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気がついたら岩波文庫ばかり買ってしまうわね

友達が減ったおかげで、平均して月10冊の読書が達成できるようになってきました。
ここ最近、どうも本棚に占める岩波文庫の割合が増えてきたように思います。

出来の悪い本に時間をかけるほど暇じゃない

私は、革新的なソリューションで億万長者になる野望を抱くような人間ではありません。
かといって、時間を無駄にして生きようとも思っていません。中庸な成人男性です。

健康に関する情報、最新の科学知識、仕事にも私生活にも活用できる思考術…

私は読書というコンテンツを、生活の質を向上させてくれる理由から崇拝しています。

しかし、読んでいる途中で窓からぶん投げたくなるタイプの本も、得意げな顔をして書店に堂々と並んでいることを知っています。

タイトルを明記するのは避けますが、2年ほど前にある分野の概要だけ把握しようと思い、「60分でわかる○○!」というタイトルの本を買ったことがあります。

いざ読み始めると、2ページ目に誤字を発見しました。
読む気が失せ、購入後60分に売りさばきました。

その怒りはこちらで詳しく書いてますので、暇すぎて死にそうな方はぜひ。

現代にまで語り継がれる古典たちは、挿絵もグラフも持たず、内容だけで勝負を仕掛けてきます。

塩だけで食べてくださいと言わんばかりの、素材で勝ちを掴もうとしてきます。

彼らはいつの時代も需要があるが故に、堂々とした顔で書店に並び続けます。

あの60分で私に売られた本は、60年後には古本屋にすら並ぶことはないでしょう。

現代にも通じる深い洞察力への魅力

哲学者からは特に、ハッとさせられるような深い洞察を得ることができます。

ここ最近では、ショーペンハウエルの『読書について(岩波文庫)』は強烈でした。

読書とは、他人にものを考えてもらうことである。(中略)紙に書かれた思想は一般に、砂に残った歩行者の足跡以上のものではないのである。歩行者のたどった道は見える。だが歩行者がその途上で何を見たかを知るには、自分の目を用いなければならない。

読書したあと、対象について自分の頭でも考えてみることの重要性。

読書とは、ただページをめくるだけではないぞと、
なんだか怒られている気分になりました。

古典は、令和に生きる私達にすら、新しい考え方を与えてくれます。
ポケモンの攻略方法ならなんでも知っていた、近所に住む年上の友達のお兄ちゃんを想起させます。

古典はエロ本

最近は、アランやラッセルなどの幸福論を読んでいるのですが、どうやら私は、人間の本質を知ることに興味があるようです。

科学に頼らず、ひたすら自らの脳で考え抜いた人間がたどり着いた思考に触れることに快感を得るド変態になりつつあります。

古典には、ド変態を生む力があります。エロ本いっても差し支えないでしょう。

そして、同じような思想を持つド変態が私の他にも存在することを、全裸で祈っています。
冒頭で述べた通り、友達が減ってきました。だいぶ枠が空いてますので、ぜひお声がけください。


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