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【BEAMS × Netflixコラボ座談会】「ネトフリ体験」をさらに高める注目アイテムを産んだファン心

ファッション、カルチャー、アートを商品や店舗体験を通して、世の中に面白い価値を提供してきたセレクトショップ「BEAMS」とコラボレーションした「BEAMS × Netflix」コレクションが世界初登場。

常に新しいカルチャーを作り続け“世界中を楽しませたい”という共通のビジョンを持つ二社。その化学反応から生まれたコレクションは、Netflixマニアや撮影クルーを連想したTシャツをはじめ、Netflixオリジナルアニメ「エデン」の世界観を写し撮ったアイテムたちは、手元にあるだけでワクワクするものばかり。

コラボの中心となったBEAMSチームの皆さんを招いて、コラボアイテムの制作裏話と皆さんのネトフリ愛をトークしました。

水村幸平:BEAMSのメンズカジュアルの1レーベル「BEAMS T」のディレクターとして、商品開発などを通してレーベルの運営に携わる。今回のコラボではデザインのアイデア出しやコレクションの商品構成を担当。
橘高つむぎ:BEAMS販促物のグラフィックデザインをするアートディレクター。今回のコラボでも商品のグラフィックデザインを担当。アニメ、漫画を中心にエンタメが大好き。
松下 圭:BEAMSのメンズカジュアル全般のプレス担当。BEAMSの様々なレーベルやブランドのコミュニケーション戦略を考える仕事をしつつ、他社様とのプロモーションにも携わる。今回も、本アイテムを通してより多くの方々に興味を持ってもらえる“キッカケを作っています。
ネトフリ編集部 伊藤:アニメ好き。邦画、明るいコメディ中心にチェック。「クィア・アイ」はメンバーの著書も購入済のファン。「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」で韓ドラの面白さを知り勉強中です。
ネトフリ編集部 國方麻紀:コラボ、限定、スペシャルなアイテムに目がない。好きなネトフリ作品は「クイーンズ・ギャンビット」「Sweet Home -俺と世界の絶望-」など。

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「何か言いたくなる」刺激にあふれたネトフリ作品

伊藤:本日はよろしくお願いします。早速ですが、みなさんお気に入りのネトフリ作品を教えてください。

橘高つむぎ(以下、橘高):私は「このサイテーな世界の終わり」「セックス・エデュケーション」「ノット・オーケー」、そして「ナルコス」です。あと「攻殻機動隊 SAC_2045」も大好きです。アニメが好きなのでオリジナルアニメ作品はよく見ていて、海外ドラマも大好きで、特にティーンエイジャーの青春物語がすごく好きです。若者の成長していく過程に惹かれますし、あんな高校生活送りたかったっていう憧れもあります。

一番ハマったのは「このサイテーな世界の終わり」ですね。何かが欠けている高校生のジェームズとアリッサが旅を通して成長していくロードムービーなのですが、主人公二人の見た目や演技、全てに魅せらせてしまいました。特にシーズン1のラストが大好きなんです。個人的に「若者が走ってるシーン」が大好きなんですが、ジェームズがアリッサを守るために走る姿が美して、本当に感動しました。シーズン1だけじゃなくシーズン2も素晴らしかったです。

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水村幸平(以下、水村):私は「ナルコス」ですね。他には「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」とか。アンダーグラウンド系にゾクゾクきちゃうタイプです。あとノンフィクションもののストーリーが特に好きですね。特に「ナルコス」は国内出張中に新幹線でなどで見続けて、三日間で一気見するほどのめりこんでました。

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松下圭(以下、松下):私がNetflixに興味を持ったきっかけは「ストレンジャー・シングス」でした。以前新シーズンの試写会に呼んでいただいて、その世界観に圧倒されたのを覚えています。

