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人間関係が資本であるという考え方

ユニコーン転職ラジオ第168回の感想です。

▼今日のユニコーン転職ラジオ

今日のユニコーン転職ラジオは「価値観が合わない会社はすぐに転職すべきでしょうか?まだ4ヶ月目です」というコメントに対する回答でした。結論は「価値観が合わないから4ヶ月で退職する、というのは原則おすすめしません」で、理由は「転職はできても、評判からは逃げられない」からです。

そこから転じて、たいろーさんがこれまでの経験からこんな会社には転職したくないという特徴の話を紹介しています。曰く「短期的な成果ばかりを追い求める」「接し方が高圧的なカルチャー」「経営陣が過去の栄光に縋り現在や未来を見ない」の三つが転職したくない会社の要素ということです。

▼評判から逃れられない実体験

私は今年始めての転職をするのですが、評判から逃れられないという話はその通りだなと思います。以前、同僚が転職する応募先企業から別の同僚にリファレンスチェックで連絡が来ているのを見聞きしたことがあります。また、私自身も転職先の企業にいた元上司に自分のリファレンスをチェックされるという経験をしました。

私の場合は幸い元上司の方から強く推していただいたため、一次面接の時点から強烈にポジティブな印象を持ってもらえていたように感じます。これは採用に強い影響を与える要素だったので、逆の状況であった場合を考えると怖い経験であったなと思います。しかもその時に得た後押しも色々な思惑があるので、一概に良かったと言えるか考えさせられます。

▼1社目の会社で働けて良かった話

今日のユニコーン転職ラジオで紹介されているもう一つの話、こんな会社には転職したくないという内容について。私は転職こそすれど、1社目の会社で働けて良かったなと思います。この会社では自社の製品を持っており、労働集約的な要素もありつつも基本的には知識集約した形でソフトウェアの開発を経験しました。

今回の転職活動でも応募先企業の多くで元同僚が活躍しており、直接の関わりがなかった人でも同じ会社に勤めていたという意味で後押しを得ました。面白いのは同僚のみならずお客様企業とも人の行き来があり、製品の利用者側から提供者側に転職したりその逆もあります。このような関係性の中で強い人の繋がりを得られたことは良かったなと思います。

▼社会関係資本という考え方

人的な繋がりを損得で見るわけではないですが、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)が人の成功に与える影響が大きいのは事実です。私がこの気づきを得たのは「ヒルビリー・エレジー」という本からでした。

この本は2016年当時に米大統領選でトランプ支持層となっていた白人労働者階級の実態を描いた本として話題になりました。本の意図としては政治的要素に踏み込むというよりも、米国で問題視される分断の象徴的な白人労働者階級の家系や文化を世に伝えることだったと思います。

この本のもう一つの側面は貧困な家庭で生まれ育った著者が悲惨な状況から努力の甲斐あり米海兵隊→オハイオ州立大学→イェール大学ロースクールへと進み成功していく中で得た経験や気づきを綴った点です。著者はその中で人との繋がりによる社会関係資本の重要性を説いています。

社会関係資本とは、「自分が周囲の人や組織とのあいだに持つネットワークには、実際に経済的な価値がある」ことを意味する。このネットワークは、私たちを会うべき人に引き合わせてくれたり、価値ある情報やチャンスを与えてくれたりする。ネットワークがなければ、自分ひとりですべてをこなさなければならない。※ヒルビリー・エレジー引用

▼人との繋がりの本当の価値

人との繋がりは転職の応募先企業で得られるリファレンス(評判)に留まらず、そもそもその選択で良いのかといった本質的な気づきを与えてくれる存在の大切さも含めて社会関係資本-ソーシャルキャピタルであると言っています。

社会関係資本とは、友人が知り合いを紹介してくれることや、誰かが昔の上司に履歴書を手渡してくれることだけをさすのではない。むしろ、周囲の友人や、同僚や、メンター(指導者)などから、どれほど多くのことを学べる環境に自分がいるかを測る指標だといえる。※ヒルビリー・エレジー引用

私自身も人生の選択について気づきを与えてくれる人たちから多くの助言を得てきました。同じように、自分自身も周囲に資本と言えるような貢献を残していけるよう心がけようと思います。

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