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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿45
米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第45回を全文無料で皆さまにお届けします。
🍅🍅
弟子のNEOさんへ
アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1669924531703-MHUF1TL8ed.png)
録音 スペース
2022年11月27日(日曜日)↓↓↓↓↓↓
録音を視聴頂けましたら、幸甚です。どうぞよろしくお願い致します。😊 https://t.co/MxU4c5GKO0
— アウトライヤー (@iEjspQrtBk15hwo) November 27, 2022
第44回から続く
僕の頭の中は今、
「11月30日のマーケット見ていて、こんなに、はしゃいじゃっていいんですかね。まあ、よくわかりません。ついても行けません。インフレが束の間(transitory)と以前に言っていた人(パウエル議長)が、ハト派に少々仕切られ押されながら、ソフトランディングもオーケーよ、とでも言っていて、そんな風に市場に解釈されながら、そこから、よし、ハイ、もう1回、パーティ~みたいな。」
・パウエル議長の「不必要な弱体化をさける」(avoiding unnecessary weakness)ということについてのコメントに対する市場の解釈なんでしょうね。
・これは昨日の繰り返しになりますが、{ちょっと、注視しているのは、パウエル議長、「引き締めペースの減速と引き締めすぎた時のリスクとのバランスを取る事、現時点で、これは良い方法だ」そしてこれを、さらなるリスクマネジメントと位置付けれておられる点}
こう言うところをハトポッポと解釈すれば、「ああ、まだ当分大丈夫。問題ないよ。だって、不必要な弱体化を避けるんでしょ。バランスとるのがいいんでしょ。議長が、そんなこと言ってんじゃん。」って。
まあかつて、今回のパウエルFRB議長2期目指名時、最終選考に残ったパウエル議長とブレーナード理事(当時)。もちろん、その時点で、パウエル議長になるんだろうと市場は解釈していました。が、ただ、ブレーナードさんが議長になったとしたら、パウエル氏よりは、よりハト派路線になるだろうという事は、その時点から市場もよくは知っていました。
市場は、「えっ~アウトライヤーちょっと間違ってるって。」
ソフトランディング(軟着陸)?マジっすか?「ここら辺の根本的な解釈が、僕とは全く異なるので、よくわからないのです。だけど、12月50ベーシス金利引き上げるんでしょ。引き上げ止めたって言っているわけでもないのに。PIVOT(政策転換)でもなんでもなくて。75ベーシスポイントではないけど、50ベーシス(12月)とか25ベーシス(来年)とか、小幅を継続して行って、より高く、より長くなる可能性も結構あって、それが求められそうだ、なんでしょ。リセッション(景気後退)リスクも織り込んでいないんでしょ。」「いちよう、あのセントルイス連銀のブラード総裁も言ってたじゃないですか。インフレ抑制のため積極的な利上げを来年行う必要性が生じる可能性を金融市場は過小評価している」って。
このような解釈をしている僕ですが、
市場は、「えっ~アウトライヤーちょっと間違ってるって。」
「より高く、より長く???何言ってんの?違うよそれ。
より遅く、よりゆっくり、だろ。そもそも、そんな高くさえない」って。
「だから、大丈夫なんだって。だって、ジェイ(パウエル議長)本人が、言ってたじゃん、FRBは、これまで、結構アグレッシブにやってきた。だけど、今後、経済を壊して、その後、それをクリーンアップする事が適切な事だとは感じてないって。」
アウトライヤー~絶句。そういう解釈でいいんでしたっけ?
まあ、僕はパウエル議長が、moderate(抑制が利いた、穏やかに適度に)と言ったそのニュアンスを、市場は、PIVOT(政策転換)と解釈しているのかと思っています。
株式市場は、織り込みをよくよく間違う
どこかで(Q1/Q2 2023)全部また、しわ寄せが来そうな感じがします。
ここまで、金利引き上げて来ていて、これからも、誰もそれ止めるって言っているわけでもなく、継続しますよって言ってるわけですから。
まあ、過去の経緯から見ると、債券市場の方が、織り込みが上手で、株式市場は、織り込みをよくよく間違うから、それを修正する時が大変というイメージが多分にあり、アメリカにもそこを指摘する専門家も多いですね。
債券市場がこれまで語ってくれいる事は、リセッション(景気後退)かなり高い確率で、どこかでやってきますよという事じゃないんですか、普通に考えますと。と市場に対して言って見たくなります。
まあ、今、巷のしかるべき専門家の間では、そんなすぐリセッション(景気後退)は来ない、とかの議論もありますが。
今後も、企業業績予想の下方修正に視線が向かいます。
今月は今後、金曜日の雇用統計から、CPIとかFOMCとかってところに視線も移って行くのでしょうが。NYダウとか見ていると、サンタさん・ラリー、もうすでにブル・マーケットへの準備さえできてます見たいな感じですが、金利を引き上げている局面で、ベアー・マーケットが終わるって、そんなの見たことは、これまでなかったですし、そんな事あるんですかね???えっ~???そんな~???