最近では韓国ドラマにハマって、「梨泰院クラス」「サイコだけど大丈夫」「愛の不時着」はひと通り見ました。他には「クイーンズ・ギャンビット」にもハマりしましたね。チェスに興味がなく「ハマらないだろうな」と思っていたのですが、ファッションや美術が注目されていると聞き興味半分で見始めたら第1話からハマって、一気に見てしまいました。ドラッグなどの一見タブーな要素をミックスした演出に意表を突かれましたし、主人公のベスが相手をどんどん倒していくのが気持ちいい。最後のロシアを舞台になぎ倒していくエピソードとか大好きです。「チェスが強いのはロシアなんだ!」という発見もありました。

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伊藤:皆さまが思うネトフリ作品の魅力を、聞かせてください。

松下:Netflix作品は、とにかく登場人物が魅力的。「ストレンジャー・シングス」も「クイーンズ・ギャンビット」も「梨泰院クラス」もう、とにかくキャラクターが立っていると感じます。キャラクターに惹かれて演じている俳優さんも好きになって、その人が出ている別の作品にハマっていくのの繰り返しですね。ちなみに「梨泰院クラス」はイソ派です(笑)。

橘高:見た後に語りたくなる作品が多いですよね。私は「どのキャラクターが好き?」とか語り合うのが好きで、長編ドラマだとシーズンごとに好きなキャラクターが変わっていくので面白いです。

水村:私はむかし「ブレイキング・バッド」のワンシーンからTシャツを作るプロジェクトをきっかけに作品に出会ってハマったんですが、そのとき「どのシーンを使おうか」と作品を通じてザインを作り上げていいく会話がすごく楽しかったんですよね。思わず誰かと、何か一言いいたくなるというか。

國方麻紀(以下、國方):作品を通じて、何か得られた刺激はありますか?

橘高:私が好きなティーンエイジャーものって、登場人物にどこか欠けているところがあるんです。だけど、それを肯定しているところがすごく救われるというか。欠けているからこその美しさや儚さっていいなって。そういう意味で仕事やプライベートでの自分も肯定したいし、一方で欠けてる部分に向き合うのも大切なんだって作品から教えられました。

シーンの切り取り方に注目「エデン」コラボアイテム

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伊藤:それでは、今回のコラボアイテムについてお聞きしたいと思います。まず「エデン」は、どんなふうにデザインを作り上げていきましたか?

橘高:「エデン」は入江泰浩監督と川元利浩さん(キャラクターデザイン担当)という大好きなクリエイターが手がけていると聞いた時点で、かなりテンションが上がっていました。実際に作品と見ると、キャラクターは可愛いのにストーリーは「ロボットと人間の共存」という非常に考えさせられるテーマで、しかも「ロボットと人間は共存できない」という不穏な雰囲気から物語が始まる。そんななか主人公のサラは好奇心旺盛で、生き生きとしているんですよね。この素敵な世界観を崩さないように、でも「BEAMSらしさ」も伝えられるデザインを目指しました。

全体的に、工夫や遊び心を入れています。例えば「エデン」のロゴがすごく素敵だったのでそのまま使いたくて、でもロゴだけだとありきたりなデザインになってしまうので、アクセントとして作品のキーアイテムであるりんごをワッペンにしてつけました。

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伊藤:特に思い入れ深い、お気に入りのアイテムはありますか?

橘高:どれもお気に入りですが、りんごのワッペンは特にこだわっています。可愛くなりすぎず、オシャレに見えるよう塩梅に苦労しました。結果非常に満足のいくものができましたので、ぜひ見ていただきたいです。
また可愛いロボットのキャラクター「PJ」を取り入れているのですが、線画にして着回しやすいデザインにしています。実はある重要なシーンがモチーフになっているので、これから見る方はぜひ注目してください。どのアイテムも物語の「このシーンをつかったか」という部分まで分かってもらえたら、とても嬉しいです。

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視聴者もネトフリチームの一員に。「Netflix」コラボアイテム

伊藤:続いて、ロゴをあしらった「Netflix」コラボアイテムについても、コンセプトを教えていただけますか?

