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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿109

米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第109回全文無料で皆さまにお届けします。

第108回から続く


サマリー(要約)・ポイント

本日、寄稿はお休みさせて頂こうと思っていたのですが、今、すごく大切な時期という個人的な思いから、あえてノートさせて頂きました。この部分だけは、アウトライヤー寄稿をお読みになってくださる皆様には、お伝えしておこうと思い、ノートしております。
NEOさんのツィッターアカウントのプロフィールのところに、明示されていますが、
「エントリー前に損切価格を決定」~この通りだと僕は常々思っています。
もちろん、僕は「損切命」です。

昨秋来、このアウトライヤー寄稿でこれまで述べてきました通り、ベアー・マーケット(弱気相場)の中に僕はいて、今年に入ってから特に、その戻り相場をJanuary Effect(1月効果)やショートカバーの中で、これまで見て来たと思っています。もう僕は、マーケットは、ソフトランディング、ゴールディロックス・エコノミー(適温経済)、ある程度のインフレ抑制を十分織り込んだと考えています。どう十分それらを織り込んだと思うかについては、前回108回の寄稿や、それ以前の過去の寄稿で触れました。


ここからは、具体的行動の話


ポイントは行動です。

・NYダウ           ~  33,870 から 34,030
・S&P500          ~  4,090 から 4,150
・NASDAQ100  ~  12,310 から 12,400

それぞれに、この水準で、僕のとる行動は、ショートです。

行動による
ターゲット1は、それぞれのインデックス・先物について、
    は昨年10月の安値。
ターゲット2は、それぞれのインデックス・先物について、
    そのレベルから2割下落。

状況によっては、これらのもっと下、ターゲット325%~30%下)のシナリオもこれまでの寄稿やスペースで提示させて頂きましたが、まず、この上記2つのターゲットが先。状況によって、ターゲット3のシナリオを持っておりますが、ターゲット1とターゲット2に、シナリオとしての優先順位を置いています。

10月の安値を下に抜けたら、より細かく、観察する事だと考えています。
底抜けをひとつずつ、確認して行くという事です。

仮に損切を余儀なくされることがあっても、それはそれ。僕は、売りなおしますし、ショートを積み増します。余力も残して、上に振れる場面では、売りあがることができる姿勢という事です。耐えるところは耐えます。

インデックス・先物について、行動はショート。こう思っております。
僕は、これです。

これまで、過去の寄稿で、僕が見たいものを見る時期は、まず「この2月」そして、「3月」「4月」、Q1とQ2(今年上半期)と述べてきました。今、まず、その2月です。

2月後半、チャレンジングな(結構困難な)傾向


ISABELNETさん
がシェアしてくださったツィートとチャートです。
引用~「歴史的にみて、2月後半というのは、アメリカ株にとってチャレンジングな(結構困難な)傾向にある

僕も、ISABELNETさんと同様に、そう思っています。今、目先、2月後半を睨んでいます。ここで、このようにノートしているのは、時期として、これから2月後半を、まず迎えるからです。


この過去108回分の寄稿で、シナリオや見方、その根拠については述べてきました。
ここからは、具体的行動の話、と、そう思って、ノートしました。
それで行動、上記の通りに考えております。

今日の寄稿のポイントは以上です。
これだけが、ポイント・サマリー(要約)です。

これまで、109回分の寄稿で、アメリカ株に関する、アウトライヤーの思考については、述べさせて頂きました。
第110回の寄稿からは、少々、寄稿のいでたちを変えて、今日のポイント・サマリー(要約)は、これ、これ、これです。とパッと見て頂けるようにしようと思っています。
その上で、それに加えて、必要に応じて、以下は、それについての”能書き”です、という形態をとって行こうと考えております。


今後のアウトライヤー寄稿(第110回から)は、明確に、ポイント・サマリー(要約)+ (必要に応じて)能書き・説明 
の2本立てで、展開させて頂きます。


お忙しい方には簡潔に、ポイント・要約だけ見て頂き、お時間のある方、お時間ができた方には、能書きや、その時々の説明、米政治、法律、その他諸々までを見て頂ければと思っております。

(今日アメリカは全米が大熱狂するスーパーボール・サンデイ・NFLアメリカン・フットボールチャンピオンシップの日曜日です。
(笑顔)

以下は、前述の行動の背景にある思考の説明です。”能書き”です。

第62回から第65回の寄稿で
・金利を引き上げる局面
・金利を引き上げて、その引き上げた金利をその高い水準で、
しばらくの間(for some time)維持する局面
・金利を引き下げる局面

について、局面ごとに述べています。局面ごとに株価の動きは異なると考えております。


金利を引き上げる局面~(2023年1月~5月ないし、もしくは6月
少なくとも、もうあと2回、3月と5月の金利引き上げ。この局面、今後の企業利益の減少、バリュエーションの縮小もあり、この局面では株価は、先々の企業利益の不調から、下落の局面と考えます。

