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醍醐プロ険しい長いトンネル抜け光明の個人初トップ【Мリーグ】

 険しい長いトンネルを抜け、ようやく光明です。

 2023年12月5日(火)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第91戦。セガサミーフェニックスに今季入団した醍醐大プロがMリーグで個人初トップを獲得しました。

 開局早々に8000オールをあがったものの、猛追を受け、懸命な逃げきりの勝利です。

◎近藤誠一プロの後継者

 セガサミーフェニックスの大黒柱だった近藤誠一プロが今季から監督に転じ、その後継者としてメンバーに加わった醍醐プロ。最高位獲得など実績十分でエースとしての活躍が期待されていました。

 ところが、Мリーグの厚い壁にぶつかった形となり、厳しい展開が続いてすいます。ここまで10戦して2位3回、3位3回、4位4回。総合ポイントは-249.0で最下位の36位です。

 前日の第89戦でKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まりプロが今季個人初トップ。まだ、今季トップを獲得していないのは醍醐プロとBEAST Japanext・中田花奈プロの2人だけになりました。

 醍醐プロは第91戦に「是か非でもトップを取りたい」という強い決意で臨みました。

◎力強い8000オールで発進

 第91戦はセガサミーフェニックス・醍醐大プロ、TEAM雷電・黒沢咲プロ、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎プロ、渋谷ABEMAS・日向藍子プロの並び順。

 起家の醍醐プロに配牌でドラの發がトイツのチャンス手が入りました。

 醍醐プロは2巡目に2索を重ねました。

 3巡目に西家・内川プロが切った發をポン。早くも親満確定です。

 醍醐プロは4巡目に五萬を重ねました。

 6巡目に2索を暗刻にしてイーシャンテンです。

 8巡目に2索を暗槓。新たなドラは東です。

 南家・黒沢プロが9巡目に九萬を暗槓。新たなドラは4索です。

 いち早く聴牌したのは内川プロでした。9巡目に9索を暗刻にして6筒・9筒待ちでリーチしました。

 内川プロはあがれば3枚めくれる裏ドラが楽しみです。

 醍醐プロは10巡目に2筒も重ね、現物の4筒を外しました。

 醍醐プロは11巡目に五萬を暗刻にして、四萬・2筒のシャンポン待ちで追いつきました。

 トイトイ・發・ドラ3の親の跳満確定の手になりました。ツモれば三暗刻がついて倍満です。

 醍醐プロは13巡目にドラの發をツモりましたが、これ以上槓ドラを増やしたくないので加槓せずにツモ切りました。

 醍醐プロは16巡目に六萬をツモりました。五萬を切ればトイトイや三暗刻の役はつかなくなるものの、三萬・六萬待ちに変えられます。

 しかし、醍醐プロは六萬をツモ切り、四萬・2筒のシャンポン待ちを続行です。

 すると、リーチしていた内川プロが16巡目に六萬をツモ切りました。醍醐プロはあがりを逃した形となりました。 

 醍醐プロは嫌な流れを感じていたと思います。

 けれども、醍醐プロにまだ追い風が吹いていました。17巡目に2筒をツモ。トイトイ・三暗刻・發・ドラ3の8000オール(+1000)です。

 醍醐プロの持ち点はいきなり50000点になりました。

 醍醐プロは東2局に1000、2000、東4局に1000点、南1局に4800点、南1局1本場に1500点(+1300)をあがりました。

◎薄氷の満貫ツモで逃げきり

 しかし、その後、日向プロ、黒沢プロの猛追を受け、ぎりぎりのところまで追い込まれました。

 南4局1本場を迎え、持ち点は南家・醍醐37200、東家・日向31400、西家・黒沢28100、北家・内川3300です。

 トップ目の醍醐プロと2着目の日向プロは5800点差、3着目の黒沢プロは9100点差です。

 親の日向プロが連荘を目指して9巡目に八萬をポン。好形のイーシャンテンになりました。

 懸命に逃げきりを図る醍醐プロも10巡目に5筒を暗刻にしてイーシャンテンです。

 日向プロは11巡目に7索をツモり、めいっぱいに構えました。

 醍醐プロは12巡目に4筒をチー。六萬・七萬のシャンポン待ちでいち早く聴牌しました。

 あがればトップの醍醐プロ。タンヤオ・ドラ2・赤ドラ1の満貫確定の手です。

 ところが、その直後、黒沢プロが絶好のカンチャンの赤5筒を引き入れ聴牌。8筒・南のシャンポン待ちでリーチしました。

 黒沢プロはリーチ・ホンイツ・赤ドラ1の満貫確定の手です。ツモればもちろん、高めの南ならば跳満で、どこからの出あがりでも逆転トップです。

 さすがの「セレブ打法」です。最後まで醍醐プロに立ちはだかります。

 さらに、ラス目の内川プロが13巡目にチートイツのドラの六萬単騎待ちでリーチしました。

 六萬は山に残ってませんでした。内川プロがラス牌の南をつかめば、黒沢プロの逆転勝利です。

 追いつめられた醍醐プロが14巡目にツモったのが七萬。辛うじて逃げきりました。タンヤオ・ドラ2・赤ドラ1の2000、4000(+2300)です。

 第91戦の結果は醍醐47500、日向27300、黒沢25000、内川200。

 苦しんで苦しんで勝ち取った初トップ。薄氷の満貫ツモの直後、醍醐プロの目が少し潤んでいるように見えました。麻雀プロになって一番忘れられない喜びの勝利だったと思います。

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