれます。

もう少し突っ込んだアイデアを書くと、同じタイミングで親にも撮ってみてもらいましょう。「自分で撮った動画」と「親が撮った動画」の違いをまとめてみると面白いと思います。

まず、子供と大人で目線の高さが違うので、映る世界が違うのです。
また、同じ場所でも、見ているもの・興味を持ったものが異なります。
きっと、いろんな発見があるでしょう。

このタイプの動画は、街で撮ったり移動しながら撮ったりと、気をつけないといけないことも多いです。
親御さんと一緒にトライすることで、メディアリテラシーや撮影マナーについて話し合ってもいいですね。

【おまけのアイデア】ユーチューバーになろう

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小学生に大人気のユーチューバー。
実際に真似して撮ってみるのはいかがでしょうか。

撮ったり編集したり、といった操作面は比較的すぐにできると思います。
しかし、人に分かりやすく、そして少しでも魅きつけるように話す。これが結構難しいんです。

これは訓練するしかないと思います。

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どうしても顔は出したくない、という人は、手元だけを撮るという方法もあります。料理するのが好きな子などは、お料理動画を自分で解説しながら作ってみるのもいいでしょう。

何かを伝えなきゃいけない時、多くの人は、どの機材がいいかどのアプリがいいかといった「ハウツー」ばかりに意識が向かいます。
しかし、一番のキモは「自分は何をどう伝えるか?」を考えることですよね。別にユーチューバーにならなくても、これを考えるきっかけになるんじゃないかと思います。

 * * * *

以上、6つのアイデアをご紹介しました。

おそらく、いきなりうまくはいかないと思います。
でもその、うまくいかなかった過程もすべて記録しましょう。
そしてなぜうまくいかなかったのかも考えてみる。

これらをまとめれば、すごくいい研究になりそうですね。

余談ながら、僕が創作の楽しさを知ったのは小学校4年生の時。

教科書に空想の地図が載っていて、「物語を作ってみよう」という課題があったのです。僕はこれに、身体中が興奮したのを覚えています。

小学校時代って、いろんなことを無邪気に試せる時期だとも思います。
うまくいくかどうかはどうでもよくて、ちょっとでも面白そうなら、あれこれ首を突っ込んでやらせてみてはどうでしょうか。

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オリカワシュウイチ
映像クリエイター/絵コンテコーチ

初心者の映画制作をサポートする活動を全国で続ける。埼玉在住。
仲間ゼロ・カメラ1台から映画作りをスタートし『映画工房カルフのように( http://karufu.net/ )』を立ち上げ、セミナーやワークショップを通して、これまで1000人以上に映画作りをアドバイスする。スタローンに生で会ったことのある広島県人。著書に『事例で学ぶ1分間PR動画ラクラク作成ハンドブック』『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』(共にペンコム)がある。
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