・金利を引き上げて、その引き上げた金利をその高い水準で、
しばらくの間(for some time)維持する局面(2023年7月~11月、これ(11月)については、後ずれする可能性あり)
この局面では、株価は戻る局面もあり、そこで、この期間においては、ロング出来る局面もくるであろう、あると思っています。

金利を引き下げる局面~(2023年11月頃から、これ(11月頃)については後ずれする可能性あり)この局面では、株価は、再度、下落し始めると思っています。
投資家がFRBの政策転換を歓迎しても、金利が低下するころには、株価が上昇するには経済が疲弊し過ぎているというのが現実という観点から。

さらに背景にあるのは、すでに過去の寄稿やスペースで、引用を用いて述べましたが、
「FRBの最初の利上げ(現在で言うなら2022年の3月)から、15か月後に企業利益はピークを打ち、”通常”21か月間(1年と8か月)くらい回復しません。株価は、最初の利上げから約2年後、その時の決算発表のタイミングからさかのぼって、決算発表の6か月前頃、回復します。それで言うなら、株価の回復を期待して、その期待を持ってマーケットを見る時期は、2023年の7月~9月ごろから~。今年前半に下落要注意を置いたその後です。

平均的なFRBの引き締めサイクルは、金利引き上げを開始した時から17か月後に終了します。これで見た場合、これまでマーケットがそう解釈していた通り、市場は2023年11月に最初の金利引き下げを予想。(ちょうど、2022年の3月から17か月後くらいなんですね、2023年の11月が。)

たた、平均的なFRBの引き締めサイクル、”平均的な”という事であって、これに、典型的なサイクル(こうなんだ)なんてものはありません。状況によって変化する事は考えられます。過去の世紀も含めての全ての引き締めサイクルの平均は、通常、収益が最後に低下する事を示しています。

これらを踏まえながら、今、まず2月。
そして、今年前半、下落局面を十二分に、僕は意識。
金利引き上げが終了して、引き上げた金利を高い水準で維持する局面になってからは、特に、7月からは、相場の反転をにらんでのロングの目線と姿勢、これは、有効であると、僕は、現在考えています。そこはロングでねらっていきたいなあと。先の話しです。

”ずれ”として、これまで、市場は、今年11月金利を引き下げ始めると見ていましたが、これが、今年11月からではなくて、”ずれる”後ずれする可能性があります。

であれば、7月から11月だけでなく、もしかすると、7月から今年終盤までは、株の回復を期待しながら、ロングで見たい、ロングの目線、ロングの姿勢、ロングで見れる、と考える事ができるのではないかと僕は思っています。11月以降は、まだ、ずっと先の話しなので、まずは今は、足元から見て、その観察を積み重ねて行きたいと思います。

でも、実際に、FRBが金利を引き下げる局面に入ったら、そこからは、株の下落をにらんで、今度はショート目線、ショートの姿勢
前述、投資家がFRBの政策転換を歓迎しても、金利が低下するころには、株価が上昇するには経済が疲弊し過ぎているというのが現実という観点からです。

いずれにしても、まずは、2月、そして「3月」「4月」そして、今年前半です。
ひとつ、ひとつです。

これが背景にある見方です。もちろん、細かい日々のところでは修正が必要になる事もあるでしょうから、それは、そこで、その時々に、必要に応じて、(損切り・利益確定・部分利益確定を含めて)修正します。

さらに”能書き”です。

昨年2022年3月から利上げを始めて、過去のスペースでも述べましたが、
最速のペースで、昨年3月に25ベーシス、5月~50ベーシス、6,7,9,11月~4会合連続で、それぞれ75ベーシス、そして、12月50ベーシスの利上げ。今年2023年、2月25ベーシスの利上げ。そして、3月、5月、それぞれ25ベーシスの利上げ予想。

今年は、”少なくとも”75ベーシスポイントの利上げ必要。
これらのインパクトは大きいですし、今現在、金利を引き上げ続けている局面です。
これが、企業収益・利益、株価収益率(PER)・バリュエーションに与えるインパクトも大きいと考えています。それが、Earnings Recession(企業利益のリセッション)につながり、企業利益のリセッションから、実体経済のリセッションへという道筋で考えていることも僕の思考の背景にあります。

以上の背景となる見方の中に入っていないのは、チーム・ソフトランディングイエレン財務長官が、今後、どのように、流動性をシステム(株式・住宅)に注入するのか、市場を支えるのかというところです。

「QT(量的引き締め)とQE(量的緩和)とのconflation(合成・融合)」について述べてきました。

こればっかりは(イエレン財務長官の力仕事)、僕にも何とも言えません。その時々、対応するという事で考えています。今、時点で、流動性は低下しています。株式市場にとっては、逆風という意味です。

