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誰かに任せるのが苦手だった私が、デザイナーに仕事を頼んだ理由

おはようございます、エンタミナの新人ディレクターD子(23才)です。
私が個人的にやっているコンテンツ販売に関して、最近配信で話させて頂けることが多く、ありがたいなぁと思っている所存なのですが
「デザイナーとの関係性が面白い」とデザイナーとのやり取りに興味を持って頂ける事が多く、それについて本人とも話をしてきたので、今回はデザインをお願いすることになったきっかけ、どんな事を考え一緒にコンテンツ販売をやっているかを書いていこうと思います。
今回のサムネイルは、実際にコンテンツのビジュアルを作っている最中のやりとりのスクショです。
デザイナーとは殆どのやり取りをLINEでしています。

きっかけになった配信のアーカイブはこちら↓

最近は週1ぐらいの頻度で、対談の公開収録を配信しています。


人に仕事をお願いすることに苦手意識があった

私がやりたかったコンテンツ販売には、商品のパッケージが必要で、私はそのパッケージがどれだけ魅力的であるかが、商品の売上を左右すると考えていました。
中身よりもパッケージで手に取る人が多いんじゃないか?と考えていたので、これは力を入れて取り組みたい!と思ったのですが、残念な事に私はデザインを作れません。
一応、私がコンテンツ販売をしている界隈に、デザインの依頼を受けている人達がいるにはいたのですが、「私がこれだけ力を入れて作っている物の顔になる部分を、生半可な人に任せたくない」と、人に仕事を任せる事へ若干の苦手意識がありました。
これは今でもあるんですが、どうしてそう感じているのかに、学生時代や社会に出てからの経験が大きく影響しています。
特に昔から感じていたのは、学生時代のグループワークの時でした。
私はクオリティをもっと高くしよう、と思い、グループワークに取り組んでいるが、同じグループの人達は提出できるものが出来れば良い、別にクオリティが高くなくて良いと思っていて、ゴールが違う事が多々あったんですね。
「提出が出来ればいい」というそのスタンスが、「出来るだけ良い物を作りたい」と考えていた自分には理解出来ず、「本気過ぎてウザい」と陰口を言われる事も少なくありませんでした。
そこから社会に出て、仕事をするようになっても、同期や先輩が仕事に対し熱意が無いことに悲しさを感じたり、自身と他者は違うんだと認識出来るようになればなるほど、周りがそこまで本気でやってなかった事に絶望する事が非常に多かったんですね。
そんな感じで、大人になってから、自分は熱量がある方で、そうでない人が沢山居るんだと知ってしまい、人に仕事をお願いするのが怖くなってしまった。
頼んだデザイナーに「気乗りしないけど依頼料の分は仕事するか」とか思って作られたら嫌だな、と思ったんですね。
そうなると自分でデザインを勉強し作るのが安牌のような気もしますが、その時私が思いついたのが幼馴染の存在でした。
幼馴染はイラスト方面の進路に進む為、それ関係の学校へ行っていたのですが、そこでデザインについても学んでいると話を聞いていました。
学校を卒業後、デザインの仕事をしたり、何かを作っているところを見た訳では無かったのですが「もしかしたら商品のビジュアル作れるんじゃ?」と思い、やってみないかと声をかけました。

どうして彼女には頼めたか

「どうして私にデザインを頼んでくれたの?」と最近話した時に、デザイナー本人から聞かれました。
当時の私は彼女の作ったものを見たことが全くなかったし、私がお願いした商品のビジュアルのデザインに関しては完全に未経験だったので、ずっと不思議に思っていたらしいのです。
確かに私は、その子がどんな物を作るのか分からなかったけど、私は最初から依頼料を出した上でお願いしました。
それは、絶対に良いものを作ろうと頑張ってくれるだろう、という信頼感が幼馴染故にあったからです。
当時の私は、クオリティの高い物を作ってもらえるかどうかよりも「最高の物を作ろうと全力で頑張ってくれるか」に重きを置いていたんだと思います。
今でこそ「売れるものが作りたい」という信念が私にはありますが、初めて商品を作った時は「私の作りたいものを作る」という意識が強かったんじゃないかと思います。
全力で頑張って欲しい、という私の要望に、幼馴染は非常に合ったデザイナーでした。
作った物を見た事は無いけど、長年一緒に居るからこそ彼女の真面目さを知っていたし、物作りに対してストイックなところも知っていました。
作って欲しいと頼まれたら、依頼料関係なく良い物を作ろうと手を抜かず頑張ってくれるような子だからこそ、商品の命となる部分を彼女にお願いしたいと思ったし、その真面目さにきちんと対価を払いたかったのです。