水村:まず「Netflixを見るシチュエーション」にフォーカスを当てました。そこでスマートテレビ等のシリコンについている、Netflixロゴが印刷されている「シリコンパッチ」案が出たんです。これをひとつのアイコンにして、デザインを展開していきました。
もうひとつ「視聴者も制作メンバーの一員だから、みんなでNetflix体験を盛り上げよう」という視点がありました。Netflixファンに向け、気分が高まるようなデザインにしたい。そこで生まれたのが、このスタッフTシャツです。「この日はディレクター気分」という風にその時のテンションに合わせて「なりきり」になれるデザインにしました。

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水村:こうしたデザインコンセプトを考えている時期にちょうどコロナ禍になってしまい、「おうち時間をいかに過ごすか」が社会的に大きなテーマとなっていきました。だからなおのこと、「家で気分が高まるグッズを作っていこう」という想いが他のアイテムにも波及していきました。

松下:「自宅での時間を、本商品を通して楽しんでもらいたい」という思いのアイテムが多いですね。膝乗せトレイやクッション、ネックピローなんかまさにそうです。着るだけじゃなくて生活を楽しんでほしいなと。

伊藤:膝乗せトレイは個人的にかなり気になります。映画館にいる気分になれますね。

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國方:気になったのですが、なぜ数ある言葉の中から「Bingeing」というワードを選んだのですか?

水村:当初は「中毒者」を表す「addiction」も考えたんですが「中毒」ってネガティブなイメージも含むので、どうしようかなと。試行錯誤しながら「イッキ見」を英語で表す「Bingeing」に至りました。

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伊藤:皆さんのお気に入りアイテムはどれですか?

橘高:ぜんぶ気に入っているのですが、特におすすめはパックTですね。ただのパックではなく圧縮袋なので、開封後もガンガン再利用して欲しいです。デザインとしてはNetflixのシリコンパッチのみでシンプルなんですが、ロゴの文字の浮き出し加減と大きさ、外枠のRの丸みにこだわっています。工場の方にひとつひとつ付けていただいたので、ご注目いただけると嬉しいです。

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松下:私はNetflixのチームTですね。「Netflixとのおうち時間をより豊かにする」というデザインコンセプトともマッチしているし、家族と一緒に着てNetflixを見たいです。

水村:私はリモコンTシャツです。ロゴデザインが多くなり「別の方向性もほしいな」と悩んでいて、最後の最後で出てきたアイデアがリモコンでした。リモコン部分は黒のプリントで、今回のアイコンであるシリコンパッチを配置し、実際のスマートTVのリモコンを搭載したかのようなTシャツデザインになっています。もし友達がこれを着て現れたら、絶対このボタン押しちゃいますよね(笑)。そういう衣服を通してのコミュニケーションも生まれたら嬉しいです。

あらゆるエンタメにアプローチする「BEAMSらしさ」とは

伊藤:橘高さんがポロッとおっしゃっていた「BEAMSらしさ」とは、なんでしょうか?

橘高:自分で言っておいてなんですが、何年も「BEAMSらしさとはなんだろう」悩まされていて、いまだに「これこそBEAMSらしさだ」という答えに辿り着けていないんです。強いてあげるなら、「ここを使うか!」という意外性は「らしさ」のひとつかなと思います。

松下:弊社はフジロックフェスティバルなどのさまざまな音楽フェスに協賛していて、ファッションだけではなく音楽、映画、アニメなどのエンタメに親和性があるのがBEAMSの強さだと思っています。BEAMSのメンバーは、あらゆるジャンルに対して”ファン”としての想いが強いんですよね。今回も、橘高がエデンのファンになって「こうしたい」という想いが生まれデザインになっていきました。言葉で説明するのは難しいのですが、「ちゃんとファンになってる」ことが「BEAMSらしさ」なんじゃないかな。

