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誰かと観る演劇

こんにちは、スタッフの伊藤です。
子どもが産まれてもうすぐ2年。子ども中心の生活になり、さらには感染状況に戦々恐々としてしまい、気軽に休日だからと、都内に出て演劇を観に行くことができなくなりました。
そのため観劇後に熱を帯びた気持ちを共有することが少なくなりました。

家族3人で観に行ったときの帰り道は、ずっと演劇の内容や観ていた子どもの様子を帰り道でずっと妻と話していました。家に帰っても、演劇を観れて良かったなあという気持ちがあったのをまだ覚えています。
こちら観たときの記事です。

そんな観劇後に誰かと共有したいという気持ちは僕だけではなく、妻にもあったらしく、前に初演を僕と妻がそれぞれ一人で観劇し、この気持ちをどうしたら良いのかわからないと思った公演が、東京芸術劇場で上演されると知り、二人で観劇することを考え、東京芸術劇場の託児サービスを利用することにしました。

託児サービスを利用するには予約が必要なため、電話で観劇予定の公演と日時を伝えました。あとはお金を振り込んでもう準備はOK。
その後は当日妻と子と僕で劇場へ行き、子どもを預けて、僕らは観劇をして感激し、お迎えして、演劇の感想を話しながらの帰宅という算段だったのですが、直前に観劇予定の公演は中止になってしまいました。

せっかくの家族での観劇だったのに、とやりきれない気持ちを抑えて、託児サービスに電話し、公演中止になったのでキャンセルの旨を伝えました。
キャンセルの案内をしてくれた人の声は公演中止のぶつけようのない残念な気持ちを受け止めてくれるようで、なんだかほんの少しだけ慰めてもらったような気持ちになりました。
その後、入れ違いで託児サービスを運営している会社からもキャンセルの案内の連絡がきました。公演中止を知ってすぐに連絡をしてくれたので、その優しさがさらに心に染みました。

家族で観劇をしたいと思っても小さい子を連れて観に行ける公演は多くなく、もうすぐ2歳の子どもと外出するのは中々大変です。荷物は増えるし、心配事も増えるし。
それでもやはり、日常やいつもを超えて違う場所へ行くことや、子ども自身は観劇しなくても観劇をしたあとの僕や妻の歓びを見て何かわからない何かを受け取ってもらえたらと思っています。
子の背中を見るたびにに成長していることを実感し、少しでもいろんなことを観てもらいたいと勝手に思ってしまいます。

観劇できなかったショックを払拭するわけではないのですが、先日、吉祥寺にロロ『ここは居心地がいいけど、もう行く』を観劇に行きました。
妻は仕事だったので、僕が子は家や近所で遊び、妻が帰宅したら交代する形で、僕は観劇へ行きました。託児サービスがない時はこれが日常です。
もう少し子が大きくなったら、何年後かには一緒に観れたら良いなと思える公演で、帰宅しながら妻に感想を言いました。でも観ていない妻にはあまり伝わっていないようでした。次の日、子どもに伝えていましたが、良くわかっていないので、ずっとバイバイされてしまいました。


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