過剰流動性につきましては、下記の説明です。
今一度繰り返しますと、
第97回寄稿から~【さて、マーケットと金融政策。まずは、マーケットに関するところから見て行きましょう。以前にも引用させて頂きましたゴードン・ジョンソンさんがこう述べておられます。ゴードン・ジョンソンさん~引用~過剰流動性の定義として~(計算式)~M2前年比成長率(%)-(鉱工業生産前年比成長率(%)-コアCPI(消費者物価指数)前年比成長率(%))=過剰流動性

ゴードン・ジョンソンさんによると、過剰流動性は実際にはリアルタイムで下落していますという事です。(2022年12月31日時点のデータやもっと直近閲覧可能なデータによるとです)。ゴードンさんがおっしゃるには~引用~「現在、流動性が上昇しているという人もいる事を知っています。~(略)~しかし、直近の月次のデータをいると、過剰流動性は実際には低下しています。より具体的には、最近の米国の過剰流動性の低下は、2ケタ台前半への株式バリュエーションの低下を示しています。この傾向というのは、もちろん、強気派の人にとって、友達じゃないですねという表現で、強気派の人にとっては、好ましい事ではないですね。」と述べておられます。】~第97回の寄稿から~

第88回の寄稿からです。
Gordon Johnsonさん~引用~【米国の大規模な金融刺激策】です
「2023 年 1 月 11 日現在の過去 1 週間で、米国株市場 流動性の 3 つの主要なドライバーを見ると (すなわち、FRB バランスシート + トレジャリー一般勘定 ["TGA"] + リバース レポバランス(残高) ["RRP"])、FRB はそのバランスシートを12億ドル増やしたわけです。イエレン財務長官は、トレジャリー一般勘定 ["TGA"] バランス(残高)を513億ドルも大幅に縮小しました(つまり、トレジャリー一般勘定 ["TGA"] バランス(残高)が下がるとイエレン財務長官はオープンマーケット で債券を購入しているという事です。(それゆえ、システムに新規に資金が注入されているわけです)、そして、リバース レポバランス(残高) ["RRP"}が 2,112 億ドル大幅に下落しました。 (これはオープンマーケット [つまり、株式/住宅] に直接注入された流動性です)、正味流動性注入金額は、+2,636 億ドルでした。

2020 年 4 月 8 日の無謀とも言えたCOVIDパンデミック刺激週間以来、FRB が保有する銀行準備金の週ごとの変化を見ると、2023 年 1 月 11 日の週の時点で、+2511 億ドルという 7 日間で最大の増加が見られました」~略~別途~「前回、トレジャリー一般勘定 ["TGA"]が伸びた時、株は激しく売られました」~引用終

そして、先日、元FRBのエコノミストだった方のコメントを聴いておりましたら。
「QT(量的引き締め)は銀行のバランスシートのキャパシティ(容量・能力)を枯渇させる。”イエレンが緊急措置を展開する中、”TGA(Treasury General Account・トレジャリー一般勘定)の縮小により、”システム全体の流動性が高まる。”その一方で、”CREDIT CREATION・信用創造”は”ますます損なわれている”」
Christophe Barraud博士がシェアしてくださったコメントです。僕は、これを大事な要素として見ています。
引用~「最新のFRBのシニア・ローン当局者の意見調査では、銀行が全ての企業に対して信用基準を引き締め続けてきたことが示唆されています。*最近のクレジット(与信)状況の変化は、与信の伸びが下方向に正常化し、そして2023年下半期にはマイナスに転じる可能性さえあることを示唆しています。」じわ~っと、じわ~っと、そして突然に~とかを頭の中で想像しながら。ああ、そうなんだろうかなあと頭の中はなるわけです。

イエレンさんの力仕事で、システム(株式・住宅)に新規に資金が注入され、システム全体の流動性は高まる。その一方で、”CREDIT CREATION・信用創造”は”ますます損なわれている”という事です。
以前の寄稿で述べましたが、マーケットものとクレッジットもの。
マーケットとクレジット(与信)という事です。それぞれ別です。

クレジット・イベントを警戒する必要が出て来る時のために、上記のようなお話をフォローしておく必要がり、それで、この寄稿で、取り上げております。
それは、
「BofAは米金融当局が引き締めを終了するにはリセッション(景気後退)とクレジットイベントが起こる必要があり、それが新たな強気相場の始まりをひき起こすことになると、ハートネット氏は説明した。(マイケル・ハートネット氏 バンク・オブ・アメリカ ストラテジスト)」という事を、僕も念頭に入れているからです。



S&P500の底は、リセッションの前ではなくて、その最中、に起こる


そして、上記とは別に、僕が頭の中に入れているのは、
S&P500の底は、リセッションの前ではなくて、その最中、に起こるという事も頭に入れておくことが大切という事です。


ブルームバーグ記事を2本引用させて頂きます。


第110回へ続く

最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース

11月27日 第1回スペース 2時間

12月18日 第2回スペース 2時間20分

12月22日 第3回スペース 12分間

12月24日 第4回スペース 20分間

12月30日 第5回スペース 20分間

2023年1月19日 第6回スペース 8分間


関連note

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
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サポート🍓本当にいつも有り難うございます。