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【書籍紹介】ー 百花 ー 母と息子の、愛と記憶の物語。
認知症を患い記憶を失っていく母、
その母を見守る息子。
ある空白の1年から
どこか微妙な関係性だった親子関係が
母の認知症をきっかけに動き出す。
主人公の泉は母親の姿から
過去の母との暮らしを思い出す。
そして確固たる自分への愛を思い知る。
失われていく記憶と
忘れていた記憶が交差しては、
すれ違う過去と想い。
そんな儚くも美しい
深い親子愛の物語。
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この2人がいつもお互いの名を呼び、
お互いを探し、見つけ、確かめ合う姿が
ものすごく胸を打たれました。
こんなにも絆が強いのは
母子家庭だからではなく、
おそらくだけどお互いを失いかけて
取り戻した過去の体験が大きいのかなと。
そんな風に感じました。
「失っていくということが、大人になるということなのかもしれない」
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親子って、本当に複雑だと思う。
同じく母子家庭で、
自分の母は認知症ではなく
精神的な病気だった。
だから全然また
違うのかもしれないけど
何を伝えても伝わらない
あの瞬間の悔しさだったり
(きっとお互いに感じてるもの)
病気をキッカケに
普段は内側に秘めてるものが
外側にあふれ出てくる点は
似たようなものがあるのかなと
思っていて、
勝手に自分自身と重ねてしまい
想像以上に苦しい一冊でした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113562248/picture_pc_456efc272e6e39ba506d07557e0e8ee1.png?width=800)
母は、もういない。
過去の出来事に対して
自分がなにかに気づけたとして
なにをどうしたって
どうやってももうすべてが遅い。
だけど口下手不器用同士、
自分がこちら側でやってるみたいに
この7年間、お互い「あの時」の
答え合わせをしてるのかもしれない。
なんて考えると少し笑えてくる。
会いたいな。
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と、まぁこんな感じで
感傷的になるのが苦手なので
親子愛系はあまり選ばないのですが、
大好き川村元気さんの作品だったので
今回手にとってみました。
辛い部分もあったけど、
ものすごく心に残るお話でした。
今回は Audibleで聴いたのですが
個人的には川村元気さんの作品は
文字で見たい。
なんかあのなんとも言えない
言い回しとか言葉選びをじっくり楽しみたい。
おすすめです。
そんな感じ。
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