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BBTクローン再生計画(17)昼からやってる呑み屋に度肝を抜かれた上京1年生

18歳で上京して最初に衝撃を受けたのは「昼間っから呑んでるオッサンたちがいる!」ということでした。
今でこそ「昼呑み」という概念も一般化していますし、働き方の多様化も相まって「昼から飲んでる人間=カタギじゃない」という偏見も薄れましたが、昭和50年代当時はまだ「昼から飲んでる人間=カタギじゃない」という認識が主流だったんです。

「昼間っから呑んでるオッサンたちがいる!」と驚いていたウブな私も数十年を経る中でどんどん変容していき、いつしか「昼間っから平気で呑めるオッサン」になっていました。
浅草花やしき近くの通称「ホッピー通り/煮込み通り」でやった昼呑みは楽しかったなぁ~。
「まだ陽が高いうちから呑んでいる」という背徳感が極上の酒肴となってくれて。

昼呑みも楽しいんですが、酒販店の一角で呑める「角打ち(かくうち)」もイイ感じですよ。
ちゃんとした酒場ではないからつまみ類もチープというかジャンクな感じで、なんというか「大人の駄菓子屋遊び」みたいな風情。
私の地元(静岡市)では駄菓子屋のイートインコーナーで「おでん」「お好み焼き」「焼きそば」「かき氷」などが食べられたんですが、あれを思い出しました。
ちなみに私の角打ちデビューは「著名な酒場ライターさんにナビゲートしていただく」というこれ以上ないほど豪勢なものだったんですが、その幸運も楽しさに拍車をかけてましたね。

BBT再生の折には・・・というかコロナ禍パニックが収束した折には、18歳の私を圧倒した「昭和期東京の呑み屋文化」も再現したいですね。
まだ昼呑みへの風当たりが強かった中であれだけ楽し気なオーラを発することができたのは正直スゴイと思います。
世の中が「息苦しい正論」にどんどん傾いてる時代だから、せめて私は「素敵な不謹慎さ」の伝道者になりたいのです。

画題「人生初の『角打ち』は贅沢で楽しいものでした」

角打ち


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