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第20回MSP本公演「ハムレット」閉幕!

ネビュラエンタープライズ・おちらしさんスタッフの福永です。
U25世代に向けて、舞台芸術に関する情報を発信するユニコ・プロジェクト(通称:ユニコ)

ユニコでは昨年に引き続き、今年も「明治大学シェイクスピアプロジェクト(MSP)」にしっかり密着させていただくことになりました!

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記念すべき第20回の明治大シェイクスピアプロジェクト(MSP)、本公演はシェイクスピアの超大作『ハムレット』。
本番初日の11月4日(土)に、観劇も兼ねて、会場となる明治大学アカデミーコモンに向かい、本番直前の皆さんの様子を取材させていただきました。

第20回明治大学シェイクスピアプロジェクト
『ハムレット』

日程:11月4日(土)~6日(月)
会場:明治大学駿河台キャンパスアカデミーコモン
3階アカデミーホール
全公演無料

開演の約3時間前に、アカデミーコモンに到着すると、1階エントランスにはすでにMSPの受付が完成していました。1000人近いお客様が来場されるので、混雑させずスムーズにチケットを渡せるように、制作部の票券担当チームが、入念に考えて作っている受付です。去年のプロデューサーで、今年は票券管理のリーダーをやっている金子真紘さんに話を聞くと、連休中でもあったこの日、すでにチケットはほぼ完売。当日券も出すので、席はすべて埋まりそうだと教えてくれました。
弊社のチラシ束もお客様の目が届きやすい場所で配布してくれています。様々な工夫で、去年よりさらにお客様をお待たせせず、客席まで迷うことなく進んでもらうための体制がしっかり整っていました。

ホールに入ると、まず、圧倒的な舞台美術に衝撃を受けます。デザイン画は見せてもらっていたので、何となくどんな美術かはわかっていたのですが、それが見事に、いや、想像以上のものになって立ち上がっており、すでに物語が始まっているような空気を醸し出していました。

伺った時間は、ちょうど照明チームが最終の確認中。スポットライトを動かす学生スタッフに、プロスタッフがいろいろなテクニックのアドバイスをしているところでした。その間、舞台美術チームは何度も舞台上を歩き回り、危ないところがないか、入念にチェックしていきます。また、舞台上は乾燥するので、キャストの喉を守るために数人で霧吹きを使って水を撒きます。舞台スタッフからも、本番直前の緊張感を感じました。

プロスタッフの舞台監督・村信保さんに美術が素晴らしいと感想を伝えると、「学生たちを誉めてあげてください」と、舞台上にいる学生たちにそのままの言葉を伝えてくれました。しかも、大サービスで舞台上にも上げていただき、裏側の様子も撮影させていただきました。

照明の次は音響チェックの時間があり、楽器隊の音出しも始まりました。楽器ごとのマイクのチェックなので、時間はかかるのですが、一つ一つ丁寧に音を拾っているのがわかりました。楽器隊も緊張の面持ちで、衣装を着けての演奏に、キャストと同じような高揚感もあるようでした。

この後は声出しの時間になり、衣装を身に着けた役者たちが舞台上に集まります。セリフを返す人、基礎の発声練習をする人など各々でウォーミングアップをしていました。

開演1時間前になると、集まれるキャスト、スタッフが客席に集合し、舞台監督チームの岩田有未さんの仕切りで円陣を組みます。
すでに受付は開始されているので票券担当や場内誘導係の人たちは現場についており、この時は集まれませんでしたが、そういったスタッフたちへの感謝もしっかり込めて、心を一つにして、円陣を組んでいるのがよくわかりました。

まずは監修の西沢栄治さんからお言葉があり、力強くみんなを激励されていました。次にプロデューサーの宮嵜明理さんから、ついにこの日を迎えられた喜びとみんなへの感謝、そして「絶対成功させよう!」というリーダーらしい言葉が。最後に演出の高橋奏さんからは、「もう後はお客様に見てもらうだけ、楽しんで!」という優しい声がけがありました。
この日の気合入れはポローニアス役の中村恒介さん。緊張しながらも、これから始まる本番へのワクワクが抑えられない様子が愛らしく、楽しい気合入れとなりました。

たくさんのお客様にも関わらず、システマティックによく考えられた誘導で、ほぼ満席の状態でも、タイムスケジュールどおりに進行していきました。
時間になると、まずは前説から始まり、そこからは一気に作品の世界に。
2時間半の壮大な大作でしたが、キャストたちの気迫と卓越したスタッフワークで、お客様を退屈させることなく、ラストまで駆け抜けていきました。
凄惨なラストシーンの中、大町友実さん演じるホレイショーの最後のセリフにはどこか希望を感じさせるものがあり、困難な時代に社会へ出ていく、現代の学生たちが作った『ハムレット』ならではと感じました。

カーテンコールは3度も行われ、キャスト陣もややとまどいながら恥ずかしそうに、しかし達成感に満ちた晴れ晴れとした表情で舞台に整列していました。公演が終われば、やはりどこか幼さも残る学生たち。なんとも微笑ましい光景です。
帰りも混雑を避けるための規制退場がきっちりと段取りされており、最後までとてもよくできた公演でした。客席には高校生も多く、きっとこの舞台を見て、明治大学を目指す子たちも多いのでしょう。素晴らしい舞台活動の連鎖だと感じました。

さて、始まってしまえばあっという間の3日間。11月6日(月)の公演をもって、今年のMSP本公演は閉幕です。しかし、今年のMSPは、このあと12月にミュージカル公演が、また来年には付属高校で行われる特別公演もあります。第20回MSPはまだまだ続くのです。

アカデミーコモン地下の明治大学博物館で開催中の展示「明治大シェイクスピアプロジェクト20年の軌跡」では、すでに今回の『ハムレット』で使われた衣装や小道具に展示品が切り替わっています。素晴らしいステージの余韻を楽しみたい方にはこちらもぜひお勧めです。

【ただいま開催中!!】
企画展「明治大学シェイクスピアプロジェクト20年の軌跡」
日程:10月20日(金)~12月16日(土)
会場:明治大学博物館
入場無料

【ただいま予約受付中!!】
短編ミュージカル
『苦悶・煩悶・クローディアス』/『オフィーリアの部屋』

日程:12月1日(金)17:00開演(16:30開場)
12月9日(土)11:00開演(10:30開場)
※入場無料
会場:日程により異なります。
12月1日(金) 明治大学駿河台キャンパス リバティタワー1013教室
(リバティーホール)
12月9日(土) 明治大学駿河台キャンパス アカデミーコモン1階
カフェ・パンセ

MSPの様子はブログでも!https://ameblo.jp/msp-meiji/

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