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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿(7)

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米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第7回目全文無料で皆さまにお届けします。

弟子のNEOさんへ


アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。

笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。


背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。

一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。


第6回から続く


日々の上下運動、日々のニュースいろいろありますね。後述するCNBCスティーブ・リスマン氏のレポートに昨日は特別に印をつけました。株の上昇を横目で見ながら(笑)

1週間ほど前、現在、株を投資対象とは見ていない、株に対して悲観的なコメントをお持ちの元FRBのエコノミスト・今は投資アドバイザリー会社を経営しているCEOの方が、その発言時、S&P500 は、3000割れそのさらに下から上は4000までのレンジで見ているという主旨の事を言っていました。その際、株をまだポジティブに見ている人は、商売柄の立場があるのだろうから、それはそれでしょうがないと言いながら。僕は、この人のS&P500の幅広いレンジの提示を見た時に、「うまいこと言うなあ。どっちとも取れるもん。S&Pで、1000ドル以上幅?(笑)

ただ、この人は、アメリカ株に特化した投資を対象としているのでありませんし、トレーダーでもありません。アメリカ株とその他多数のアセットを比らべながら、アセットをどこにもって行くのが良いのかについて熟慮し、コメントし、それを生業としている人です。うなずけはしました。「エコノミストに聞くのか、トレーダーに聞くのか、はたまた別のフィールドの人に聞くのか」「僕は人に聞いて投資はしません。ですから、まあ、どっちでも良いのですが(笑)」日々の上下運動については、トレーダーが上手く解説してくれるのかもしれませんが、僕は、あまり日々の上下運動に固執したり、トレーダーのコメントを参考にしたりはしていません。良い時は良いかもしれないけど、大やけどする事もあるので。そういうトレーダーを何人かだけ、かつて、自分の目の前で見てきたような気がします。彼らの人生そのものが変化していました。


Jan Hatzius

ゴールドマンのチーフ・エコノミスト・ヤン・ハチウス氏について、第6回の寄稿で述べさせて頂いたばかりです。昨日の今日で。ハチウス氏は、「米国経済が景気後退の瀬戸際にあるようには見えていないとの事。今後12か月の景気後退確率は、35%と見ておられるとの事。景気後退のコンセンサス確率63%を大きく下回っています。利上げがリセッションを引き起こすという見方には懐疑的のようです。」これについては、以前から彼の見方はあまり変わっていないようですが、
僕=「今一度、了解しました。ご意見、ノートして心に留めさせて頂きます。以上」

全然別件で。いや、ちょっと。なんて言うか~。上記のゴールドマンのニュースをツィートしたメディア(CNBC&NBC News)の方がいらっしゃって。その方のツィートに、引用ツィートする形で、ホワイトハウスのアメリカ合衆国首席大統領補佐官ロン(ロナルド)・クライン氏が「経済について、ちまたには、たくさんの雑音がある。でもここに、現実を直視する見方がある」という主旨の引用ツィートをなさっていて。

僕の個人的感想=「う~ん。そりゃ誰でも、いかにロン・クライン氏が優れた人格者であり、極めて優秀であり、オバマ政権時代からも、過去の幾多の実績からも、どう見ても多くの人が知ってる事だろうし、こんな僕でも常日頃から敬意を表しております。トランプ政権にいた何人かの、交代を繰り返した主席大統領補佐官の人達と比較する気もありません。ロン・クライン氏に失礼極まりない事になりますから。ただ、今まさに、中間選挙前。どうして、こんなインフレになったんでしたっけ?どんなに優れたエコノミストの方であっても、見通しは見通し。コメントはコメント。もちろん、敬意とともに、留め置きます。以前に寄稿しましたが、トランプ氏に乗っ取られたカルトの党、共和党は、バイデンフレーションって言ってます。僕は、MAGA(Make America Great Again)支持者なんてとんでもないと思ってます。ツィッター上で遭遇した場合は全部ブロックしている事も事実です。共和党を応援しているわけでもありません。しかしですねぇ。他にもたくさんエコノミスト方々はいらっしゃって。リセッション確率低いから?ヤン・ハチウス氏だから?いいとこどり?政治利用?ってちょっとだけ、ほんのちょっとだけですよ、でも、率直な感想として、思っちゃったのは事実です。」

共和党はパワーというものに執着して、どんな手使ってでも権力を奪い取る、奪い取ったらどんな手使ってでも離さないという姿勢。民主党は、仕事それなりにしているんだけれど、どうも、その仕事ぶりに対するメッセージング(国民へのアピールや宣伝)がへたくそと言われて久しいです。メッセージングの事ずっと言われ続けていて、今日まで来た感じもします。この辺が。もし、もし仮に、仮定の話として、共和党が下院の過半数を獲得したら。それはもう、民主党の言う事には全部Nay(反対)。ざっくり言いますと、保守リバタリアン的な概念に基づいて、小さな政府、自由競争、自由市場はもちろん当たり前の事、今後は、国民の医療費負担増、社会保障番号廃止さえ視野に入れて行動するでしょうね。
既にご存知の事でもあると思いますが、アメリカの政治と経済、その政治を支える側という観点から、忘れる事などあり得ない、それなしには語れない、途方もなく大きな力、それが言わずと知れた、Koch Industries, Inc.(コーク兄弟、コーク・ブラザース)です。ググって頂くと様々な情報があると思います。ご興味のある方はぜひ。


