シャーペンとまっさらな紙と、私

最近、変なスイッチが入ってしまっていたのか、「忙しい」にとても安心と高揚感を抱いて、すっごい突っ走っていた。高校までの日々をほとんど人との交わりなく過ごしていた私にとっては、『大変化』。けど、根底にあるものは変わっていないんだって感じている。それは、人に対するよくわからない怖さ?のようなもの。
私は、自己肯定感が高いほうではないと感じている。むしろ、言ってしまうなら逆で。本来の何も殻をかぶっていないやわやわな私は、ほとんどそれを持っていないのだと思う。だから、今まではずっと、避けてきた。人を。だってそれは、あまりに「疲れる」から。人が多い学校という場所は、集団生活、という方式は、私をくたくたに疲れさせ疲弊させ、その目まぐるしい日々は、わたしの体とこころの体力を奪うのに十分すぎるほどの威力を持っていた。早く抜け出したい。そんな思いを日々鬱屈と抱え、どうにかどうにか日々をやり抜いていたのだ。
そして今、奇跡的に大学という環境に身を置くことができて、今度は逆に人と交わりたい、関わりたいという欲が私の中で大きく生まれることとなった。
それは、あまりに交わりが少なく、人と真正面からぶつかってこなかった弊害でもある、自分の世界の狭さに自分で窒息させられ、首を絞め、無意識のうちに絞められていた、ということに気が付いたからだ。人は、人の数だけ自分だけの「宇宙」を持っていて、それを言葉や、あるいはそれに代わる「表現」によって伝え合い、影響しあって共生しているのだと思う。あまりに外からの刺激が少ないと、人はその自分の宇宙の中で、時に八方塞がりになって、どこに行ってもぶつかってばかりで傷だらけになってしまうと思うのだ。だからこそ、「人と交わりたい」。そう、思うようになった。
しかし、中高に、友達と胸を張って言える人がいない私にとってはそう簡単なものではなかった。だからこそ、今ある人との繋がりを途切れさせるのが、本当に本当に怖かったのだと思う。「孤独死」しそう、と本気で感じて授業中に「友達 一人もいない」で検索しまくっていたあの頃の経験は、私にとって恐怖の色を強く刺してきていた。
だから、その思いを上塗りするように私は予定を作り、必死に人との関係を構築しようとした。サークルにも入り、団体にも所属した。カレンダーの予定は見る見るうちに埋まっていき、時には三つ四つの予定が入る日もあった。孤独に苛まれ、生存の恐怖を感じた経験は、そう簡単に私を自由にしてはくれなかった。そして、次第に「私」は見えなくなっていき、代わりに「目に見える充実」が占めていくようになった。私は疲れていた。けれど、それにすら、どこかものすごく満足していた。

忙しい日々を送る中で、もともと体がそんなに強くないことを自覚していた私は、どうにか睡眠時間はちゃんと確保しようと一生懸命であった。結果、家でお風呂入ること、寝ることしかしてない時もあった。そう、NOTEの更新が途絶えたのは、そんな理由もあって、日々をやりこなすのに本当にいっぱいいっぱいだったからだ。けれど怖いことに、世の中の(私が関わっているごく少ないデータですが)大学生のほとんどはこんな感じなのである。いや、私か私以上である。中には毎日やること(学校、スタババイト、サークルの副責任者)に追われて睡眠が3時間なんだよね~と話す先輩もいる。
私は、一生懸命寝る時間を確保し、一生懸命自分のことを休ませようと努力していた自負はある。しかしそれでも、無理な日があった。睡眠3時間で多くの経験と、人との交わり、そして関係構築のできているあの先輩がひどく輝いて見えた時も何度もあった。悔しくて羨ましくって、泣きはらした日もある。
私は逆に、休みの連絡を何度しただろうか。悔しい悔しい悔しい。体という資本の差を見せつけられているようで。様々な経験をして、狭っ苦しい自分の思考の幅を伸ばしたかった。体で感じることの重要さを知っているからこそ。

しかし、そんな中私は思ったのだ。思ったというか、見つけたというか、分かったというか。
受け取る分が多いんだ。たくさんのことを感じて疲れるのは、自分の弱さだと思っていた。しかし、経験の数ばかり優先して、そこから結局「疲れ」が覆う「学び」と「記憶のお土産」を貰うのは、いったい何をしているのだろう、と。
受け取る、その力を利用して私に合う世界に私が調整してあげなくてはと。少ないけれど、多く受け取ってやろう、と。

私の面倒をちゃんと見れる人になろう。18歳ももうすぐ終わる今、私はまた新たな学びをした。つらつらと書き連ねてみた。それこそが、自分を尊ぶ力、つまり、自己肯定感と繋がっていくのではないだろうか、とも。低さは、今までの環境や性格様々なことが合わさっての結果だと思う。だからこそ嘆いたらそのあとは昇るだけさ。私のファンファーレはいつも私の味方なのさ。


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