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ねむ✕内閣府「メタバース官民連携会議」議事録が全文公開へ【メタバース激論1.6万字を抜粋して紹介】

バーチャル美少女が熱く語ったメタバースの革命性が首相官邸ウェブサイトに全文掲載!?

内閣府「メタバース官民連携会議」の議事録が2024年8月23日に首相官邸ウェブサイトに全文公開されました。「メタバース官民連携会議」は官民一体でメタバースのルール整備を行うために2022~2023年(令和4~5年)にかけて内閣府主導で実施されたものです。私、VTuber/作家・バーチャル美少女ねむもゲストスピーカーとして参加しました。ライブ映像を見せて実演しながら実体験に基づいてメタバース生活を解説し、大規模調査「ソーシャルVRライフスタイル調査」のデータを元に、メタバースのもたらすアイデンティティやコミュニケーションの革命性についてお話ししました。さらに、参加者のみなさんからの質問に回答しました。

本記事で、第1回会合の議事録から私の登壇した箇所を中心に、太字によるハイライトを加えるなど読みやすく抜粋して紹介します。抜粋だけでも1万6,000文字程度あります。美少女アバターで話したとは思えないほど真面目で濃い内容になっているので、ぜひ御覧ください。また、みなさんから頂いた感想のコメントを紹介します。


内閣府「メタバース官民連携会議」とは

内閣府「メタバース官民連携会議」

正式名称は「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議」内閣府の知的財産戦略推進事務局に設置された会議体で、『メタバースの発展に伴う仮想空間上のコンテンツ創作・利用等をめぐる新たな動向にかんがみ、それらがもたらす新たな法的課題に対応するため』、2022~2023年(令和4~5年)にかけて全9回の会議が行われました。『課題把握及び論点整理を行うとともに、必要に応じて官民一体となったルール整備等を推進する』ため、『民間関係者、有識者、政府関係者等』も招集されました。また、広く一般の方から意見を募集するためにパブリックコメントの募集も行われました。

2023年5月には、「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題等に関する論点の整理」と題し、「メタバースプラットフォーマー・プラットフォーム利用事業者向け」と「メタバースユーザー・コンテンツ権利者向け」の2種類で議論結果のまとめが公開されました。

2024年8月23日、首相官邸ウェブサイトに「メタバース官民連携会議」の全9回の全ての会議について、議事録が全文公開されました。

※出典:首相官邸ウェブサイト メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議

ねむ「メタバース官民連携会議」ゲスト登壇

バーチャル美少女ねむ、内閣府「メタバース官民連携会議」にゲスト登壇

一昨年2022年11月21日、私は内閣府「メタバース官民連携会議」にてゲストスピーカーとして登壇しました。ライブ映像を見せて実演しながらメタバース生活について解説し、大規模調査「ソーシャルVRライフスタイル調査」のデータを元に、メタバースのもたらすアイデンティティやコミュニケーションの革命性についてお話ししました。特に、黎明期のメタバースで既に数百万人の住人が人生を送っていること、住人の意見や実態を深く理解することが重要である点を強調しました。

さらに、参加者のみなさんからの質問に回答しました。メタバースでの経済活動の実態、アバターのインターモビラビリティ(相互運用性)、メタバースでの人口、法的な権利関係での課題やトラブル、調査における偏りの考え方やサンプリングエラー、物理現実と仮想現実のアイデンティティの関連性など、多様な質問を頂きました。

バーチャル美少女ねむ、内閣府「メタバース官民連携会議」にゲスト登壇

美少女アバターの姿で内閣府の会議に出るのは我ながらシュールな光景でしたが、それだけに政府の意気込みを感じました。規制議論に終始せず「ユーザーをいかに理解するか」「メタバースの発展に国として何ができるか」といった点が強調されていたのは非常によかったと思います。

詳しくは当時の私のブログや記事にまとまっています。パブリックコメントの募集にあたっては、メタバース住人に対して回答の呼びかけも行いました。

第1回会合議事録から「バーチャル美少女ねむ氏からのメタバースのエコシステムと法的課題(ルール形成)等についてヒアリング」1.6万字を抜粋して紹介

※出典:首相官邸ウェブサイト メタバース上のコンテンツ等をめぐる
新たな法的課題への対応に関する官民連携会議

以下、第1回会合の議事録から私の登壇した「メタバースのエコシステムと法的課題(ルール形成)等について」の箇所を抜粋して紹介します。抜粋だけでも1万6,000文字程度あります。美少女アバターで話したとは思えないほど真面目で濃い内容になっているので、ぜひ御覧ください。かなり長いので、要点は私が太字でハイライトして読みやすくしてあります。

※出典:首相官邸ウェブサイト (太字はバーチャル美少女ねむによる)メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議

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2022-11-21 メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議(第1回)

13時00分~15時00分

○冒頭、メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議の座長、副座長の紹介及び会合の公開等の取扱いを確認。