さて、入場者制限のある、ジャクソンホールの会合に、長年レポーターとして、フリーパスで、議長はじめ様々なFRBの高官にインタビューする事の出来る、CNBCスティーブ・リスマン氏をオンライン上でフォローしています。金融政策決定に関わる詳細、ドット・プロット等を、チャートや図式で、毎回、わかりやすく解説してくれるので感謝しています。約2分超くらいにまとまった彼のビデオを、忘れないように、何回か見返したりしています。

昨日もまた、2分間くらいのビデオで、企業の売り上げと企業利益が急速に鈍化している様子を伝えてくれました。各企業にとっては、チャレンジングな環境である事、原材料価格高騰、賃金上昇の環境下で、今後、時間をかけながら、売り上げや企業利益がどう推移して行くのか。とレポートしていました。とっても重要なニュースですね。

リセッションの定義については、以前に寄稿させて頂きました。僕が前回皮肉を込めて申し上げましたように、GDPの成長率が2四半期連続してマイナスになるというテクニカルなリセッション部分ではなく、やはり、失業率が上昇して行くという部分なのでしょうが。それがまだ起こっていないので。ウォール・ストリート(金融市場)とメイン・ストリート(実体経済)との間に存在するタイムラグ・時差。この部分が、誰かの楽観視を生む要素なのかと思ったりもします。昨日もロジャー・ファーガソン元FRB副議長が「マーケットはFRBの意図を誤解している」という主旨のご発言をなさっておられました。

・FRBはインフレを抑制するため、インフレとの戦いで、当面、金利を引き上げ続ける。引き上げるところまで引き上げたら、しばらくの間、高く引き上げた金利水準を維持する。ジャクソンホールで、パウエル議長が明確に約8分間で申しておりました。

・そして、前述のCNBCのスティーブ・リスマン氏が昨日レポートしてくれた売り上げと企業利益がチャレンジングな環境下にある、時間をかけながら、今後の行方に注目というニュース。

実質金利が上昇する事により、売り上げや企業利益がダメージを受け、ひいては失業率も徐々に上昇して行く。(今、まだ、失業率はそうなっていませんが、売り上げや企業利益に関するニュースを昨日CNBCのスティーブ・リスマン氏がレポートしてくれました。今後のこの行方こそ、最も大事な要素のひとつであると思っています。よって、今後時間をかけながら、どう推移するのか。繰り返しになりますが、株式市場にとって大切なのはインフレと金利。個別企業にとって大切なのは、企業収益の伸び。株価は、期待収益率で構成されているところ大です。トップライン・グロース(売り上げの伸び)企業利益の伸び。これが鈍化してしまうと、株価は。先入観を持たず冷静に、その推移に注意を払いたいと思います。

寄稿文で同じような事の繰り返しになりますが、2000年~2002年のテックバブル崩壊時、ひとつの例ですが、後に金利を下げるフェーズに入っても、株価はまだ下落していたと記憶しています。企業収益にダメージがあったからだと記憶しています。

ところで、

開示事項①
僕はそもそも日本の証券会社で働いた経験が全くありません。ゼロです。ですから、人づてには聞いてなんとなくは、証券会社や日本の企業文化を理解はしてるような気はするのですが、自分で体験した事がないので、もしかしたら、それについて錯覚しているかもしれません。実は、あまり分かっていないような気もします。

自分で体験さえした事のない事を、さも分かった様には喋れません。

開示事項②
アメリカ株の業務では、仕事を始めたころから、ニューヨーク、ロンドン、東京、香港、インドネシア等を中心に、長年携わってきましたが、当時から個人の投資家様を対象にした業務に就いた経験はありません。この分野での経験もゼロです。

開示事項③
自分自身が一番自分の得意そうな分野で、自分のお金で、自分が投資家として、本格的に活動し始めたのは、2012年春過ぎ頃からです。真面目に取り組んでいます。

開示事項④
しかしながら、何かを対象に、短期的なトレーダーとして、もしくは投機家として活動した経験はありません。もちろん、預言者でもありません(笑)
その昔、アメリカ株の相場観を養うという意味において、それはもう「オプションのトレードが良い」とメンターのひとりから強烈に勧められました。昔、過去の話にすぎません。