そんなパーティばっかしして、踊ってばっかでいいんですか???って感じです。
強烈なショート・スクィーズで売り方を締め上げて。何かイベントがあるたびに、ショートスクィーズという構図で。経済指標の発表は数字ですので、それはそれとしても、FRB当局者がスピーチする時って、最近、おおかたの事は、ブレーナード副議長が事前にお話になった内容で、おおよそ分かっているから(さらにそのヒントはサンフランシスコ連銀のデーリー総裁がくれているようで)、パウエル議長が発言日当日、ブレーナード副議長の発言から乖離していなければ、議長の発言のその事実を確認事項として、確認して、即、行動に移すみたいな感じがしています。
背景には、「不用意に(inadvertently)、不必要に(unnecessarily)、(米経済を)壊したくない、壊せない、壊さない、(むしろresilient economy 回復力[弾力性]のある経済)というイエレン財務長官やブレーナード副議長の思惑が、大いに多分にあるのでしょう。国際情勢も含めて、様々なところに配慮しなければらならないお立場ですから。まあ、それが、パウエル議長にも、ジャクソンホールから時間をおいて、最近さらに勢いを増して乗り移って、パウエル議長が総意を汲み上げている感じですかね。
イエレンFRB議長時代、パウエル理事、ブレーナード理事でした。
パウエル議長の2期目を推したのも表向きイエレン議長でしたし。
パワー、力の働き方、働かせ方、ですね。
不用意に(inadvertently)~イエレンさんがFRB議長時代に使用した言葉~不用意に、軽率に、景気後退に導く事は避けなければという主旨のご発言をかつて、した時、使用した言葉です。
不必要に(unnecessarily)(unnecessary)ブレーナード副議長が最近よくお使いになる言葉ですね。
そしてパウエル議長
「不必要な弱体化を避ける」」(avoiding unnecessary weakness)
いや、正直申し上げまして、パウエル議長のジャクソンホールの8分間のスピーチは素晴らしいと思ったのですが、あれから、3か月で、トーンが変りましたねと思いました。何度も言っていますが(笑)、ブレーナード副議長が言っていた事を確認して、同じ事を言う役割を担ってさえいるのかと。
MAC10さんとCyclesFanさんがシェアしてくださっているチャートを引用させて頂きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1669925456351-Pf7GnZ4U77.png?width=800)
The problem I have with pundits who call "Tactical rallies", is that most people don't get out of this trade intact.
— Mac10 (@SuburbanDrone) December 1, 2022
You have to follow the Madoff rule: first in, first out. pic.twitter.com/Iv6Bt3RtMe
![](https://assets.st-note.com/img/1669925502347-HAge8dRWFC.png?width=800)
According to Wall Street, everything is going to turn to shit in early 2023.https://t.co/U6HbIihTyb
— Mac10 (@SuburbanDrone) November 30, 2022
Until then, party on Garth. pic.twitter.com/SIZMPHdvg6
![](https://assets.st-note.com/img/1669925554425-SdOtIFwIf1.png?width=800)
$SPX closed above the 200 DMA and just below the trendline from the March high. The trendline won't hold though because the next 40 TD cycle high is due on 12/8-12/9. The measured move from the October low will be equal to the June-August uptrend at 4153(in %) or 4180(in points). pic.twitter.com/844MOnOIAg
— CyclesFan (@CyclesFan) November 30, 2022
こうやって、上抜けすると、もうここから、ブルマーケットだあ、とかって大騒ぎしている人達もちまたにはいて。みんな、それぞれに意見や見方はありますから。
最初の頃の第4回の寄稿で、フィリップス曲線とベヴァリッジ曲線について述べさせて頂きました。
