年末に コロナにかかり 支援物資に 助けられたよ・・・初めて食べた 「麺づくり」うまし!
2022年の年末、仕事に病み全身の倦怠感がとてつもなく強かった時期に、ついにコロナに感染してしまった。手がたびたび荒れるほど、一日8回〜10回くらい(トイレが近いので、手も、よく洗わざるを得ない)✖️365日✖️3年分=8,760〜10,950回も手を洗ってきたのに。耳の後ろが痛くなるほどマスクをし続けたのに。
ワクチンを三回接種していたからなのか、それは関係ないのか、よくわからないが、症状はそれほど悪化せず、ゆっくり眠ることで、ストレス生活から離れることができた。抗原検査をした時には、もはや「かかっていてほしい」とすら思ってしまったので(有給が枯渇しているため、正式に休みたかったため)数年前に妊娠検査のキットを使った時に、うっすらとした線が出た時の期待と衝撃と喜びと不安を思い出した。
感染の登録を政府が提供するネット上のシステムで行うと、段ボールいっぱいの支援物資が届いた。驚くほど、多様なインスタント食品が入っていた。レトルトのビーフシチュー、たくさんのマルちゃん麺づくり、京都の醤油ラーメンを模したカップラーメン、赤いきつねと緑のたぬき、小さい赤いきつね。レトルトのご飯。
私はストイック過ぎるほどストイックな母親の、煮干しあるいは鰹節の出汁(木村拓哉が読み間違えたことがかつてTV.Brosで取り沙汰されていたが、”でじる”ではなく”だし”と読む)により作られた、自然な味の食べ物ばかりで生きていたため、いまだにカップラーメンを食事とみなすことに抵抗がある。カップラーメン、あるいはレトルトご飯や菓子パンを「一食の食事」として食べるというのは、小心者の自分にとっては反社会的な、社会に牙をむく活動なのである。どれほど幼少期の母親の抑圧が強かったのかと、しみじみするが、自分の自意識の中では、四十を超えてもいまだに母親が狂気のような情熱を傾けて作った「手作りの」「自然な出汁(だし)により味つけがされた」ご飯を食べることが重要だった、地上波テレビとラジオだけが娯楽だった時代の中を生きている。
それにしても「マルちゃん麺づくり」「赤いきつね」「緑のたぬき」は美味しかった。カップラーメンや、カップうどんのクオリティの上がり方は半端ない。日本の労働者の平均収入が下がり続けて20年。非正規雇用率が上がり続けて20年。我が、美しき日本国の経済成長のしなさぶりは、内戦が続いていたアフリカの国々と同じレベルなのだという、twitterの誰かのつぶやきを見て衝撃を受けたが、そんな中流★没落社会を生きる上で重要な、「カップラーメン」「レトルト食品」のクオリティの高さを、侮ってはならないと痛感した。どれもこれも、簡単なのに、とても美味しかった。2022年に製造されたカップ麺に関わった誰か、抗原キットを開発して医療関係者のもとに届くようにしてくれた誰か、私が入力した感染報告を確認して段ボールを送付する手配をしてくれた誰か、箱いっぱいにマルちゃん麺づくりなどを詰め込んでくれた誰か、問い合わせのダイヤルで電話を受けてくれた誰か、家まで送ってくれた配達員の誰かの2022年の仕事の結果が、2022年の年末に仕事に悩みながらコロナにかかり寝こんだ私のもとに届いたのだった。
お湯を入れればいいだけ…数センチだけ、表のプラスチック部分を剥がして電子レンジにかければいいだけ…。こんなに簡単に、これほど美味しいものが食べられるとは。とてつもない量のプラスティック・ゴミ(※ライナーノーツ風)が出るので、SDGSに反していることも、手作り料理至上主義の意識に反していることも、よく分かってはいるが、この技術は凄まじい。ジョージアの缶コーヒーの名キャッチコピーよろしく、これらの「手抜き」とみなされやすい食品たちも、2022年の誰かの仕事でできているものなのだった。コロナにかかり、ガッツリ休まざるを得ず、仕事を本気で辞めさせられるのではないか、という妄想の中で年末ひたすら寝込んでいた自分(完全に妄想)にも、電子レンジや湯の投入で食べられるもののありがたみに助けられた。日本の食品企業の技術、配送などの仕事の質、過酷な労働環境には、ついついぼやいてしまいたくなるけれど、やっぱりすごいよ…。
倦怠感と咳、発熱を乗り越えて出勤したところ、幸か不幸か、自分の不在は何の影響も及ぼしている様子がなかった。「大丈夫ですか~?でもいい時期に休めたんじゃないですか?」と笑顔で女性の派遣の方に言われた。仕事を続けられるのだろうか、と悶々としていたのだが、申請も受理され、割と大丈夫そうであった。日々の仕事にストレスや悩みがないわけではないが、いや、日によってはガッツリストレスにさいなまれるが、それでも出勤できるお仕事環境のありがたみ、美味しすぎるレトルト食品やカップ麺を味わい、自分の仕事が誰かの人生を変えることがあるのかもしれない、と年末のコロナ感染により実感できた、そんな2022年であった。
ということで、2022年~2023年を越して19,000ビューを超えた(!)拙note、2023年もよろしくお願いいたします!2022年は、90記事以降の投稿をほぼ毎日続け、これまでの経験を生かして初めて取り組む業務に関わることもできました。
今年も、クリエイター(笑)とサラリーマンとしての2足のわらじ活動を続けていきたいと思います(コロナでしばらく仕事を休んだことで、とても元気になりました…)!