第86話・未来から来たおっさんが、お前にだけ伝えたいこと。
※この記事の経緯
お前だけに、伝えたいことがあるんや。
今日から俺は10月限定で、お前の専属コーチとなるためにやってきた。
ん?そもそもお前誰なんって?
いい質問やな。
それは確かに、気になるやろう。
最初に自己紹介しとこか。
俺は、未来から来た、おっさんであり。
「お前自身や」
そう、16歳の今のお前に伝えたいことがあって、未来からわざわざやってきたんや。
今のお前は驚くかもしらんけど、未来ではタイムトラベルが簡単にできるようになってるねん。それは時間と空間の概念が、大きく変わったからや。
未来では光の性質を応用した、タイムトラベルのマシンが開発されている。
ただ、この話をすると本題からそれるから、ここまでにしとくわ。
お前に伝えたいことは、未来のお前である、おっさんの俺は。
「あのとき、もっとこうしていればよかった・・・。」
「もっと早くに、気づいていればなぁ・・・。」
「毎日をもっと先に知るべきことがあった・・・。」
と、猛烈に後悔してるんや。
ただ、今がどん底なわけやない。
お前は今、どん底を味わっているかもしらんけど、未来は明るいことだけは伝えとくわ。
自分でも想像だにしない未来が、これからやってくるねん。今のお前は信じられへんかもしらんけど、そこは安心してええで。確信的な事実や。
今葛藤していること全てが、未来のお前にとっての価値になる。そしてそれこそが、お前の人生をより豊かに導いていくための最大の武器になるんや。
そのお前の努力の甲斐があって、今の俺はそれなりに幸せに暮らせてるで。ただ「それなり」やからこそ、後悔してるねんけどな。
あの時、あともう一歩頑張っていたらな・・・。
あの時、あともう少し自分に正直やったらな・・・。
あの時、あともうちょっとやり切ってたらな・・・。
もっと違う未来で、もっと楽しめてたかも知らん・・・。
そんな風に、今後悔してるんや。
幸せは、怠慢を呼ぶで。
これだけは、まず先に伝えとくわ。
苦労して、葛藤しながら、苦しみを味わっている今のお前は、人生を本気で生きてるやん。
誰にも相談できずに、人生に悲観的になり、悶々としながらも、今日を生きているお前は、自分に本気で向き合ってるやん。
その今のお前の生き様があるから、俺は幸せを手にすることができたんや。
ただ、その幸せが怠慢を呼んで、人間としての根源的な生きるための活力を低下させてしまうことになってもうた。気づけばもう、そんな状態で長い年月が経ってもうたわ。
ふとそんな人生を振り返ったら、なんか自分に憤りを感じるようになって、なんか本気になれん自分を嘆いて、それとなく人生を過ごしてるんが、今の俺なんや。
せやから、お前に伝えときたいことがあるねん。
それが
「成功した先に何が起きるのか」
という、未来の出来事についてや。
今お前は、自分に葛藤しながらも、実家にあった成功哲学書や自己啓発の本を、読んでるやろ。
成功するための本や、成功する方法論は、世に溢れてる。
それは、何十年先の未来でも変わらん風潮やで。
でもな。
俺がもっと早く知るべきだったと悔やんだことは。
「成功した後に起きる出来事」
やったんや。
ただひらすらに成功を追い求めて、結果を手にすることができた先に、なんとも言い難い充実感は、確かにあったで。
でも、そこに甘んじることで、その先で何を求めて、何に向かって生きていったらええんか、まったくイメージ出来ていなかったし、イメージしようとすら考えてへんかった。
そうやって俺は、無駄に悶々しながら変な労力を使う日々を、長い年月続けることになっていったんや。
だから、今のうちからお前に伝えときたいと思って、未来からやってきたというわけや。
突然でびっくりしたやろうけど、10月限定やからちょっと辛抱してや。
そのかわり、お前の人生に最高のギフトを届けたるからな。
ほな、早速、積もる話もあるやろうから、ちょっとこれからの作戦会議しよか。お前の未来のことも、これから教えたるわ。
次回へ続く。
20億PV
趣味作家newmoonより
【趣味作家newmoon物語】
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