○中村座長
議事「(2)当面の検討事項と検討の進め方について」、事務局から説明をお願いします。

○塩原参事官
資料2-1を御覧ください。官民連携会議の設置について、当面の課題と検討の進め方の案に関し、御説明をさせていただきます。1ページ目を御覧ください。当官民連携会議の設置の背景でございますが、メタバースの発展は、コンテンツ分野においても、クリエーターエコノミーの発展、多様な創造・消費の発展、新たな価値創造、ないしファンコミュニティー型ビジネスの拡大といったインパクトをもたらし得るものであり、このことは我が国のコンテンツビジネスにとっても、ゲームチェンジの可能性をはらんだチャンスとなるとの認識が背景としてございます。次のページをお願いします。メタバースまたはメタバース的に特徴を有する仮想空間サービスの系統ということでございますが、こういったサービス等につきましては、VR-SNS系、ゲーム系、コンテンツIP系など、複数の系統から発展してきており、そのビジネスモデルやビジネス展開を図る上で直面する課題も、それらの系統によって異なるところがあると考えられます。次のページをお願いします。そのような中、特にメタバース上のコンテンツ等の法的課題や対応を考える上では、一つは一番下にございますが、メタバースプラットフォーマー、左でございますが、それらのプラットフォーム上で様々なサービス等を提供する事業者、右でございますけれども、メタバースのユーザー、そして、上でございますけれども、コンテンツ等のIPホルダーという関連プレーヤー相互の関係を捉えていくことが視点として必要となってくるのではないかと考えているところでございます。次、お願いします。新たな法的課題への対応については、本年6月の知的財産推進計画2022におきましても、有識者による検討の場を設置し、課題把握や論点整理を行うとともに、官民一体となってソフトローによる対応も含めて、必要なルール整備について検討するものとされており、これらを踏まえ、このたびの官民連携会議を設置することといたしました。メタバースの技術やビジネスはいまだ発展途上であり、まだ流動的な部分が多いことを踏まえれば、法的課題への対応についても、当面はより柔軟なソフトローによる対応が望ましい面が多いと考えられます。このため、今回の知財計画に基づく検討の場の設置に当たっては、民間と連携したソフトロー整備等への展開も視野に入れた形で、民間事業者、団体等の関係者、法律コンテンツその他の関連分野の有識者と関係省庁担当者から構成する官民連携会議として、これを設置することとしたものでございます。次、お願いします。コンテンツ以外のメタバースの活用領域や法的課題以外の課題の対応につきまして、現在、経済産業省、総務省、デジタル庁といった関係省庁におきましても、それぞれ関連の研究、検討が進められているところでございます。本会議には、これら省庁の担当者も参画をし、それぞれ連携を図りながら、政府全体での諸課題の検討を進めていく、このようなこととしているところでございます。次でございます。そのような中、本官民連携会議の当面の検討課題として特にお願いをしたい事項がこちらとなります。第一でございますが、現実空間と仮想空間を交錯する知財利用、仮想オブジェクトのデザイン等に関する権利の取扱い、メタバースにおけるデザイン保護などの在り方をはじめとした課題でございますが、これらにつきましては、関連する現行法が例えば著作権法、意匠法、商標法、不正競争防止法といったように複数ございますけれども、それらで対応可能な範囲やその限界、現行法の適用について不明瞭となっている点などについて、整理をお願いしたいと思います。第二でございます。アバターの肖像等に関する取扱いについてです。肖像権・パブリシティー権との関係を含め、肖像の扱いに関する扱い方や関連のソフト整備の要否について、検討をお願いできればと思います。大きな検討課題の三つ目でございますが、仮想オブジェクトやアバターに対する行為、アバター間の行為等をめぐるルールの形成、規制措置等の取扱いについてです。生じている課題やこれへの対応の現状、実態に合わなくなっている法規制の有無等について整理をいただくとともに、関連のソフトロー整備の要否等についても、検討いただければと思います。その他として、例えば国際裁判管轄・準拠法の取扱いなど、特に検討すべき事項がありましたら、そちらもお願いしたく思います。次、お願いします。当面の検討体制といたしましては、先ほど申し上げました三つの主要な検討課題につきまして、それぞれ分科会を置いて検討を進めていただければと存じます。次をお願いします。検討の進め方、スケジュールイメージとしては、本日の第1回の全体会合の後、各分科会に分かれ、それぞれの論点整理を行った上で、2月頃に再度それらを持ち寄っての全体会合を開き、その他の残余の検討事項と併せ、横串での議論をいただくイメージといたしております。その上で論点整理案に対する意見募集を経て、来年3月頃を目途に一定の取りまとめをいただきたいと思っているところでございます。その後につきましては、論点整理の結果を受け、必要に応じて官民一体となったソフトローの整備等についての検討をお願いすることも一応の視野に入れているところでございます。以上、資料2-1についてでございます。分科会の関連でございます資料2-2を御覧ください。三つの分科会の分属につきましては、事前に各構成員に照会をさせていただいておりましたが、いただいておりました御要望等も踏まえた形で、本日、資料2-2として分科会の設置及び分属の案をお示しさせていただいているところでございます。以上、よろしくお願いいたします。

