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見直したい。その新入社員研修。

株)NEWONE代表の上林です。
4月も過ぎ新入社員研修のピークも過ぎた頃でしょうか。

私自身、もうかなり前になりますが、新卒ではアクセンチュア(当時アンダーセンコンサルティング)に入社し、学校の授業とは違う新入社員研修を受けることを楽しみにしていたのを覚えています。
入社後は、2週間にわたるシカゴでの多国籍での研修プログラムや、日本でプロジェクトチームを組んで成果を出すプログラムなど、とても刺激的で、いまだに覚えているものも多くあります。

一方で、刺激的で主体的に取り組んだプログラムとは別に、受け身的で、やり過ごしたものや、記憶に残っていないものなども、もちろんあったりします。

新入社員研修はどうあるべきなのか。

当時の同期は、迎合せずに主張するタイプが多く、また成長意欲が高い人間が固まっていたこともあり、「自分の力を試し、出来ていないことを認識することが大事だ」「なぜ必要なのかを腹落ちしないと、真面目には取り組めないものだ」というようなことを自分なりに考えたことを覚えています。

だからこそ、受け身的な講義型ばかりではなく、主体的に取り組め、記憶に残るような新入社員研修であるべきではと思いました。

シミュレーションという形式と、時代の変化


その後、私は(株)シェイクに加わり、企業向け研修事業を立ち上げるにあたり、受け身的な講義型ではなく、実践的で、記憶に残るものとして、「顧客への企画営業と社内業務」という現場と限りなく近い疑似環境で実践し、思っていたとおりの行動ができずに、自分の足りていない部分に気づくシミュレーションという形式のプログラムを作りました。

ホウ・レン・ソウを、理解するのではなく、簡単なロールプレイでもなく、複数業務が重なる中で、特に明確に求めていない顧客に、自分から主体的にホウ・レン・ソウできるか否かという設定が組み込まれているような疑似環境での実践です。
そこでの実践では、「仕事って何?」という未経験の方から、学生時代に複数社でインターンシップをしたり、学生時代に会社を経営してきたといった人たちであっても、自分の足りていない部分に気づき、学びは多かったと思います。

一方で、そのシミュレーションも、数年前から新入社員の反応に変化が見られ、
・答えはどこにあるか探すような行動が増え、怒られないことを重視している
・全力でチャレンジして失敗して「悔しい!」という感情が出るようなことが減っている
というように感じています。

また、人事様からのオーダーも以前は「厳しくお願いします」が非常に多かったのですが、最近そういった「厳しさ」を求められることも減ってきています。

我々だけでなく、厳しく叱るようなプログラムが10年前くらいから増えてきましたが、それは本当に正しいのだろうかと最近改めて自問します。

“やってはいけない”の徹底が、主体性を拒む


企業に入るにあたり、自分本位では駄目であり、ある意味、社会化していくことが大事です。
そうなると、「〇〇はしてはいけない!」「〇〇をすべきだ!」という声が中心になってくる。
もちろん大事なことですし、それが企業の中で成果を出していく上で必要なことではありますが、それだけでは委縮する傾向も感じます。

「やってはいけない」が主体性を拒み、答えを探したくなる傾向を創る。チャレンジを躊躇し、失敗を恐れるようになる。

それもまた真実ではないでしょうか。

イマドキの新人育成はどうあるべきか


新人を育てるにあたり、
・組織で成果を出すために、必要なことを理解する。
・まだ出来ていないことは認識し、次につなげる。
それは絶対に必要であり、そういった経験を付与することは大事です。

一方で、それと同じくらい、
・創意工夫し、チャレンジすることが面白い
・自分から仕掛け、失敗を挽回して、価値を出すことが楽しい
そういったポジティブな体験が必要ではないかと強く思います。

人は、感じたことが無いものに対して、前向きに取り組むことはできないものです。

だからこそ、「働き方改革」のこの時代、イマドキの新人を育てるにあたり、
求められることを体感するという今までのものに加えて、自らイニシアティブをとって行動することが楽しいという体験をすることが大事だと思っています。

これから次の世界を創っていきたいと思います


新入社員研修に対する問題意識をもって、プログラムを開発した15年前。
時代の変化もある中で、そろそろ次の「新人育成」について考えたいと思います。
新たな「新入社員研修」というものを創っていこうと思います。

仕事とは楽しいもの。
それを感じずに、やるべきことだけを吸収するのは、しんどいこと。
「働き方改革」とは生き方を問うものであり、これからの自分らしい働き方を問い続けるものだと思います。

仕事とは楽しいものである、ということを体験できる世の中を創りたい。
そういった想いを胸に、私は、これからの世界を創っていきたいと思います。

こういった方向に興味・関心ある方、
是非一緒に作ったり、実施したり等、コラボレーションをさせてください!

何卒よろしくお願いします。

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