第4回寄稿
・フィリップス曲線(失業率をグラフの横軸に、賃金上昇率を縦軸にとって関係を描くと、賃金が上がる(下がる)ほど失業率が下がる(上がる)右肩下がりの曲線が描けることを、1950年代に英経済学者が提唱)
・ベヴァリッジ曲線(縦軸に欠員率をとり,失業率と欠員率の関係を描いた曲線~欠員率が低下(上昇)すると失業率は上昇(低下)することから、Uを縦軸、Vを横軸として図を描くと、失業率(U)と欠員 率(V)との関係は右下がりの曲線として描ける)
つい先日、FRBの元エコノミストが、朝のコーヒー片手に、これら両方の曲線の再分析を、行ったそうですが、1950年代、1958年とかに提唱された曲線で、今や曲線ではなくて、点がたくさん集合して、雲状になっているとおっしゃってました。1950年代ですから。この方は、今は2022年という事を強調してました。FRBには、最善のモデル・ツールがありますから。過去と比較してもあまり意味がないのかもしれませんね。この方は投資に関してのマクロ・エコノミストという趣ではなく、人々、ひとりひとりの暮らし向き、生活向上を、最優先に意識したマクロ・エコノミスト。
金融政策でインフレ率をコントロールする際の判断材料としては曲線もしくは雲状を参考にするのでしょうが、デフレ下でも失業率が低下したり、インフレ下での不況(失業率の増大)というスタグフレーションの場合もあって、右肩下がりのフィリップス曲線では説明がつかない経済事象も起りうるとは聞いています。
第4回寄稿終
![](https://assets.st-note.com/img/1669926319797-c44FHz2tmO.png?width=800)
まあ、ザックリ、こんな感じなのですが、昨日、ラリー・サマーズ元米財務長官が、下記をシェアしてくださっていました。
これは、ベヴァリッジ曲線で、期間は、2001年1月から2022年10月までです。
![](https://assets.st-note.com/img/1669926032620-seaAXXfYkX.png?width=800)
While some argued two months ago that job openings can fall without increases in unemployment, the evidence so far suggests the opposite. To the extent that job openings have started to fall, unemployment has ticked up. Based on the historical data, this pattern should continue. pic.twitter.com/uuw3Wik9K5
— Lawrence H. Summers (@LHSummers) November 30, 2022
サマーズ氏いわく、
「2か月前に、失業率が増加することなく、求人数が減少する事は可能だと主張する人達がいたけど、これまでの証拠が示唆している事は、それとは逆、反対の事でしょ。求人数が減少し始めた分、失業率は上昇してますよ。過去のデータに基づくと、このパターンは継続するはずなのです。」
「今日(こんにち)現在の欠員率や離職率と一致・調和する失業率は、おそらく2%レンジ内という事になります。現在のように労働市場が引き締まってひっ迫している状態で、インフレ率が大幅に低下するなんて事、そんな事、示唆している、フィリップス曲線の仕様なんてないでしょ。どれみても。」
この件は、ブルームバーグでも報道されていました。サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンの寄稿者ですので。
前回の寄稿で、ブルームバーグ記事とブルームバーグのチャートを引用させて頂きながら、「米求人件数を見ておりましても、パウエル議長、これからまだ、まだ、おやりにならなければならない事があります。」と述べさせて頂きました。
もちろん、パウエル議長も、
"Despite some promising developments, we have a long way to go in restoring price stability." 物価安定へ、先は長い。道のりは長い。
とは、おっしゃっておられました。
今、インフレ抑制に対する金融政策、それが、及ぼす影響(企業利益の減少やリセッション)、マーケットの解釈、マーケットの動きがポイントなので、これはまた、別の話になりますが。
SNS上で僕と相互フォローしている著名金融報道記者が言うには、
引用~セントルイス連銀のブラード総裁などもそういう見解を持っているし、パウエル議長もそうだと結構精度高く推測するが、「労働市場と賃金がインフレをドライブしているものとして見るべきではないと考えているでしょうね」~引用終
そして、頭に浮かぶのは、第43回にも寄稿させて頂きました、下記です。
第43回寄稿から~
