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大変なことを一手にやらされて…なぜだか疎まれ感謝はされない…!?プライドだけでなんとかやり切る…!語学力高い日本の人々と日本女性の生き様似ている…!

 語学力のある人々というのは日本においてツチノコ並みにレアなわけだが、同時通訳をやっている人の多くが女性なのはいつも不思議であった。語学の勉強自体、女性の方が得意な人が多いという印象はあり、そもそも言語能力とか、人の感情を読み取る力は女性の方が高い気がする。男性の視界の解像度のあらさはすごいとよく思う。女性の方が、キャラクターを切り替えて、状況によって役割をスイッチさせることにたけているため、まるで異なる文化圏の考え方や、異なるテンションでの発言が要求される外国語を学習する上で、有利に働くというような話も聞いたことはある。

 その上で、日本における英語学習の残念ぶりと、あらゆる場所が高学歴マッチョ体育会男性女性ばかりによってつくられているという実態がからみあい、語学力が高い人たちは、その語学力を身につけるための努力は大変なのにもかかわらず、全然、日本社会の中で、評価されていないのではないか、という疑問を感じることがある。

 海外との取引が多い企業とか、外資系の仕事に従事している人々などは、当たり前のように高い語学力を求められるであろうので、状況はちがうと思うが、普通に残念な会社勤めをしていたらまず海外とのかかわりはない。そして、残念な組織においての評価軸は「メンタルの図太さ✖️体育会✖️コミュニケーション能力(この言葉超絶苦手である)✖️権力をもったおじさんやおばさんに好かれるキャラ」みたいなことになっているので、この軸には語学の入る隙間がない。むしろマイナスに働くことがある。(語学ができる人を好むタイプの権力者だった場合のみ、役に立つ)

ちなみに「理系✖️体育会✖️英語✖️ノリの良い男性」は最強である。それこそツチノコ並みにレアだからである。

語学力の高い人々はかなり重要な役割をになっているにもかかわらず、できて当然のような、究極の裏方のような役割を担わされている。報道などでは、慣例なのか、通訳の顔はまずうつることがないし、CNNの放送を通訳しているような超絶プロフェッショナルな方々さえ、そんなに、紹介もされない。

唯一有名なのは字幕翻訳の重鎮、戸田奈津子さんであろうかと思うが、戸田奈津子さんの癖のある翻訳に対しての無数のバッシングもTwitterなどで見受けられた。

でも考えてみると、字幕がなければ内容が全然分からないわけであるから、トムクルーズが高いところから落ちたことしか分からないまま、みることになるミッションインポッシブルなどは、つらい。多少の癖や誤訳があるとしても、普通に見たら誰が誰だか、何がなんなのか、何もわからないものを、少なくとも、すんなりとわかるようにしてくれていることには、もっと感謝をしてもよいのではないか。

彼女が少しベテランの勉強が得意そうなメガネをかけた女性であるだけで、なぜかそのやっていることの価値が低く見られてはいないか。見た目が小泉孝太郎みたいなひとに、世の中、分がありすぎではないか。

そしてその、とてつもなく大事なことをやっているのになぜか全く感謝もされない、という観点において、日本の女性の扱われ方と、語学力が堪能な人たちの立場が酷似しているとも、おもうのであった。

戸田奈津子さんはCMにも出てるくらいなので別だが、多くの関係者はその大変さの割にじゅうぶんな評価をされないから、自分で作り上げた異様なプライドを、自分で高く高く持つしかなくなるのではないか。その圧倒的な不満は、小さな世界での支配欲みたいなことに、繋がるような気がする。

こんなに大変なことをやっているのに、バッシングばかりで、誰からも、ねぎらわれない。たまにやけに「すごい!」とか、「えらい!」とかいわれることはあるけれど、そのほんとうのすごさや価値をわかってくれる人は少ないのだった。


その構造は日本における「女性」の立場と酷似していると思うのであった。



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