○中村座長
どうもありがとうございます。3月に主要の取りまとめということで、結構スピーディーでございますが、検討事項を進めたいところですけれども、傍聴の皆さんがお入りになる前に、田中局長からまずは課題と論点の整理をしようというお話もあったところでございます。この後、今日は議事(3)として2件のヒアリングがありまして、その後、各分科会における検討事項の具体的な内容ですとか、進め方については、議事(4)討議の中で皆さんから発言をお願いするタイミングで御意見いただければと思います。それでは、まずは資料2-2にありました分科会設置の大枠と各構成員の分属案について、御意見はありますでしょうか。特にそちらはよろしいでしょうか。もしそれでよろしければ、この体制というか、枠組みで今後進めることができればと思います。よろしいですか。ひとまず先に行きます。議事「(3)メタバースのエコシステムと法的課題(ルール形成)等について」に移りたいと思います。この議論については、まず御発表をお願いいたしまして、それに対する質疑応答を行った上で、皆さんからの御意見を賜ることとしたいと思います。発表の時間はお一人15分で、これに対する質疑応答の時間は一つの発表当たり5分程度とできればと思います。よろしくお願いいたします。それでは、最初に、今年の3月『メタバース進化論』を出版されたバーチャル美少女ねむさんから御発表をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○バーチャル美少女ねむ氏
よろしくお願いします。始めさせていただきたいと思います。御紹介いただきましたバーチャル美少女ねむです。私は、メタバースの住人の一人にすぎないのですけれども、メタバースのデータを発表したり、解説本を発売したりしております。今いるところはこういった感じで、メタバース内の自宅にいるのですけれども、見えていますでしょうか。もちろん私の肉体そのものは、現実の世界で結構狭い部屋にいるのですけれども、こういったところで広々と生活しています。私の場合は、基本的に毎日、メタバースの空間に入って、ふだんは友達と話したり、ものづくり、この中でプログラミングとか、モデリングなどもできるのですけれども、そういったことをしたり、あと、普通にみんなでテレビを見たりしているのですけれども、この空間で当たり前のように生活しています。今、私の体は、こういうVRゴーグルを頭の上にかぶっている状態で、この世界を実際の現実の世界と全く同じように認識して、生活しています。コロナの影響もあって、私のようにメタバースの世界で暮らしている住民が物すごく増えていて、推計ですけれども、今では世界で数百万人程度いると言われています。

本日、依頼のあったソーシャルVR国勢調査のご紹介なのですけれども、私供の私的な調査なのですが、メタバースの世界でユーザーが実際にどのような生活をしているのかというものを調査するために、世界のユーザー1,200人にアンケートを取ってまとめたものになります。こちらについて、本日御紹介させてもらおうと思いますまずはどういったユーザーがどういった利用をしているかというところから、簡単に御説明しようと思います。一口にメタバース、ソーシャルVRといいましても、今、世界中で様々なサービスが開発されていて、本当にたくさんのものがありまして、例えば目的によって使うサービスが違うところが一つのポイントです。今、私がいる空間は、ここはNeosVRというチェコのサービスになるのですけれども、制作などのクリエーティブ用途などで使われています。国内のサービスで日本のものだとバーチャルキャストなどがあるのですけれども、これは配信目的などで使われています。アメリカのサービスでVRChatは、今、一番人口が多いと言われているのですけれども、主に友達との交流だったり、一緒にゲームをして遊ぶとか、そういった目的で幅広く使われています。一つのポイントとしては、一つのサービスだけにユーザーが集まっているというよりは、目的に応じていろんなサービスを使っているということです。実際にどういったユーザーがいて、どのぐらいの時間を使っているのかといったところをお話ししたいと思うのですけれども、年齢としては結構若いです。20代が多くて、次が30代になります。一般的な社会よりも割と若者が多い社会になっていて、これが日本でも海外でもあまり変わらない傾向になっています。実際にどれぐらいの時間をプレーしているのかというところなのですけれども、驚くべきことに今回の対象にしているユーザーは、過去1年以内に5回以上、VRゴーグルをかぶってメタバース空間に入って利用しているユーザーで、割とハードなユーザーを対象に調査をしているのですけれども、それで見たところでも、プレー頻度としては、半分以上のユーザーがほぼ毎日メタバースの空間にVRで入って利用しているところで、かなり利用頻度が高いというのが一つのポイントです。1回当たりどれぐらいプレーしているのかというと、チェックを入れたところが3時間以上になるのですけれども、サービスとか国によって傾向の差はあるものの、皆さんほぼ毎日3時間以上、VRの空間に入って生活を送っているような現状が見えていて、結構長くこの世界で生活をしているユーザーが多いと思っています。私自身もほぼ毎日、3~4時間程度、この世界で生活しているので、実感としても合う数字になると思っております。

