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新型コロナの症状、経過、重症化のリスクについて

令和3年1月7日に首都圏にある一都三県において2回目の緊急事態宣言が発令、1月13日には愛知県を含む2府5県も追加されました。緊急事態宣言が発令されていない地域でも感染者が急増しており、医療機関や保健所の窓口への問い合わせが増加してひっ迫状態となりつつあります。

冬に入り新型コロナに関わらず体調を崩される方は多いと思います。様々な情報がある中で現時点での最新情報を含め症状のある際に適切に対応できるよう、

この記事では、新型コロナの症状と経過、重症化のリスク、後遺症について詳しく解説していきます。

新型コロナウイルスの症状は?風邪やインフルエンザとの違いは?

新型コロナウイルスの典型的な症状

・発熱
・咳
・だるさ
・食欲低下
・息切れ
・痰
・筋肉痛
・嗅覚障害
・味覚障害
 など

これらの症状の頻度が高いとされています。

風邪やインフルエンザでは「息切れ」「嗅覚障害・味覚障害」の症状はまれですので、これらの症状は新型コロナ感染を疑うきっかけになります。

特に「嗅覚障害・味覚障害」は、新型コロナの最も特徴的な症状であったという報告もあります。全く臭い・味を全く感じないこともあれば、嗅覚や味覚が”まばら”で、味やにおいが強く感じたり、弱く感じたりなど、人によって症状が変わることもあります。

新型コロナに感染するとどのような経過になるのか?

新型コロナで特徴的なのは、症状の続く期間の長さで、1週間から10日程度症状が続きます。約8割の人がそのまま治癒しますが、約2割弱の人は重症化し、発症から1週間前後で症状が強くなり、入院に至ることが分かっています。

新型コロナ感染で重症化リスクが高いのは高齢者と持病のある方

新型コロナ感染の重症化による死亡率は、40代以降から徐々に高くなり、80歳以上では12%という高い致死率になっています。

また、持病のある方では重症化するリスクが高いと言われています。

喘息・COPDなどの呼吸器疾患、高血圧や肥満、2型糖尿病やがんなどの生活習慣病の持病がある方は重症化するリスクが高く、持っている疾患が多いとさらにリスクが高まります

他にも、妊娠中の方、喫煙者、男性の方がリスクが高いことが分かっています。

新型コロナから回復した後も後遺症が続くことがある

日本人を対象とした調査では、咳、痰、だるさ、呼吸苦、嗅覚障害、味覚障害といった症状が、発症60日後も10-20%、発症120日後も2-11%の方に見られると報告されました。

また、脱毛も全体の12%で見られ、発症後30~120日の間に見られることが分かっています。他にも海外の報告では、特にだるさ、呼吸苦、関節痛、胸痛などの症状が多く、それ以外には脱毛、記憶障害、睡眠障害、集中力の低下といった症状の報告があります。
こういった後遺症の治療は現在研究中であり、現状では新型コロナにかからないことが最大の予防法となっています。

新型コロナの症状がでた場合はどうしたらいいのか?受診の目安は?

高齢者や持病を持つ方は特に重症化のリスクが高く、はやめに相談をする必要があります。

それ以外の方でもお住まいの地域や職場、学校のある地域の感染状況から自身が新型コロナの可能性がある場合もかかりつけ医や地域の医療機関に相談してください。

かかりつけ医や相談する医療機関に迷う場合・土日・夜間で休診の場合は各自治体に設置された受診・相談センターへ相談しましょう。

→愛知県の主な相談窓口

相談により、受診が必要と判断された場合は、医師や相談窓口の方の指示に従って、出来る限り電車やバスなどの公共交通は使わず、感染対策を十分したうえで受診するように気を付けて行動ください。

新型コロナに感染しない・させないために

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現状では、まだ新型コロナウイルスの特効薬はできておらず、症状が重症化した際や後遺症に対しての定まった治療法がありません。そのため、まずは感染しないこと、そして身の回りの人に感染させないようにすることが重要です。

・お住まいや職場・学校のある地域の流行状況を把握する

・手洗い、うがい、屋内でもマスク着用

・3密回避

・高齢者、持病をお持ちの方への配慮 など

新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ収まる気配はなく、自粛や我慢の時期が続いていますが、ご自身や身の回りの健康を第一に、ともに対策を続けていきましょう。


参考文献

新型コロナウイルス感染症の”いま”についての10の知識

新型コロナの症状、経過、重症化のリスクと受診の目安(2021年1月)

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