「昨日のFRBブレーナード副議長のスピーチについて、元FRBのエコノミスト(ウォール街どうのではなく、合衆国国民第一を当然考えておられますエコノミスト)のおひとりは、「全面的にラエルの意見(ブレーナード副議長のご意見)に賛成という事」で。このエコノミストの方によると、引用~「ラエルのスピーチで(ブレーナード副議長のスピーチで)”パンデミック”という言葉が30回述べられて、ウクライナという言葉も、それはもう何回も出て来て」「(新興国などの)国際情勢を、以前のように控えめに論じる事なく、十分に考慮・意識されていて」「新型コロナとプーチンこそが、今の高インフレも含めて、全ての諸悪の根源だ」と。引用終」
「インフレひとつとっても、僕などの見方とは大きく異なっているわけですが。僕がとやかく言える事でもありませんし。(笑)
あ、今、この寄稿を書いていて、思わず、ブレーナード議長と書きそうになってしまいました、ブレーナード副議長と書く代わりに。(笑)
それはもう、金融政策はFRBブレーナード副議長、財政政策はイエレン財務長官でやっているのかと、思わず今の時点では錯覚しそうなくらいで。それはもう。」
そして、イエレン財務長官は、これまで、下記のように説明してきましたから。
イエレン長官、インフレの主因はバイデン政権の景気刺激策にあらず
Christopher Condon 2022年2月3日 8:06 JST ブルームバーグから引用。
サービスからモノへの需要シフトや物品供給の混乱が主な理由と説明
物価高を「一過性」と表現したのは誤りと認める-BNインタビュー
イエレン米財務長官は2日、約40年ぶりの物価高騰をあおったとして多くの批判を浴びているバイデン政権主導の包括的な景気刺激策の規模について擁護する一方、物価上昇を「一過性」と表現したのは誤りだったと認めた。長官はブルームバーグ・ニュースとの2日のインタビューで、「直面しているリスクのうち何が最大であるかを判断し、それに効果的に対処しなければならない」とした上で、2021年3月に成立した1兆9000億ドル(現行レートで約217兆円)規模の「米国救済計画(ARP)」はそのために必要な規模であり、「使命を果たした」と指摘した。具体的には、家計や企業、各州が新型コロナウイルス禍の経済的打撃を乗り切る上でARPが助けになったと重ねて強調した。さらに、米国よりも景気回復の勢いがはるかに弱い他の国々もインフレ高進に見舞われているとし、それは物価高の大部分がサービスからモノへの需要のシフトと、新型コロナ禍に起因する物品供給の混乱によるものであることを示唆していると語った。~引用終
このような説明を聞きながら、この寄稿でも、イエレン財務長官、政治家みたいと言うような事も、かなり以前に述べさせても頂きました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1669927063128-nQpxAxbxpc.png?width=800)
そう言えば、個人的に大好きな番組で、米CBS放送でやっているThe Late Showって番組がありまして。ステファン(スティーブン)・コルベアというアメリカで超有名な非常に知的なコメディアンがやっている番組なんですが、昨日のゲストはイエレン財務長官でした。
イエレン財務長官出演時間の約半分8分間くらいサクッと見たんですけど。アメリカ合衆国の歴史上唯一、金融政策のFRB議長と財政政策の財務省・財務長官を務めた、務めている方ですから。
インフレの主因については、上記と似たようなご説明をやはり今回もチラッとなさり、ブレーナード副議長のご発言同様、パンデミックとロシアが世界中に苦難の時を与えているとおっしゃっておられました。パンデミックとロシア。
長きにわたるFRBの秘密主義(1994年2月を皮切りに、それからだんだん開かれて行って)について語られ、秘密主義の方が金融政策は機能すると考えられていたとも満面の笑顔で述べておられました。FTXはリーマン・モーメントだと述べられておられた際、ご自身は、クリプトのバリューについて懐疑的だとも述べておられました。
そして、第42回の寄稿で述べさせて頂きましたが、今は、
・サービスインフレは物価上昇圧力が定着しつつある兆候でもある
(今をみると、モノからサービスへシフト)
インフレ率が大幅に鈍化する事に疑問を呈したサマーズ氏
状況は、変化します。
FRBはCPIもPCEも両方注目していますが、より重きを置いて見ているのは、繰り返しになりますが、PCE です。
FRBが金利を下げるバー・ハードルのひとつの目安
・平均、コア・PCE(コアの~米個人消費支出:Personal Consumption Expenditures Price Index)が、5か月間、2.6%以下で推移する事
・失業率~5.3% (前回は3.7%)
・GDP~マイナス2.2%に下落
「より高く、より長く」なのか、「より遅く、よりゆっくり」なのか。
パウエル議長がおっしゃっている事への市場の当座の解釈は、「そもそもそんな高くもないし」、を加えて、後者なんでしょうね。そして踊る。いつまで踊るのかは分かりませんが、それでも僕は、行きつくところ、「より高く、より長く、なるんじゃないですか」という考え方のまま、そんな何も変わっていません。