伊藤:私、エデンを見て恥ずかしながら泣いてしまいまして(苦笑)。作品を見る前にも「可愛いアイテムだな」と思っていたんですが、視聴後改めてアイテムを見るとデザインの意味がわかって、「本当に作品を好きな人が作ってくれたんだ」と感動しました。

橘高:そうおっしゃっていただけるのが一番嬉しいです。

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水村:BEAMSらしさ……、悩みますね。個人的には天邪鬼なところも魅力だと思っています。ポップさもありつつ、一筋縄ではない「とんちが効いてる」なんです。それがBEAMSっぽさかな。今回の「プレイバーTシャツ」は、「とんちが効いてる」デザインの代表だと思います。さりげなくBEAMSのアイコンである地球儀ロゴも入れてるんですよ。

松下:話を聞いて改めて感じたのですが、スタッフによって捉え方が異なるのが、BEAMSらしさだと思いました。だからこそ、様々なジャンルで幅広い表現が出来ているのだと思います。

エンタメとファッションはどう変わっていく?

伊藤:いま、あらゆるジャンルの垣根が無くなりつつあると感じています。今後「ファッション」と「エンタメ」はいかに関わって、変化していくと思われますか?

橘高:私たちはファッションアイテムやアイデアを融合させて、エンタメの価値を高めるのが得意としているスタイルなので続けていきたいです。一方で個人的には、もっとエンタメを発信する側になれたらもっと楽しい会社になるんじゃないかなとも考えています。ファッションだけに止まらない体験をお客様と共有したい。今回の取り組みがその一歩になれば嬉しいです。

水村:ファッションとエンタメは、今後より密接になっていくんじゃないでしょうか。私たちがファッションにハマっていたときって、もっとエンタメとファッションってリンクしてたんですけど、いつのまにかそうではなくなっていきました。そして今またエンタメ業界とファッションが密接になって、間口を広げている状況。今回のNetflix案件は、まさにそうだなと思います。ファッション層じゃない方にも、ファッション業界の魅力がリーチできる機会。こういう案件がもっと増え、てファッションに興味をもってくれる人が増えたらうれしいですし、楽しい社会になりそうですよね。

松下:私の感覚では、昔はファッションを好きな人がもっといたと思うんですが、今は「服好き=マニア」みたいなムード。「◯◯系ファッション」がどんどん死語になり「これが好きだ」と胸を張っていえなくなって、ファッション好きな人がどんどん減っている印象です。そこでエンタメと組んで、幅広い人にファッションを好きになってもらいたい。企業コラボは僕らでは届けられない、新しい服を好きになってもらう絶好のきっかけ作りですから、今回のNetflixコラボアイテムをきっかけに、「この服好き」という会話が増えたら嬉しいです。

國方:わかります。私も学生の頃からたくさん映画を観ていて、映画に影響を受けた服を着たり、サントラを聴いたり。エンタメとファッションは切っても切れない関係でしたよね。BEAMSさんは今も昔も変わらずカルチャーの先端を行っている印象です。皆さんの「BEAMSらしさ」というアンサーからも、商品への想いの深さが伝わりました。ファッション好き、もっと増えるといいですよね。

松下:私たちは自分たちを「ライフスタイルショップ」とも呼んでいます。ライフスタイルを豊かにすることは、BEAMSとNetflix共通のビジョンですよね。二社が手を組んだらこれだけ魅力的なものが作れるんだと世の中に伝えていきたいですね。

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「BEAMS × Netflix」コレクション
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■6月1日(火)〜 POP-UP開催店舗にて店頭販売
POP-UP開催店舗:4店舗(ビームス 六本木ヒルズ、ビームス 新宿、ビームス 大宮、ビームス ストリート 梅田)
※緊急事態宣言期間に伴い、営業状況変更の可能性がございます。
最新の営業状況については各店舗のホームページをご参照ください。

【国外】
■6月8日(火)以降、海外ストアへ販路拡大。ストア詳細については追ってお知らせします。


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