お金以上の利益をあげられるように

結果的に、作って貰ったデザインはとても良い物になり、初回から利益が出るぐらい順調にコンテンツ販売は進みました。
現在はチームを組んで彼女とコンテンツ販売をしていますが、その時点では彼女に外注する形でお願いしており、チームのメンバーではありませんでした。
理由はいくつかありますが、初めて出した時点で、まさか利益が出るとは思って居なかったので、コンスタントにコンテンツ販売をやるつもりは無かった、というのが大きいです。
というのも、コンテンツ販売を始めるまでの私には何の実績もなく、その状態で出せる対価が金銭だっただけであり、彼女にデザインを作って貰っても、こちらから返せるものが何もない、と思っていました。
彼女は見返りなんて求めていなくて、やりたいからやっている、と言ってくれていましたが、だとしても彼女には本業があって、その傍やって貰っていたので、休みの日の時間を私の依頼に割いて貰うのが、めちゃくちゃ申し訳なかったんですね。
なので、貴重な時間を割いて、良い物を作ろうと頑張ってくれている彼女に応える為、「コンテンツをもっと売れるようにしたい」と思うようになりました。
とはいえ、私が彼女に払っている依頼料は固定であり、コンテンツが売れたとしても彼女に入る金額が上がる訳ではありません。
では何故、コンテンツが沢山売れることで、彼女にとっても利益になると感じたのか。
勿論、彼女は自身が作ったデザインにお金を払って貰えるのは嬉しい、とは感じているはずです、ですが現代の日本で物作りをし、それをネットで公開している人間にとってもっと嬉しいことがある、それは他者からの反応です。
自身の作ったものに対して沢山の反応を貰えるのは、簡単に手に入るものでは無いし、唯一無二で嬉しいことでしょう。
彼女の作ったデザインに対する反応が増えれば、それは私から彼女にあげられるお金以上の利益になるのでは無いかと考えたのです。
そしてその反応を増やすには、コンテンツを手に取ってもらえる人、気になるなと感じて貰える人を増やさなければならない。
そこは私のマーケティング力の見せ所です、どうしたら手を取って貰える物になるのか、顧客のニーズを分析し、どのように広告を打てば多くの人に見て貰えるのか、実際にコンテンツ販売をしながら1年間独学で研究しました。
つまりマーケティングをする事は、単に売上を上げる為ではなく、彼女にお金以上の利益を与えられるように、という側面も合わせ持っていたのです。

次の挑戦

そう考え、1年コンテンツ販売を行っていたのですが、私はコンテンツをただ販売するだけではなく、コンテンツ販売を手伝うサービスをやることはできないか?と考えました。
勿論、ビジュアルデザインやコンテンツを販売する上で必要となる物を作りますよ、と依頼を受けている人は居ました。
ですが、私がやりたいのは、「コンテンツ販売をやってみたいけど、何からやれば良いのか分からない…」という人に、コンテンツの作り方を1から教え、必要な物はうちで作ることができますよ、というお手伝いサービスでした。
実際そういう人達の話を何回か聞いており、何かしらコンテンツを制作する上で出来ない事があったり、出来てもやるのが面倒だから販売にまで踏み切れていない人が殆どでした。
無名の人間がこのサービスを立ち上げていたら、誰も来ないかもしれないけど、1年活動を続けてきた私達には既に出したいくつものコンテンツがあり、充分過ぎる程評価もされている。
ならうちがやれば絶対に需要があるんじゃないか、やろう!と思い立ちましたが、一つ考えなくてはならない点がありました、それはデザイナーの彼女の存在です。
彼女は私とコンテンツ販売をやっているチームのメンバーで無く、あくまで外部のデザイナー。
ですが、これをやるのだとしたら、彼女にうちのチームに入って貰い、うちに頼んでくれればコンテンツ制作を最初から最後まで手伝うことが出来るし、デザインも作れますよ!とアピールした方が良いと私は考えました。
けれど、彼女にとって利益が無いのであれば、私から一緒にこのサービスをやらないかと誘うことはしたくない。
このサービスを始めることで、彼女が得られる利益って何だろう?
そう考えた時、やはりそれは他者からの反応なんじゃないかと思いました。
このサービスを始めて、彼女にデザインを作って貰いたい人がどんどん来れば、彼女にとって凄く嬉しいことだろうし、作って貰った人から良い反応を貰えたら、やれて良かった、と思えるのではないか、と考えました。
直接の声は更に嬉しいでしょう、ただコンテンツ販売をするよりも、彼女にとって絶対お金以上の利益になる。
なので私は、うちのチームに入ってこのサービスを一緒にやらないか、と誘い、彼女がやりたい!と賛同してくれたので、めでたくうちのチームのメンバーになりました。
チームメンバーになってからは、彼女の今後やりたい事を聞いたり、それを踏まえた上でこういうことにチャレンジしてみない?とこちらから誘いやすくなりました。
肝心のお手伝いサービスに関しては、彼女に協力して貰っている以上、集客ができるような状況を作ってから始めよう、と考えており、今はその集客ができるようになるコンテンツを別で作っています。

デザイナーの彼女が居たからこそ

今思えば、売れる物を作りたい、という意識が生まれる発端となったのは、彼女に損をさせたくない、という気持ちだったように思えます。
もしも彼女に手伝ってもらわず、一人でコンテンツ販売をやっていたら、どうやったら売れるか?なんて本気で考えていなかったかもしれないし、売れなかった時は「自分には才能が無かったんだ」と思って、逃げ出していたかもしれません。
彼女が居たからこそ、売れる物を作らなければならない責任感が増し、直向きに頑張れていたのかも。
人と物作りをすることに苦手意識を持っていた私が、面白いことに、人と物作りをして居たからこそ、逃げる事無く真摯に向き合えていたのです。
でもそれは誰でも良かった訳では無く、物作りに真面目でストイックな彼女だったからでしょう。
そして彼女のおかげで生まれた「私のコンテンツ販売に関わってくれた人にはお金以上の利益をあげられるようにしたい」という考えは、今後も大事にしていきたいです。


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