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裏麻雀本レビュー

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2020年4月の記事一覧

ネマタの「裏」麻雀本レビュー第9回『イメージする麻雀観』その2

第2章 速度と打点

テーマ6 鳴きとメンゼンの分岐点

東3西家8巡目ドラ6m

4赤56678m6667p667s

南家が打6p

ポン打7s 鳴けば満貫のリャンメンテンパイ。スルーしてメンゼンでテンパイすれば最高で倍満まで見えますが、結局満貫どまりに終わることもあります。確実に打点が倍になる手だとしても、8巡目以降は鳴いてテンパイ取りが有利になりやすいので、この手ならなおのこと鳴くべきです

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第10回『イメージする麻雀観』その3

第3章 押し引き

テーマ10 後手を踏んだ勝負手

東4東家10巡目48700点のトップドラ西 2着38600点の北家が白7p8sポン 東は生牌西2枚切れ

3344赤599m456s12p東ツモ3p

打東リーチ リーチして親満以上確定の手を勝負しないのは、出ていく牌が余程危険かつ振ったら高い場合に限られます。確かにこの東で北家に振るとほぼ満貫で、トイトイに生牌は危険牌の候補でありますが、仮に

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第12回『イメージと読みの麻雀観』その5

第5章 局面の分析

テーマ20 終盤の選択

南2南家16巡目(場の関連牌は割愛)

2234445667p南発発 ツモ南 ドラ7m

打4p メンホンの1シャンテンとはいえ既に16巡目。押し引き判断は基本“引き"でしょう。ただ河からピンズは大体通っているので、テンパイを取りにいく分には問題なさそうです。
テンパイチャンスの比較が結構面倒ですね(チートイもあり関連牌が色々切れているので)。このよ

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第11回『イメージする麻雀観』その4

第4章 手作り

テーマ15 手作りの基本

東1西家8巡目(一発裏ナシ)

2334557m22s3346p ツモ3s ドラ3p

打6p ターツオーバーの手、5pの受け入れが被っているので6pを切ります。ツモ25pでドラが出ていく可能性がありますが、そもそも他の牌を切ったところで、ドラを使いきれる受け入れが増えるわけではありません。

三色や二盃口になれば倍満までみえるチャンス手ですが既に8巡

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第8回『イメージする麻雀観』その1

  

 本書のタイトルは同じ出版社から発売された、「イメージと読みの将棋観」から取ったものと思われます。専門誌「将棋世界」において、トップ棋士6人が「タイトル戦の局面」や「封じ手における駆け引き」など共通のテーマに対して、その読み筋と考え方を惜しみなく披露して好評を得た同名企画の連載からテーマを厳選した一冊。2009年将棋ペンクラブ大賞技術部門大賞を受賞。将棋関係者が誰しも名著と認める傑作です。

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