こういったユーザーが実際にどのような生活を送っているのかというところになるのですけれども、一つのポイントとしては、現実世界と違うメタバースの利点として、もちろん場所と時間を超えて瞬時に移動したりすることができるので、移動時間の手間がなく、いろんな人に会えたりということもあるのですけれども、現実とは異なる利点として、個人のアイデンティティーが自由になるところがあると思っています。名前、アバター、声、三つの相手を認識する要素があると思いますけれども、現実と違ってこういった要素を現実の自分とは違うものとして表現することができます。今、実際に私もバーチャル美少女ねむとして皆さんにお話ししていますけれども、これも現実世界の自分自身とは全く違う人格として、皆さんとお話ししていることが当たり前のようにできるところがメタバースのポイントなのかと思っております。一つ目の名前なのですけれども、私の場合はバーチャル美少女ねむでやっておりますが、日本だと98%ぐらいのユーザーが私のように現実の名前とは異なるキャラクターネームを名のって生活をしています。日本人だけではないかとよく言われがちなのですけれども、これを見ていただいて分かるとおり、ヨーロッパとか、アメリカなどでも大体同じような傾向になっていて、世界的に現実は違う自分として生活をしている人が多いです。次にアバターなのですけれども、非常に象徴的なことは、現実の性別と関係ないアバターを使う傾向が非常に多いところが一つのポイントです。こちらの一番左のものは、要はユーザーの実際の性別というか、中の人の性別なのですけれども、アーリーアダプターが多いので、男性が多いのが現実なのですが、男性の場合、女性型アバターを使っている割合が大体76%で、中身が女性の場合は逆に男性になっているのかといったら、そういうわけでもなくて、やはり79%ぐらい女性型アバターです。これを調査したのは1年ほど前なのですけれども、先日、追試を行ったのですが、1年たってもあまり傾向は変わっていなくて、メタバースの世界で女性型アバターが非常に優位だというのが実際にあると思っています。なぜなのかというところをヒアリングをしてまとめたデータがこちらになるのですけれども、大きく三つの理由があると思っています。もちろん現実の世界で心身の性別の不一致があって、現実とは違うアバターで暮らしたいというユーザーも一定数いるのですけれども、割合としてはそんなに多くなくて、数%ぐらいです。どちらかというと、女性型アバターのほうがファッションを楽しみやすいからとか、自分を表現しやすいから、あるいはコミュニケーションしやすいからといった理由で、割合カジュアルな理由で自由な性別のアバターを使って生活しているユーザーが非常に多いというのが分かってきました。そもそもアバターは、別に男とか女以前にそもそも人間である必要性はないのではないかというのもあって、これも調査したのですけれども、もちろん現実世界では人間型のアバターがシェア100%だと思います。メタバースの世界だと、猫耳が生えていたり、しっぽが生えていたり、羽根が生えていたりといったファンタジー要素が入ったアバターのことを亜人間とこの調査では呼んでいるのですけれども、そういった亜人間タイプのアバターの利用が一番多いです。現実のような純粋な人間型は2番目でした。コミュニケーションを取る空間なので、広い意味での人間型のアバターで体を使ってコミュニケーションするところが非常に大事なのですけれども、一方で、より現実ではできないような自己表現したいというところで、こういったアバターの利用が広がっていると考えております。そういった形で、性別にもとらわれず、人間という種族にもそもそもとらわれず、いろいろな自己表現をして、そういった新しい自分を生み出して、その自分でクリエーティブな活動をしたり、コミュニケーションしたりということができるところが現実にはない、メタバースならではのメリットの一つなのかなと考えております。

そういったメタバース空間で実際にユーザーがどういったコミュニケーションを行っているのかというところを簡単に御説明したいと思うのですけれども、コミュニケーションと一口に言っても、いろんなコミュニケーションがあるのですが、象徴的なのはZoom飲み会です。一時期、すごく宣伝された割にあまりはやらなかったと思うのですけれども、VRの世界だと、例えば飲み会みたいなものは当たり前のように日常的に行われています。私たち人間は三次元空間で生きている空間なので、仲良くなろうといったときに、お互いの距離感を詰めます。初めは距離があるのだけれども、だんだん距離を詰めていって仲良くなる。いろんな友達の輪がある中にちょっとずつ入っていって、友達と仲良くなっていく。こういった空間的なプロセスが人間のコミュニケーションの形成に非常に大事だと思っているのですけれども、そういった空間を使ったコミュニケーション、心理的な距離感を詰めていくものは、メタバースだと非常にやりやすいことが分かっています。こちらのデータは、VRの中でアバターとアバターの距離感が現実と比べてどうなるかを聞いたものになるのですけれども、76%ぐらいのユーザーが現実で人と人との距離感のコミュニケーションよりも、メタバースではお互いの距離感が近づいて、要は仲良くなりやすいというような結果が出ています。これは先ほどのアバターの効果も非常に大きいと思っていて、例えばかわいらしいアバターであったり、キャラクターのアバターの姿だと、現実では距離が開いてしまうような局面でも、お互いに距離は近づいて仲良くなって、心理的な距離感を縮めて、友達がつくりやすいところがメタバースの空間ならではのコミュニケーションのポイントとしてあると思っています。メタバースの中では、様々なコミュニケーションが行われているのですけれども、私が着目しているものの一つとして恋愛があります。なにも恋愛に興味があって調査しているわけではないのですけれども、恋愛というのは、一つ一つのコミュニケーションの関係性の中で究極的なものであるというところで、メタバースの世界がいかに現実と違う世界なのかというところを非常に象徴的に表現していると思っています。もちろんメタバースの空間は、開発をしたり、デザインをしたりというクリエーティブなユーザーが多くて、当然ながら恋愛をしたくて入ってきているわけではないのですけれ7ども、現実と同じような空間ですので、当たり前のように現実と同じようなコミュニケーションをしているうちに人のことを好きになったりといった、恋愛が起こることも当然のように起こっていて、今、4割ぐらいのユーザーが恋愛、誰かに対して恋に落ちたことがあると言っていて、こういったところからも現実とは変わらないコミュニケーションができる空間であるところがうかがい知れると思っています。ただし、その恋愛の実態という観点でいうと、現実とは全く違って、新しいコミュニケーションが行われているところが見えます。相手に引かれるときは、相手のどの部分にに惹かれましたかというのがこちらのデータなのですけれども、64%の人が相手の性格と答えています。全く同じようなアンケートを現実世界で取ると、基本的には相手の見た目がトップに来ることが多いです。もちろんメタバースの世界でも、アバターとか、見た目は大事なのですけれども、自由に切り替えられてしまうものなので、そこが恋愛の決め手にはならないところがポイントとしてあります。もう一つ、こちらのデータを見てもらいたいのですけれども、恋をするとき、相手の生物学的な性別、要するに中の人の性別はあなたにとって大事ですかという質問に対して、75%ぐらいの人が重要ではないと答えています。当然ながら現実世界の恋愛では、相手の性別は決定的な要因になる場合が多いと思うので、これは印象的なデータだと個人的には思っているのですけれども、要するに現実の世界での恋愛では、相手が異性でないといけない、相手の見た目は好みでないといけない、そういった場合が多いと思うのですけれども、こういったデータを見ると、現実と比べて、メタバースでは相手の性別も関係ないし、相手の見た目も関係ない。心と心のコミュニケーションみたいなものではないかと私は言っているのですけれども、要するに相手の性格そのものを、これまで現実世界のコミュニケーションにあった様々なフィルター、性別の壁とか、見た目の壁とか、そういったものを乗り越えて、より深く相手と仲良くなれる、そういったメタバースのコミュニケーションの特性を、恋愛というデータが非常に象徴的に表していると思っています。こういった形で、単純にメタバースの世界は、物を空間でつくったりということが簡単にできるような側面もあるのですけれども、それ以上にこれを行うためのコミュニティー形成が非常にしやすいところがポイントだと思います。

