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I am a doll

代替可能な私は裕福な家庭に買われ、それなりに幸せだった。大事に扱われたし、衣食住も完璧だった。
ただ、私はあくまでもドール。
10年先が見通せるくらいの頭はある。
心残りは懐いてくれた子ども達へ何も残せなかったこと。大丈夫。妹たちがどうにかしてくれる。
工場に向かう列車には旦那様が付き添ってくれた。
最後、サヨウナラ、と言いかけて、お腹にドンッと強い衝撃が襲った。
ああ、やはり裕福だっ

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