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【おおさか東線延伸を空想】①近鉄道明寺・長野線はJRにしてさらに関空に伸ばします

前回、うめきた新駅を探索し、おおさか東線の運行区間などから関西圏の限界を嘆いて終わりました。

今回はおおさか東線延伸について考えていきます。一応続きの話です。
そして、武蔵野線も比較して書くので、ようやくこのアカウント名らしい記事になると思います(多分)。
大まかな流れは以下の通りでこれを何回かに記事を分けて投稿します。
はじめに、環状線と放射線とは!?という所の私の解釈を説明します。
つぎに、おおさか東線を近鉄道明寺、長野線に直通、さらに熊取や関西空港方面まで延伸するとどうなるのか想像します(←今回はここの途中まで!)。
最後に、幻の阪和貨物線旅客化案にも少しふれようと思います。

1.環状線・放射線とは?ー私の解釈も踏まえて

環状線(黒線)と放射線(赤線)のイメージ

①環状線


環状線はその名の通り、環状になってる路線のことです。その都市の中心部、例えば中心業務地区や繁華街が、一番内側の環状線沿いかその内側にあります。概ね同心円状に外側(郊外)にも環状線がいくつかあります。
(あるYouTube動画では一番内側の環状線は地理的には環状線には含めないという言及があるが、私は含めます)
例↓
首都圏:山手線(都心部)、武蔵野線、南武線、横浜線、東武野田線、新京成線など
大阪都市圏:大阪環状線(都心部)、おおさか東線、阪急今津線、近鉄道明寺線、今里筋線など
名古屋都市圏:名城線(都心部)、愛知環状鉄道線、東海交通事業城北線、名鉄各務原線、太多・高山線など

②放射線


放射線は概ね一番内側の環状線や中心地から放射状に伸びる路線のことです。基本的に中心地から離れる程田舎になります。
例↓
首都圏:JR東日本の通勤5方面など多数
大阪都市圏:阪和線、大和路線、JR京都・神戸線など多数。
名古屋都市圏:東海道線、中央西線など多数

③環状になってなくても環状線


尚、外側の環状線は放射線をつなぐ、つまり郊外の拠点都市同士を結ぶ性質さえあれば環状になっていなくとも環状線と言います。
そのため、上の図で赤線から黒線に変わる線がいくつかありますが、中心地から延びているので放射線だったのが、郊外で別の放射線同士を結んでいるので環状線になるパターンも発生します(見方によってはすべて放射線とも言えます)。現実で言えば、京王井の頭線や東急大井町線がこれに該当します。
地形や街の発展度合いにより放射線と環状線をみると扇形になることもよくあることです。
また、内側環状線と重ねて、無理やり円にして環状線と捉えることもあります。

④放射線と環状線を組み合わせて交通を効率化


外側にも環状線があることで、中心地を迂回する必要がなくなり、郊外の拠点都市同士をショートカットするだけでなく、放射線と中心地の渋滞や混雑緩和に繋がるメリットがあります。

⑤環状線と放射線を理解すれば東京の地理はどこよりも覚えやすい


長々と書きましたが東京は中心部はごちゃごちゃしていて分かりにくいと言われますが、都市圏という大きな視点でみると環状線と放射線にくっきり分かれていて非常に捉えやすい構造です。
これは鉄道でも言えますが、実際におおさか東線の延伸を考えていく中で東京と比較しながら見ていきます。

東京の高速道路網
国土交通省関東地方整備局より


2.近鉄道明寺・長野線をJR化しおおさか東線と一体化。さらに河内長野から西へ延伸

紫:大阪環状線
赤:おおさか東線と大和路線
緑:近鉄道明寺・南大阪・長野線
水色:長野延伸線(河内長野~熊取・関西空港)
橙:旧阪和貨物線

©️ OpenStreetMap contributors

①おおさか東線

現在のおおさか東線は大阪駅を出ると、一度新大阪を経由します。その先、阪急京都線、地下鉄谷町線、京阪本線、地下鉄長堀鶴見緑地線と交わります。
鴫野で環状線とも言える今里筋線と交差し、鴫野ー放出で放射線の学研都市線と並走。
放出で分岐し、地下鉄中央線、近鉄奈良線、近鉄大阪線と交わり久宝寺駅へ至ります。

②大和路線から近鉄線へ

おおさか東線に直通する直通快速 
この構想が実現すると
大和路線からの直通はなくなる

久宝寺から少し東に目を向けると柏原駅で近鉄道明寺線が接続します。この路線は単線で2両編成の電車が現状日中片道1時間に2本走るローカル線です。しかし、この路線は大和路線と南大阪線という2つの放射線を結ぶ立派な環状線です。
そして、南に直進すると道明寺ー古市間で近鉄南大阪線を経て、近鉄長野線に至ります。
近鉄長野線は南大阪線の直通列車が行き交い、大阪阿部野橋(大阪環状線天王寺駅と接続)から伸びる放射線の要素が強い路線です。
しかし、線形は柏原から河内長野までは直線的であり、大和路線、近鉄南大阪線、南海高野線を結ぶ環状線と捉えることも可能です。
実際、道路では概ねこの区間に国道170号、大阪そと環状線が並行しており、大阪都市圏における環状ネットワークの一部を形成しています。

大阪外環状線の様子

歴史的に見てもこの区間は河内長野、高野山方面を短絡するのが目的で、現在の関西本線との直通を考慮され、明治期に河陽鉄道が建設したのが始まりです。
大阪市内まで自力で建設されるは後になってからの話であり、近鉄南大阪線系統では最も歴史のある路線です。
この当時の河陽鉄道が国有化されていたら、おおさか東線のネットワークに本当に組み込まれていたかもしれません。(そうなると南大阪線はもっと別な所を走っていたかもしれないし、なかったかもしれない)。
参考↓


外環そとかんに沿って関西空港へ延伸

関西空港駅のきっぷうりば

そして、概ね河内長野から先の区間の延伸部分も国道170号に沿って、熊取町、そして関西空港を目指します。
この区間はほとんど開発されていない丘陵・山間部を走ります。沿線にはテクノステージ和泉という工業団地(下記地図)があります。
この付近で阪和自動車道とも交わるので、泉北高速鉄道がここまで延伸すれば利便性はかなり高まります。
ただ泉北高速鉄道も岸和田市方面に阪和線と並行させる形での延伸構想はあるようですが、テクノステージ方面の延伸は見つけられませんでした。


④これらがつながるーかわち野線(大阪メガループ)の誕生


これらの区間を一体化してJRで運転させようという話です。
路線名は武蔵野線にあやかってかわち野線にでもなるのでしょうか?
こうなると、近鉄道明寺線と近鉄長野線とその延伸区間のホーム延伸と複線化は絶対になるでしょう。また、久宝寺ー柏原の大和路線と道明寺ー古市の南大阪線の並行区間も複々線が望ましいです。
これにてこれもJR東日本にあやかり、大阪メガループの完成です。
この区間をJR線とすることで、既存の鉄道路線を活かしつつ、地域間の鉄道会社のテリトリーを超えて一体的な運行形態を構築することが可能となりました。一部で乗り換え回数は増えますが、とりわけ南河内地域から中河内地域への直通運転が明治期以来の再開になるのは大きいでしょう。
ここまで、おおさか東線の延伸の経路やメリットについて述べてきましたが、長くなりそうなので、次回課題点を見ていきます。まだ、東京は出てきていませんが次には出てくる予定です。
次回、またお会いしましょう。

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