私自身も現実世界では普通の社会人、会社員として働いているのですけれども、こちらの世界では、美少女キャラクターとして生活をしていて、歌を歌ってCDを出したり、書籍出版をさせていただいたり、いろいろやっているのですけれども、そういう現実の自分では考えられなかったようなキャラクターを自分から取り出して、経済活動であったり、クリエーターエコノミーに参加することができます。さらにこういったメタバースならではの人と仲良くなりやすい、社会性の特徴を生かすことによって、自分のファンであったり、協力してくれる仲間を簡単に集めることができるといったところで、現実よりもクリエーティブな活動がしやすい空間なのかと思っております。

そういったところで、駆け足になりましたけれども、私からソーシャルVR国勢調査の内容について、要点だけ簡単に御説明させていただきました。何か質問があれば承ります。よろしくお願いします。いかがでしょうか。

○中村座長
どうもありがとうございます。キャラ名のアバターで政府の会議に参加する時代にようこそという感じですが、恋愛もテーマになりそうな気配もありますけれども、質疑の時間といたしますので、御発言のある方は挙手をしていただくか、お手元の挙手ボタンでお知らせ願います。どうでしょうか。特にございませんか。増田さん、どうぞ。

○増田構成員
弁護士の増田と申します。貴重なお話をありがとうございます。バーチャル空間内の人間関係の形成は非常に興味深いと思っているのですが、今日のお話の中では触れられていなかった点として、クリエーターエコノミー的なことも資料中には書いていただいておりました。新しい創作物を創作して、それがバーチャル空間内で他の人に利用されて流通していくといった形態がどんどん増えてきていると思うのですけれども、こういったものは自然発生的に起きていると思うのですが、どういった形で利活用が特に進んでいるという実感がございますか。

○バーチャル美少女ねむ氏
メタバースはクリエーティブをつくるジェネレーターとしての役割を果たしていると思うのですけれども、今のところはまだまだメタバースに住んでいる人は非常に少ないので、つくられたクリエーティブを消費するのは、実際に現実世界でほとんど行われていると思います。例えば私の場合もこの世界で曲をつくったり、創作物をいろいろつくっていますけれども、例えばユーチューブで公開したり、そういった既存のメディアで交換しているパターンが多くて、メタバースの中で生活している人は非常に少ないので、今の時点だと非常に注目されますし、そういった形で現実とメタバースをつなぐ形で、クリエーティブな制作と消費が既に循環していると思っています。

○増田構成員
なるほど。主な消費者は、現在のところメタバースの外側にいて、今後ユーザーが爆発的にもし増加すれば、メタバース空間内で完結するような経済圏も構築されていくのではないかというお話ですか。

