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梅雨の日でも日光を浴びる重要性とは

ニューロスペースのコミュニティマネージャーです。いよいよ関東でも梅雨入りしました。朝のリズムを整えるために、毎朝日光を浴びることを心がけている私ですが、ついつい曇っていたり、雨が降っていると外に出るのが億劫になりがちです。

弊社代表の小林が自身の著書「ハイパフォーマーの睡眠技術 人生100年時代、人と組織の成長を支える眠りの戦略」で述べていますが、良い睡眠を取るためには、「体温・光・睡眠圧の貯蓄」この3点のコントロールが必要です。

この記事では、「光をコントロールする方法」についてお話しします。

睡眠の質を決める3つのホルモン

光のコントロールの話をする前に、まずは睡眠のメカニズムについて軽くお話しします。睡眠を司るホルモンには3種類あります。

成長ホルモン:睡眠に入った直後(主にノンレム睡眠中)に分泌されるホルモンです。身体の成長や、免疫に刺激を与えるホルモンです。昔から「寝る子は育つ」といわれていますが、幼少期には発育を促したり、大人では体組織の修復や、免疫細胞の活性化をしてくれます。コロナ渦の今、免疫機能の向上が求められていますが、成長ホルモンの分泌を促し、免疫機能を高めるためにも睡眠をしっかり取りることが大事です。

メラトニン:睡眠の前に分泌され、眠気を催すのに重要な役割を果たすホルモンです。体内時計に働きかけ、覚醒と睡眠のリズムを作ります。メラトニンの分泌は、目から入ってきた光によって抑制され、日中は分泌が止まります。その後再び、暗くなった夕方頃に分泌され始め、身体に眠りの準備をさせます。

コルチゾール:睡眠の後半に分泌され、交感神経に深く関わっているホルモンです。血糖値や血圧の調整の役割も担っており、覚醒に向けてこのコルチゾールが分泌されることで、起床を促します。

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体内時計とは

「体内時計」この言葉はなんとなく聞いたことある人が多いかと思います。人間には体内時計と呼ばれる睡眠と覚醒のリズムがあります。体内時計のリズムによって、日中は活動状態へ、夜間は休息状態へカラダが切り替わります。

ヒトの体内時計の周期は地球の自転の周期である24時間より若干長くできています(平均24時間10分と言われています)。この体内時計のズレをリセットするのが朝の光です。

朝起きて太陽の光を浴びると、その刺激が目から脳へ届き、『概日リズム(サーカディアンリズム)』と呼ばれる約24時間の体内時計がリセットされ、新しい1日の始まりを認識します。入ってきた光を合図に、メラトニンの分泌が止まりますが、その後、体内時計からの指令で再び分泌され、約15時間後に眠気が催されます。正常なメラトニンの分泌は眠気を誘う重要な要素となり、良い眠りに繋がります。メラトニンの分泌のリズムを正常にするためにも、起床してすぐに光を浴びることが重要です。

「日中はしっかりと覚醒し、夜はぐっすり眠る」というメリハリをつける。睡眠の質を向上させるためには、このリズムをきちんと作ることが大事です。

光を浴びるポイント

効果的な光の浴び方は?

体内時計のリズムを作るためには、朝起きた直後に日の光を浴びることが理想です。朝起きたらすぐにカーテンを開けて光を浴びましょう。光を浴びるポイントは、明るい方を真っすぐに見て、目で光をキャッチすること。「少しまぶしい」と感じるくらいしっかり見ることで、明るい光が網膜の奥の方にある細胞(メラノプシン細胞)に届き、より効果が高くなります(※太陽を直接見ることは避けましょう)

起床直後が難しい場合は、11時頃までの間にできるだけ明るい光を浴びましょう。朝起きてから11時頃までの光は、体内時計調整する強力な作用があります。通勤時は地下ではなく地上を歩く、外出の予定を午前中にする、デスクワークなら積極的に光の当たる窓際に行く、早めに外に昼ごはんを買いに行って光を浴びる、など工夫してみてください。

ちなみに、私は光を浴びる習慣を作るために、ベランダで花を育て始めました。毎朝花に水をあげるためにベランダに出ることが日課となり、水やりをしながら1分程度空を見て自然と光を取り入れています。朝空を見上げることで、気持ちいい一日の始まりができています。

曇りや雨の日は?

曇りや雨の日でも、睡眠と覚醒を作るのに必要な光の量ははいってきます。覚醒のリズムをつくるためには、2500ルクス以上の光を 1 分間浴びればよいとされており、曇りや雨の日でも 1万〜 2 万ルクスの照度があるため、きちんと効果はあります。

ルクス

まとめ

通勤で毎日同じ時間に光を浴びていた人が、最近リモートワークに切り替わり、部屋にこもって光を浴びていない。時にこの梅雨の時期は、外に出るのも憂鬱になり、日光を浴びる機会が減ってしまう人もいるかもしれません。

日光を浴びず体内時計のリズムが乱れると、寝たい時間に眠気が来ないため寝る時間がバラバラになってしまったり、朝起きるのが辛いといった様々な問題が発生します。

梅雨のこの時期でも、体内時計のリズムを崩さないように「起きたらすぐにカーテンを開け光を浴びる」ことを忘れずに!

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