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見つけてみたい“自分”だけの色。

こんにちは。
おちらしさんスタッフ、しみずです!

今回は、最近観劇した“とある”ミュージカルのご紹介をさせてください!

その作品とは…
新作ミュージカル『COLOR カラー』 です!

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■新作ミュージカル『COLOR カラー』

新国立劇場 小劇場ロビー

現在、新国立劇場 小劇場にて上演中のこちらのミュージカル。

9月5日に開幕したばかりなので、なるべくネタバレせずお伝えできれば…と、思っております。

が、そのせいで、話が飛び飛びになってしまうかもしれません…。
大目に見ていただけると嬉しいです…。

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さて。

まずは作品のタイトルですが…

“新作”ミュージカル。

どういうこと?なぜ“新作”ってつくの?

そう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

レ・ミゼラブル』に『ライオンキング』、『エリザベート』…
日本で上演されているミュージカル作品の多くは、海外で生まれ日本に渡ってきたものです。

原作本『記憶喪失になったぼくが見た世界』

しかし、この『COLOR カラー』は、
草木染め作家の坪倉優介さんが、事故がきっかけで記憶喪失になってしまってからの日々を綴った手記、
記憶喪失になったぼくが見た世界
をベースに、今回初めてミュージカル化された作品です。

坪倉さんがこの公演のために染められた反物。劇場ロビーに飾られています。

加えて、演出、作曲、脚本・歌詞などを担当するクリエイター陣の皆さまも全員日本で活躍されている方々です。
なにもないところから、彼らの手により日本語で生み出された、完全国産ミュージカルなのです。

そのようなことから、“新作”ミュージカルという表記になっているのだと思われます。

先述したように、日本では翻訳ものの作品が多いので、クリエイターの皆さまにとっても、かなりのチャレンジだったのではないでしょうか。

■『COLOR カラー』のストーリー

雨が降る日の夕方。帰宅途中に乗っていたスクーターが、トラックに衝突。救急車で搬送されるが、そのまま意識不明の重体に。
集中治療室に入って10日後、奇跡的に目覚める。
しかし、両親のこと、友人のこと、自分自身のこと、そして、食べる、眠るなどの感覚さえも、何もかもすべて、忘れていた。
目の前に出されたお米は、「きらきら光る、つぶつぶ」としか思えなかった“ぼく”には、世界はどのように見えたのか…。
目の前に立つ「オカアサン」という女性のことを、心から本当の「お母さん」と呼べるようになったのか…。
“母”の大きな愛。
日常に沢山転がっているキラキラひかる幸せ。
“ぼく”が歩み始める新しい世界はどんな世界なのか…

新作ミュージカル『COLOR カラー』【公式】HPより

■出演者は…たった3人!?

舞台上に登場する出演者は“ぼく”と“母”と“大切な人たち”の3名のみ。
本作は2組の固定キャストで上演される。

●ぼく:浦井健治 母:柚希礼音 大切な人たち:成河
■ぼく:成河 母:濱田めぐみ 大切な人たち:浦井健治

ホリプロステージ公演情報より

私は最初にこの公演情報を見たとき、驚きました

主人公をダブルキャストで、しかも主人公でない日はその他の役を全てひとりで担うの!?

このような配役のスタイルも、新しいですよね…!
まさに、“新作”、国産のみならず、全てが新しい

そしてこの2ペアがまた、それぞれの持ち味の相乗効果で、全く違ったものになっているのだそう。

なるほど…ダイジェスト映像だけでも全然違いますね…!

これははやく見比べたいです!!

ぼく:浦井健治さん、 母:柚希礼音さん、 大切な人たち:成河さん

ぼく:成河さん、 母:濱田めぐみさん、 大切な人たち:浦井健治さん

■“優しい”作品、“優しい”楽曲

全ての記憶をなくす
ということは、想像もつかないくらい大変なことだと思います。

実際劇中でも、その壮絶さや苦しみ葛藤
そういった姿が描かれたシーンはあっても、決して「可哀想に…」と涙を誘うような演出は一切ありません。

そしてミュージカルといえば、とよく連想される華やかなショーや、ドラマティックなシーンが特別あるわけでもありません。

描かれているのは、記憶を全てなくしてしまった息子と、彼を支える母親の日常。
派手な演出もありません。

しかし観劇後は、今、当たり前のように日常を過ごせていることの有り難さを実感し、穏やかな温かい気持ちになれる…そんな優しい作品です。

そして優しいのは、作品だけではありません

この作品の楽曲を手がけられたのは、「♪トイレの神様」で皆様ご存知の、シンガーソングライター植村花菜さんです!

なんと、ミュージカルの作曲はこれが初めてなのだとか!

元々“言葉”をとても大切に作曲されるスタイルだそうで、語感が良くすーっと心に染み渡るような優しい楽曲の数々。

演奏も、ピアノとパーカッションのみのシンプルな構成のため、より楽曲の優しさが際立ちます。

どの曲も本当にあたたかくて素敵なのです…
ぜひCD化されてほしいです!

劇中歌は先程の動画の他に、こちらでも少し視聴できます!

■最後に…グッズのススメ

最後に…
全然最後に相応しくないじゃない!
とツッコミが聞こえてきそうですが…(笑)

もうひとつの観劇の楽しみ!
オススメ公演グッズの紹介をさせてください!

新作ミュージカル『COLOR カラー』【公式】HPより

このラインナップの中から、私が大感激したグッズ。

それは…

公演プログラム実物。

“公演プログラム”です!!

なんと!可愛らしいコンパクトなA5サイズなのです!

A4クリアファイルと並べるとこんな感じ。

小さいから、といって侮ってはいけません!

中は…文字がぎっしり!

出演俳優さんのコメントはもちろん、クリエイターチームの方々原作者:坪倉優介さんのインタビュー、そしてなんと、複数パターン座談会クロストーク
と、とにかく盛りだくさんで、私はまだ読み切れていません…💦

皆様の作品へのこだわりぎゅっと込められた愛が感じられる、とにかくオススメの素敵な公演プログラムです!

ぜひご観劇の際は、お手に取ってみてください♪

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このミュージカル『COLOR カラー』は、上演中の新国立劇場での公演後は、ツアー公演もあります!

お近くの皆様は、足を運んでみてはいかがでしょうか?

■公演情報  

新作ミュージカル『COLOR』
日程・会場
〈東京公演〉
2022年9月5日(月)~9月25日(日) 初台・新国立劇場 小劇場
〈大阪公演〉
2022年9月28日(水)~10月2日(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ
〈愛知公演〉
2022年10月9日(日)~10月10日(月祝) 愛知・ウインクあいち
キャスト (五十音順)
浦井健治 成河 濱田めぐみ 柚希礼音
スタッフ
原作:坪倉優介「記憶喪失になったぼくが見た世界」
音楽・歌詞:植村花菜
歌詞・脚本:高橋知伽江
演出:小山ゆうな
編曲・音楽監督:木原健太郎
振付:川崎悦子
美術:乘峯雅寛
照明:勝柴次朗
音響:山本浩一
映像:上田大樹
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:林みゆき
ボーカルスーパーバイザー:ちあきしん
演出助手:守屋由貴/野田麻衣
舞台監督:加藤高

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 以上、今回はミュージカル『COLOR カラー』を、ご紹介しました!

お付き合いいただき、ありがとうございました!(^^)

おちらしさんミュージカル部(@nevula_musical):しみず

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