○バーチャル美少女ねむ氏
おっしゃるとおりです。今は世界中で数百万人程度しかユーザーがおりませんので、この中だけで経済の循環と考えると難しいので、クリエーティブな最終成果物の消費ということだと、一般社会の普通の人々という形になると思います。ただ、それをつくるための中間成果物という意味だと、メタバースの中の経済はいろんなものが既にありまして、例えば私の場合、この空間の中でミュージックビデオを制作しています。現実の世界だと、人を集めたり、カメラマンを集めたりというのは、非常に大変ですけれども、この空間だと簡単に人を集めて、物をつくったりすることができます。そのために私のアバターの姿そのものをクリエーターさんにつくってもらっているのですけれども、例えばこの場で見た目を変えてもらったりということに対して、この空間だと仮想通貨を使って、直接その人に小銭を渡す感覚でお金を渡すことが既にできるのです。そういった形で、クリエーティブの中間成果物に対してお金を払うような小規模な経済は既に回り始めています。あと、今はこの空間に私しか入れないようにしているのですけれども、アクセス制限を自由に設定できるので、誰でも自由に入れるようにして音楽ライブなどもよくやっているのですけれども、入ってきたお客さんに投げ銭をしてもらって、お金をもらったりといった小規模な経済は既に回っています。メタバースだけで生活をしてお金を稼いでいる人は、まだまだ限定的だと思いますけれども、そういった小規模な経済が増えていますし、最終成果物は一般の人に消費してもらえるところがあるので、おっしゃるとおりで、人口が増えていくと、この空間の中でお金を稼いで生活をしていくことも当たり前になっていくと思っています。

○増田構成員
なるほど、よく分かりました。どうもありがとうございます。

○中村座長
福井さん、どうぞ。

○福井構成員
弁護士の福井と申します。本日はとても楽しい発表をありがとうございました。2点、お尋ねがありまして、1点は、アバターなのですけれども、オープンメタバースというのですか、複数のメタバースを同じアバターで渡り歩くというのは、現実にどのぐらいできているものでしょうか。あるいはほとんどまだできていない状況でしょうか。これが1点目です。もう一点は簡単で、数百万人という利用者ですけれども、どんなふうに算出したか、もし御存じであれば、教えていただければと思いました。以上です。

○バーチャル美少女ねむ氏
分かりました。まず一つ目の質問で、アバターのインターモビラビリティー、相互運用性というところなのですけれども、実際問題、非常に難しいです。というのも、先ほどお見せしたように、今、いろんなメタバースのサービスがあるのですけれども、サービスによってアバターのフォーマットの規格統一がされていないのです。メタバースの特性を評価したものがこちらの右の表になるのですけれども、この中に自己同一性という項目を入れています。ここで私が◎をつけているところは、アバターのインターモビラビリティーが特に高いメタバースになります。例えば日本のクラスターとか、バーチャルキャストだと、VRM対応をしていて◎とある程度私の主観も入っていますがさせて頂いています。VRMというのは、今、画像だったらJPEGとか、動画だったらMP4がありますけれども、そういった形で統一ファイルフォーマットが既に作成されつつあるのです。日本のドワンゴという会社が策定していて、VRMコンソーシアムというものをつくって、今、世界的に広めようと頑張っているサービスになるのですけれども、非常に面白くて、例えば私以外の人は私を演じることはできないけれども、私のアバターを見ることだけはできる、などという形でファイルを共有したり、メタバースのユーザーの観点で必要な様々なことが盛り込まれたフォーマットになっています。例えばこちらのフォーマットに対応したサービスでしたら、アバターをドラッグ・アンド・ドロップでサービスに持ち込んで、バーチャル美少女ねむとしての姿のまま、ほかのサービスに行くこともできるようになっています。先ほど◎をつけていないところは、VRMは正式対応していないので、エンジニアさんの協力が必要だったりして、私はエンジニアではないので、そういうことはできないので、私の場合は、私のVRMファイルをエンジニアさんにお渡しして、それをそのサービスで使えるようにセットアップしてもらうということを、お金を払ってやってもらったりしています。もちろんソフトを使いこなせば自分でできるのですけれども、今の時点でいうと、アバターのインターモビラビリティーには非常に大きな課題があると言わざるを得ないと思っています。アバターに関してはそのぐらいでよろしかったでしょうか。

○福井構成員
よく分かりました。ありがとうございます。

○バーチャル美少女ねむ氏
続いての質問は、ユーザーの人口というところなのですけれども、いろんなサービスが存在していて、人口を公表していないところがほとんどなので、人口に関しては推計するしかないのです。一つ分かっていることは、今の時点で、先ほどのデータでもありましたけれども、VRChatは圧倒的にユーザーが多くて、大体9割以上のユーザーがメタバースにおいてVRChatを使っていることが1点です。もう一つは、VRChatは年間を通して年末年始に一番ユーザーが大きくなります。なぜかというと、どこの国も年末年始は大体お休みで、この世界で時間を過ごすことが増えるからです。2022年のお正月、ちょうど1年近く前ですけれども、そのときに瞬間同時アクセスが9万人でした。ざっくりとした累計ですけれども、マンスリーアクティブに換算すると、大体数十倍から数百倍になると思われるので、世界全体でいうと数百万人程度が全体のユーザー規模なのではないかというところは推計としてあります。ちなみに、日本人のユーザーは、VRChatの統計だと3%と言われているので、数万人というところが大体の推計になると思われます。いかがでしょうか。

○福井構成員
よく分かりました。ありがとうございました。

(中略)