僕にとってのアメリカ株というのは、一言で言うと、
コーポレート・アメリカです。

かつて、長い期間にわたって、時に集中的に、1日1日のインデックスの動きや個別株の動き、四半期ごとの決算発表時、それはもう、はりついて、追いかけて、一喜一憂してきました。楽しかったですけど。やはりコーポレート・アメリカですね。

S&P500 を中心に、ナスダックナスダック100というところに重きを置いています。ナスダックのマーケットメーカ―の値付けの変遷についても、その昔、目の前で観察した記憶があります。この当時は、日本銀行へもよく足を運ばせて頂きました。

かつては、NYSEでどうしてもうまく行かなかった、失敗した、などで、やり直す時の受け皿としてのナスダックのイメージもありましたが、もう様変わり。昔は昔です。

コーポレート・アメリカがどうなるのか、それを取り囲む、マクロ環境がどうなっているのかを、主に、6か月から1年の中期的視点(僕の現環境下での定義では:短期~3か月から6か月中期~6か月から1年長期~1年以上の期間)で見つめています。第3回と第4回の寄稿に詳細を記しました。


コア・インフレ(前回6.6%)

もちろん、米CPIの数字そのものもそうですが、コア・インフレ(前回6.6%)の数字が、数字そのものとして下がった数字が出てくるまで、気長に待ってます。

これについては、現状推移のレポート、報告や誰かによる予想ではなくて、発表時に数字として見る事(事実確認)ができれば、それで今は十分です。

繰り返しになりますが、今は、債券市場の方が株式市場より織り込みが進んでいるように見えます。

個別株について~仮定の話として、もし自分が個別株を対象とする投資家だったら。1次情報を自分で理解できるように努めます。
自分が投資対象とする会社が発行する1次情報としてのアニュアル・レポート(年次報告書)を出来るだけ、自分で読みます。わからない箇所についてはその会社に質問します。

仮に自分がその会社に投資しようかなと思ったら、2次情報として、その会社をフォローしているアナリストの意見や見通しを、もしかしたら、少々、参考には、するかもしれません。

2次情報、3次情報と流れて行く、伝言ゲームには参加しません。

バークシャー・ハザウェイの皆様は別として、ウォール街で、一番アニュアル・レポートを読みまくって、読み込んでいたのだろうなという印象を強く持つのは、何と言っても、バンク・ワン時代のジェイミー・ダイモン氏(現JPモルガンCEO)です。

その深さの度合いは別にして、「大暴落、金利上昇、金利下落局面、バブル、リセッション、戦争、○○問題、○○危機、イベント・リスク、ブラックスワン、様々な事を、実生活で経験しました。9.11の時、僕たちが愛した友(それはもう絶品のアメリカ人トレーダー・3児の父)を失いました。悲しみにもくれました。

しかしながら、これらの経験は、過去約30年超の期間に、実体験として経験した事であって、ボルカー元FRB議長の金融引き締め時や70年代のFRBの政策失敗(引き締め局面でその手を緩めた事)時は、実体験として、経験していません。


過去約30年超の期間に経験した事とは異なる

現在のFRBの姿勢を前提にすると、これから将来起こるかもしれない事は、過去約30年超の期間に、自分が実体験して経験した事とは異なるのではないか、おそらく異なるのであろうと、現時点では考えています。

経験した事であっても、人は忘れます。がゆえに、ノートする事を大事にしています。
自分が市場に参入した時の参入条件を、日付入りで、箇条書きにしています。
箇条書きにする際、条件は、基本、5条件くらいを最大限度としています。
後は、あまり意識していません。

最初のノートの後、次に意識するのは、この参入時のマクロ、金利環境、FRBの姿勢等、自分のチェック項目~自分が参入した時の参入条件が、そこから、何らかの理由で、後に、変化・異なってしまった場合、その時です。その条件変化のインパクトの度合いによって、市場に対処するようにしています。

参入時、対処時、両方において、実際の行動上、大切にしているのは、行動時の初動です。初動でいかにできるか、どこまで、できるか、です。

著名投資家○○さんがこう言った、著名要人○○さんがああ言ったという事については、あまり意識していません。

シタデル ケン(ケネス)・グリフィンCEO

ただ、シタデルという単語が出てきた時だけ、その記事やニュースを良く読むようにしています。

余談「今後のアメリカ合衆国を見ていく上で、僕は、政治ではフロリダ州のロン・デサンティス現知事(共和)、金融面では、シタデルケン(ケネス)・グリフィンCEOに注目しています。個人、人についてのお話ですので、ここでは詳しく触れません。ですが、ご興味があれば、ググって頂くと、もしかすると、このお二人の共通項や共通点をいくつか複数発見する事があるのかもしれないと推察は致します。今特に中間選挙の前でもありますから。ちなみに、将来の民主党側では、ピート・ブティジャイジ現運輸長官(現バイデン政権)に注目しています」


Ken Griffin



第8回へ続く



最後に …

これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連note


🍅注意事項

①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『日刊宝の山』『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。



サポート🍓本当にいつも有り難うございます。