見出し画像

脚気について 宮古島のきわめて健康コラム

脚気は、ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって引き起こされる栄養失調症の一つです。ビタミンB1は、糖質代謝や神経伝達物質の合成などに不可欠な栄養素であり、不足すると神経系や心臓、筋肉に様々な障害を引き起こします。

脚気の主な症状は、足部に起こることが多く、足のしびれや痛み、歩行困難、筋肉の衰弱が挙げられます。他にも倦怠感、食欲不振、神経過敏、心拍数の増加などが見られることもあります。

原因としては、食事におけるビタミンB1の不足が主要な要因です。主に白米などの精白された穀物を中心とする食事が、ビタミンB1の不足を招くことがあります。また、アルコールの摂取や慢性的な胃腸の吸収障害も原因になることがあります。

脚気はビタミンB1を適切に摂取することで予防できます。主に全粒穀物、豆類、ナッツ、肉類などに多く含まれています。食事のバランスを保ち、ビタミンB1を十分に摂ることが大切です。

治療には、ビタミンB1の補充が行われます。重症の場合、静脈内投与が行われることもあります。ただし、早期の発見と治療が重要であり、放置すると神経系や心臓に深刻な障害を引き起こす可能性があります。

追加情報として、大日本帝国海軍の技術者である高島良吉中将が開発したカレーは、当初は「海軍カレー」と呼ばれ、その後一般に普及するとともに、陸軍でも類似のカレーが作られました。これらの軍隊でのカレーの普及は、戦後の日本においても続き、カレーライスは広く親しまれる主食の一つとなりました。

明治時代から大正時代にかけての日本で、艦船の食糧確保や栄養補給の課題に直面していました。1898年、高島中将はヨーロッパの艦船での食事事情を参考にし、缶詰技術を用いて持ち運びが容易で、栄養価が高いカレーを開発しました。

彼が考案したのは、肉や野菜を煮込んだカレーソースを缶詰にし、これを艦船で使用することで、食糧の保存や調理の手間を省くことができました。このカレーは「カレーライス」の原型とも言えるもので、当初は軍艦での利用が主でしたが、後に一般の食卓にも広まりました。

また、高島良吉中将の功績は、彼の技術的なアイデアだけでなく、食糧確保の必要性に応じて新しい食品を開発するという軍の努力にも関連しています。彼の発明は、艦船の長期航海における食糧調達の難しさに対処し、乗員の栄養を確保するための有益な解決策となりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?