○田村構成員
東京大学の田村です。大変分かりやすい、そして、また貴重な資料をありがとうございました。私からは1点です。権利関係としてねむさんが感じている課題、バーチャル空間での法的な権利関係での課題で何か感じていることがありますでしょうかということと、1点と言いながら、2点言ってしまうのですけれども、典型的に多いもめごとみたいなことがあったりしますでしょうか。御教示をお願いします。

(中略)

○中村座長
もう一方、中崎さんからいただいておりますが、どうでしょうか。

○中崎構成員
弁護士の中崎と申します。本日は貴重なお話をありがとうございました。1点、お伺いしたかったことは、今日のお話で多くの利用者さんが自分の性別とは実際に違うアバターを使っていることと、現実世界とは違う、恋愛に関しても結構違う恋愛観を中で持っていらっしゃるという話があったと思うのですけれども、その中で現実世界の自分、各プレーヤーさんの心の問題なので難しいのかもしれないのですが、各参加者とアバターの切り分けはどのようになっているのかというのは、アンケートの中で浮かび上がったものがあれば、教えていただければと思います。なぜかというと、アバターが攻撃されたときに、参加者の人にどれぐらい跳ね返るものなのかということは関心がありました。よろしくお願いいたします。

○中村座長
ありがとうございます。ねむさん、すみませんが、まとめてお答えいただければありがたいと思います。

○バーチャル美少女ねむ氏
全て覚えられず、順番に挙げていただけますでしょうか。

○中村座長
最初は権利関係で何か問題ありますかみたいな話です。

○バーチャル美少女ねむ氏
メタバースの空間のクリエーティブという意味でいうと、主要なものはアバターと、今、私がいる空間であるワールドがあると思います。アバターに関しては、権利問題という形でいうと、現実世界の肉体は、その人の所有物なので、その権利ももともとついてくるのですけれども、アバターの場合は誰かのクリエーティブなので、必ずしも自分の体を自分のものとして扱えない場合があることがあって、そういったような問題になるケースは少々あったりします。ただ、私の場合は、漫画家さんにデザインしてもらって、モデリングしてもらって、私しか使えない私だけのアバターという形で生活しているので、私の場合は、著作権も含めて自由に使えるという契約で私の体をつくっているので、そういう問題は生じないのですけれども、普通の方が誰でもそれができるとは言えません。一般の方はほかの人がつくったアバターを改変して使ったりしているケースが多くて、そういった場合は問題が起こったりすることはあります。ワールドに関しては、今日、私が使っている空間は、あるクリエーターさんにつくってもらった空間で、私が自由に使っていいという形でやらせてもらっているのですけれども、例えばワールドをつくってくれたクリエーターさんは、著作権的にはグレーなものをコンポーネントとして使ってしまって、その空間で私が動画撮影したりする場合にそれが映り込んでしまうと権利の問題が起こる可能性があったりするのですけれども、現実世界と違って、メタバースの世界というのは、全てが誰かのクリエーティブでできています。なので、そういった問題を確認しづらい問題があって、そこはプラットフォームで解決してもらえると、より使いやすくなると思っております。

○中村座長
調査数、データの見方とか、日本人と海外の人の読み方みたいな質問がありました。

○バーチャル美少女ねむ氏
今回の調査は、私供が日米でプレスリリースを発行して、世界中のユーザーに回答を呼びかける形で、オープン形式で回答募集を行っています。この理由としては、個別サービスごとのデータというのは、サービスごとに見られるのですけれども、今回はあくまで特定のサービスに依存しないメタバースユーザー全体の傾向が見たかったことが一つです。公開調査なので、一定の偏りはどうしても生じるのですけれども、全体像を掴むに当たっては、今のところ母数を多く集めることが現実的な解決方法ではないかというところです。これ以外にも例えば街頭調査をするといった方法もあるのですけれども、では、どこで街頭調査をするのか。メタバースの入り口みたいなものがどのメタバースにも大抵あるので、そういったところで調査をすることもできなくはないのですけれども、そうすると、今度は初心者に偏ってしまうことがあるところに問題が生じます。つまりどんな調査方法でも偏りは完全になくせないと思っています。そういうわけで、今回は公開調査にして、世界中のユーザーで5回以上、1年間以内に使ったユーザーで、英語もしくは日本語の話者としております。言語的にも全ての言語で調査したわけではないので、日本語と英語のユーザー以外は回答できないので、そこについても偏りは生じますので、そこは差し引いて考えてもらえればいいと思います。また、同等の条件で時期を変えて調査を複数回行っておりまして、極端な偏りがないかどうか確認をしています。以上がサンプルの偏りの問題です。次に、サンプリングエラーの問題があって、先ほどサービスごとのデータとか、あとはプラットフォームごとのデータなどを見ていたのですけれども、例えば今回のデータだと、オセアニアとか、南アメリカとか、中東とか、いろいろな国のユーザーがいるのですけれども、データの分析をするに当たって、最低限の回答数が集まらなかった条件に関しては、レポートに分析結果を掲載しないことでサンプリングの誤差を最低限に抑えています。今回は日本、アメリカ、ヨーロッパを選んだのですが、一番少ないヨーロッパでも大体37人の回答数があって、それぞれのユーザーごとに差分を抽出しているので、少なくともこの三つに関しては、ある程度の精度が得られていると思います。一番少ないヨーロッパはnが37なので、サンプリングエラーは最大でも12%ぐらい、実際には概ね数%程度だと考えられるので、大まかな傾向を掴む上では、許容範囲のサンプリングエラーだと考えております。以上です。

