高橋留美子先生の「血の表現」がツボる

きのう『MAO』第6巻を読みました。ずいぶん前に買ったのですが、まだ読んでいなかったので・・。

高橋留美子先生の作品で、私が単行本を持っているのは『犬夜叉』と『MAO』だけ。そんな私ですが、先生の作品を読んでいて昔から好きなポイントがひとつあります。

それは、血の表現(血の描き方)です。

高橋先生の描く血は、「にじむ」という言葉がぴったりだと思います。

墨を筆先からポタリと紙に滴らした後、その墨の輪郭をぼかしている感じです。イメージとして近いのは、和紙を手でちぎった時にできる不規則な輪郭です。
言葉にするのが難しいのですが、『犬夜叉』でも『MAO』でも、実際に読んでもらえれば(見てもらえれば)分かっていただけるのではないかと思います。

その「血」が、私はすごく好きなんです。

液体が布や紙に染み込んでいく時の水っぽさと、血液独特の粘り気のようなものが、血の微妙な濃淡とともに絶妙に表現されている気がします。
それと同時に、その「血」は、絵として純粋に美しいのです。残酷さがありながらも、華のような不思議な美しさを感じます。「花」というより「華」って感じです。「血の華」という感じ。

私が初めて『犬夜叉』の原作を手にしたのは、小学生の頃でした。その頃からすでに、独特な血の表現(血の描き方)に惹かれていたような気がします。


今日は以上です。
お読みくださり、ありがとうございました。