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願い

今何してた?
特別な理由なんてないんだけど、なんとなく電話してみたよ。
こんなに幸せな日々が続いて欲しいと願ったことはない。

もう日が日が暮れる頃
涼しくなってくるこの時間帯が最高なんだ
君に電話して言うんだ
”ねぇ海に行かない?”
クローゼットの中に隠れていた君は笑いながら言うんだ
こんなに近くにいるのにどうして電話して聞くんだって
だって機械越しの君の声だって聞いていたいんだよ
隠れている場所がすぐに分かるような
かくれんぼを楽しそうにする君にだって夢中になる
パジャマの裾が隙間から見えているのを君は知らない
あと何回君の姿を探すことになるのだろう

車に乗って
今日はレストランにしようかカフェにしようかを話すんだ
正直なところ、どこだってお互いがいれば最高なんだ
お腹がいっぱいになって
互いに笑って
日の沈んだビーチを散歩する
まだまだ笑いが止まらないから
時々、砂浜に転がる
昼まで太陽に当たっていた砂がまだ熱くて
君は驚いた顔をする
何度もしてきたことじゃないかって互いに笑うんだ
こんな幸せな日々はない
どうか奪わないで欲しい

ビーチの側にあるクラブに寄ってふざけ合う
もう運転出来ないかもしれない
何に酔っているのかな

ダンスを楽しんだら近くのテラスに座って
君が笑いながら話すのを聞く
音楽にも酔いしれて少し眠くなってきたら砂浜に戻る
夜のビーチは昼間の静けさが幻かのように静か
君の声を聞いているよ
ゆっくりしていて
穏やかで
こんな時間がいつまでも続いて欲しいと願うんだ
そうやって願いながら君を見ている

ケンカして家を飛び出して行った君を追いかけた時も
追いかけられずに壁を蹴り飛ばした時も
こんな日々が続いて欲しいと願わなかったことはない
いつだって心の隅で願ってやまないんだ
お互いが一緒に入れますようにって

誰かが言っていた
”夜明け前が最も暗い”と
1番暗い時にも、1番明るい時にも
君の隣にいることが出来るようにと願う
他の誰にもその笑顔を奪われたくないんだ
それを1番先に見たいんだ

そろそろ帰ろうよ
そうやって互いの手を繋ぐんだ
あと何回こうして互いの手をとれるのか?
数が見えていたら
減ってしまう恐怖と共に1度だって無駄にしない
だから数が見えなくても大事にしたい
もし出来なくなってしまったら
それでも今までのようにお互い乗り越えられるよね
そして言うんだ
”おはよう”って
誰かと共にする時間がこれほどまでに愛おしいと
そんなこと知らなかったよ
だからこんな日々が続いて欲しいと願うんだ

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