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連載小説 序文|ユニバーサル・カバラの物語

常識や概念が覆されつつある現在。今こそ人類最古の叡智を取り入れて、人生を活かしていきましょう。「真実の生き方」という壮大なテーマを小説形式でお届けする、モダンミステリースクールならではの新企画がいよいよスタートします。

人生というミステリー劇場へようこそ

あなたはまだ何も見ていない。
あなたはまだ何も聞こえていない。
あなたはまだ何も感じていない。
あなたはまだ何も触れていない。
あなたはまだ何も嗅いでいない。
あなたは自分の素晴らしさに気づいていない。
あなたはまだ目覚めていない。

「ユニバーサルカバラの物語」は人生をスタートさせるためのお語です。もし「あなたの人生はまだ始まっていないんだけど?」と投げかけられたら、あなたはどう感じるでしょうか。

「今までの人生はなんだったのか?」

誰もがそう感じることでしょう。そしてこう思うのです。もし人生が始まっていないというならば、なぜそう言えるのか。人生はいつ始まるのか。どうすれば始まったといえるのか。このような、かつて感じたことがないような違和感を孕みつつ、「ユニバーサルカバラの物語」はあなたを人生というミステリーの中へ誘います。

今までどこにもなかったような描き方でお伝えする物語。その出だしの部分だけ、特別にここでご紹介させていただきましょう。


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ぼくは憧れの国をめざしている。何ヶ月も船に乗って旅をする。ある日、ぼくの船は港に着く。ぼくはガタイの大きい外国人に踏みつぶされそうになりながら、トランクを引きずってタラップを降りる。おじさんはすぐに見つかる。落ち着きのない挙動は、子供のころに見たおじさんと大して変わらない。ぼくに気づいたおじさんは、日焼けした顔をくしゃくしゃにしながらやってきて、ぼくの肩を叩く。

「よく来たな。高校にもいかないで、はるばるこんな国まで何をしに来たんだ?」

ぼくは答える。

「お金持ちになるためだよ、おじさん。ぼくはこの国で一番になるんだ」


***


この物語の主人公は一人の青年です。彼には人生で成功するための素質が備わっています。彼には努力する精神力がある。必ず結果を出す。未来を切り開く意欲がある。状況を分析する頭脳がある。機転が効く。人望がある。青年は人生の成功者になるために生まれてきたような人物。映画や小説ではまさしくヒーローになるタイプです。

ところが青年の人生はまだ始まっていない。彼は成功を目指して遮二無二努力します。そして成功を手に入れたかに見えます。ところが心から幸せを感じることができない。むしろますます将来の不安や焦燥に駆られ、孤独に苛まれる。側から見れば十分成功しているように見えても、本人の心の中は殺伐としたまま。欲しいものを手に入れて、地位を手に入れて、家族を持つ。映画ならハッピーエンドです。でも映画は終わるけれど、人生はハッピーエンドの後も続きます。欲しいものをすべて手に入れたと感じても、それはつかの間の出来事。では成功とは一体なんなのか。私たちの人生の目的とはなんなのか。この疑問の中にこそ、「人生がまだ始まっていない」という意味が隠されています。

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これはあなたの物語

この物語はある青年のおとぎ話ではありません。これはあなたの物語です。青年の身に起きる課題は私たちのものでもあるのです。たとえば、青年はまずこのような課題にぶちあたります。

「人生ではお金が一番大事」

青年がもっているお金第一主義の価値観は、決して突拍子もない考え方ではありません。むしろ誰にでも共通する価値観です。私たちはお金のために毎日働いています。でも本当にお金さえあればなんでも解決できるのか? 欲しいものは全部手に入るのか? 私たちは日頃、こういう疑問について深く考えることはありません。

問題が起きた時、その中にはいつも大切な答えが隠されています。なぜ世の中ではしょっちゅうお金の問題が起きるのか。思い出してみてください。この世に生まれてきたときに「お金がすべてだ!」と思っている赤ちゃんは一人もいません。私たちはお金のために生まれてきたわけではないのです。それなのにお金が人生の目的になっていく。どの段階でそう思うようになったのか。なぜそう思うようになったのか。

お金の問題だけではなく、青年には次々と問題がおきます。そのどれもが私たちと無縁ではない。生きていく上ではとても身近な問題です。しかも誰も明確な答えを持っていない問題でもあるのです。

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本物の成功を探す旅

主人公の青年は人生の成功を目指して旅に出ます。ところがすっかり道に迷ってしまいます。なぜなら成功するとはどういうことなのか、ピントが合っていないから。そしてすごろくのように、旅に出てもすぐにつまずいてスタート地点に戻されてしまう。本来の人生の旅へとなかなか出発できないのです。

青年はやがて「ユニバーサルカバラ」という真の叡智と出会うことによって、彼が目指す道を歩むようになります。そこでやっと青年は階段をのぼりはじめます。階段を一段のぼるたびに見える景色は変わります。彼がなにを見て、なにを感じるのか。人生のステップをのぼり、本来の成功へと向かうときはどんな感覚になるものなのか。

この物語では青年が10の秘密の奥義を体験します。そしてその度に「まだ始まっていない人生」が「本物の人生」へと変容します。物語は奥義の数に合わせて10章に構成されます。

マルクート、イェソド、ホド、ネツァク、ティファレット、ゲブラー、ケセド、ビナー、コクマー、ケテル

この10章は「生命の樹」と呼ばれるユニバーサルカバラのシステムに対応しています。青年は人生に巻き起こる問題を経験しながら自分の中にある生命の樹を登っていく。そしてこの物語に触れるあなたも、あなたの中にある生命の樹を感じられるようになるでしょう。

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「ユニバーサルカバラの物語」は目覚めの物語です。この物語と出会ったみなさんも、どうかぜひ主人公と一緒に「本物の人生は何か」という体験をしてみてください。そしてユニバーサルカバラの奥義をぜひ人生に取り入れてください。あなたの壮大な夢を叶えるための叡智はここにあります。

人生というミステリー劇場へようこそ。

→ ...『ユニバーサル・カバラの物語』の続きを読む(ぼくの王国 1「お金持ちをめざして」)

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ユニバーサル・カバラとは何か。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

文・谷村典子

作家・脚本家
日本シナリオ作家協会会員

成蹊大学卒業後、会社勤めの傍らで松竹シナリオ研究所卒業。2002年テレビアニメシリーズで脚本家デビュー。テレビ、映画、舞台で、幅広いジャンルの脚本や構成台本を担当する。
L.A.Fear&Fantasy映画祭他では、作品賞などを受賞。タロットをきっかけにモダンミステリースクールと出会い、形而上学の学びを深めている。

Atelier ADITI主宰。


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