QT(Quantitative Tightening)FRBがバランスシートの圧縮を行っている事を寄稿してきましたし、そう理解していますが、それを踏まえても、インフレ率が大幅に鈍化する事に疑問を呈したサマーズ氏のお考え、ご意見に、同調します。
このブルームバーグ報道、もしまだ、ご覧になっていなかったら、ご覧になって見てください。ブルームバーグ報道からの引用です。
パウエル議長発言後の債券相場上昇、集中した取引が動き増幅か 12/1(木)13:30配信
個人的には、「インフレサイクルに対する準備ができていないのでは」とか「解釈が楽観的過ぎるのでは」というイメージで見ていますが、さはさりながら、「より遅く、よりゆっくり」なのであれば、アウトカム(出てくる市場の反応)は異なりますよね。もう既に異なっていますが。
いっぽう、同時に、「来年リセッションがないというのであれば、インフレは高止まりしたままなのですね」という思考は変えてはいませんし、目線も変えていません。
ハトポッポのFRBについては分かりました。
それをマーケットは織り込んで行っているわけですからね。
マーケットについて、あとは、現実ですよね。
企業利益の減少とかリセッション(景気後退)とか。
金利引き上げを継続している局面ですから。
他人様に対して、「パーティーするな」とは言えませんので、もし、そのパーティに誘われたら、僕は、ちょっと今回そのパーティへの参加はできませんという事です。まあ、自分の世界観を変えるくらいのパーティなら、考えなくもないですが。どうなんですかね?I'll take a rain check.(また今度誘って。またの機会にお願いします)という感じです。
なりたくもないのに、必要以上に楽観的になる事もないですし。
何かをきっかけに、ガラッと景色が変わる事もよくありますから。
「インフレ抑制に対して、こうあるべきだ、こうするべきだ」は、それはそれとして。人それぞれですから。
実際に、現実に金融政策に取り組んでいるFRBの姿勢にそって、現実を見て行きます、インフレ、金利、企業業績。僕らにとっては、FRB、マーケットがあっての事です。僕は、売り目線、買い目線、2方向のうち、どちらか片方、片方とれれば、それはもう、素晴らしい事で、それで十分です。
"We don't think the world is going to be a better place if we take our time and inflation becomes entrenched." Powell said.
「時間をかけてインフレが染みついて定着すれば、世界がより良い場所になるとは思わない」~ジェローム・パウエル~そして、こうも述べていました。「これを早く克服して終わらせる事が出来れば、世界は、もっとよりよくなるだろう」と。
ですよねぇ~。お願いします。米国民向けのメッセージなのでしょうね。
FRBの皆さんが取り組んでおられる事ですから。
市場の解釈はまた別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1669927735533-yRUjOsQtBS.png)
その昔、バーナンキ元FRB議長が退任される前、世間では、次のFRB議長は誰?という事が話題になり、バーナンキさんは「FRBの外に探しに行かなくても、FRB内に素晴らしい人がいらっしゃるじゃないですか」それすなわち、その次の議長、イエレンさんだったわけです。パウエル議長には、まず、インフレを抑制して退治してから、後進に道を譲ってほしいですね、という個人的願望は持っています。(笑)
無理にトレードする必要ない
先日、米著名ヘッジファンドで実際に長い時を過ごしたアメリカ人が言っていましたが、「こう、なんとなく、マーケットと手が合わないというか、解釈が違うというか、どうも、何かしっくりこないという時、無理にトレードする必要ないわけで。」僕は、受託者責任を背負っているわけでもありませんから、今こんな心境です。「無理せず、少し気楽に」マーケットから離れてしまわない事を心がけながら。
ニューヨーク・タイムズに、ピッチボットっていうのがあって。ごくごく、至極一般的に、政治とか経済とか、何かしら、皮肉ったり、面白い事、少し斜に構えて言ったりするのですが。
昨日、このピッチボットが、「米経済って、そんな急激に成長してるの?」って言っていて。思わず、大ウケしてしまいました。(笑) まあ、これは、市場の解釈云々とかではなく、至極一般的な目からすれば、株が上がるって、経済が成長してるからなんでしょ。こんな急激に株が上昇するって、そりゃ、すごく急速に経済成長してるんじゃないの?というような、含み、揶揄、皮肉?みたいな。(笑)
第46回へ続く
最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連note
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