○中村座長
ありがとうございます。もう一つは、参加者とアバターの関わりという質問がありましたが、どうでしょうか。

○バーチャル美少女ねむ氏
結構人によるのですけれども、私の場合は、バーチャル美少女ねむという人格を現実の知り合いや家族、同僚などに一切教えていません。それはお察しがつくと思うのですけれども、普通の人に知られたら難しいです。現実ではできないことにメタバースの世界で挑戦したいと考えているので、何となく想像できると思うのですが、現実とは違う自分として、この世界でより生き生きと生活したいというのが、私の活動のモチベーションとしてあるので、完全に正体を隠して生活していて、人間関係もほぼ完全に分かれているかたちです。メタバースの友達と現実世界の友人が両方いる形で、二つの世界を行ったり来たりしている生活なのですけれども、私のように完全にきっちり分けている人は多くはないと思います。ほとんどの人は、現実とは違う名前を名のっているのだけれども、VRの友人にも現実世界で会うという形で、そこは緩やかな現実とメタバースの接続性がある場合も多く、様々なパターンがあります。一つの例として挙げると、先ほど恋愛の話がありましたけれども、メタバースの世界で恋愛関係になった相手と現実で会いたいかというようなアンケートを取ったのですが、それに対して会いたい人と会いたくない人がくっきり分かれたのです。会いたいと言っている人は、メタバースと現実世界を同じものとして見ていて、この世界で好きになったのだから、現実世界でも当然恋人ですという感覚の人もいれば、一方で、この世界は現実とは違う、例えば美少女として生活している中で、現実世界でもその関係性を持ち込めるかというと、何となくお察しがつくと思うのですけれども、難しいというような回答も多くて、完全にくっきり分かれるものではないのですけれども、どちらかというと現実とメタバースに分けて生活をしているような感覚が強いというのが、データを分析して感じたところではあります。

○中村座長
どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。とてもがっつりとお答えをいただきました。

(後略)

◆ ◆ ◆

※出典:首相官邸ウェブサイト (太字はバーチャル美少女ねむによる)メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議

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参考:ソーシャルVRライフスタイル調査2023 (Nem x Mila)

メタバースでのライフスタイルを可視化するため、全世界のユーザーを対象に行った大規模公開アンケート調査のレポートを公開しました。第2回となる今回は回答数が2,000件と過去最大になりました。ご協力ありがとうございました。要望の多かった「人口急増による変化」「コミュニティ」「経済」を重点テーマに設定しました。人類とメタバースの未来に向けたオープンな議論を活性化させるため、全80ページ無償公開します。ぜひ感想をお寄せください。

参考:『メタバース進化論』レビュー500件&引用数70件突破! 8/28からロングセラーCPでNem x Mila対談本が特典に

拙著『メタバース進化論(技術評論社)』が「Amazonカスタマーレビュー数500件」を突破! さらに本書を含む私の執筆・研究活動が「引用数70件」を達成しました! これらを記念して、本日8/28より「メタバース進化論ロングセラーキャンペーン」を開始します。Amazonでの紙の本購入者を対象に、ミラと私の対談本「外国人研究者が見た『メタバース進化論』」の特典ダウンロード提供を開始します。さらに私の誕生秘話・小説『仮想美少女シンギュラリティ』Kindle版の無料提供も開始します。

参考:ねむ✕総務省

総務省学術雑誌『情報通信政策研究』にも拙著『メタバース進化論』を複数回引用頂き、「仮想空間」の定義やメタバースにおける「本当の自分(分人主義)」について、議論を展開して頂いています。同じく総務省のメタバース研究会にも情報提供をさせて頂いています。

参考:ねむ✕文化庁

文化庁にも「メタバース及びNFT」について助言&データ提供を行いました。こちらでも「メタバース」「NFT」共に有望な技術である一方で、技術としては全くの別物であることと、活用には技術とユースケースの正しい理解が重要である旨助言させて頂きました。

自己紹介:バーチャル美少女ねむ

VTuber/作家。黎明期の仮想世界で生きる「メタバース原住民」にして、その文化を伝える「メタバース文化エバンジェリスト」として活動。メタバースの革命性を論じた著書『メタバース進化論』(2022年、技術評論社)で「ITエンジニア本大賞2023」ビジネス書部門”大賞”を受賞。国連の国際会議「IGF京都2023」でも登壇。アバター文化への貢献が認められ、一般社団法人VRMコンソーシアムよりキズナアイ以来史上二人目となる「アバターアワード2022 特別功労賞」受賞。MoguLive VTuber Award 2023では「今年最も輝いたVTuber」に選出された。

スイスの人類学者リュドミラ・ブレディキナと共に「ソーシャルVRライフスタイル調査」と題して、メタバース住人の大規模生活実態調査レポートを定期的に発表。HTC公式の初代「VIVEアンバサダー」として最新のVR技術の振興活動も行う。各種省庁にも情報提供やアドバイスを行い、大学や学術イベントでも講演活動を行っている。


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