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不思議なことが起きました

 ねこっちです。今日は、最近体験した不思議なことについて、書き綴っていければと思います。


安定と不安定

 私が最初にこの「note」に投稿した記事でしょうか、『よろしくお願いします。』というタイトルの記事の中で、私は「中学1年時以後、精神状態が安定と不安定を繰り返すようになったこと」を書きました。

 確かに、私以外の人であっても、調子が良い日と悪い日(あるいは調子のよい時期/悪い時期)はあるものです。しかし、私の場合は、調子のよい時(これを安定と呼びます)は冷静で楽しく、楽観的でいられるのですが、調子の悪い時(これを不安定と呼びます)は何を見ても絶望的な思考ばかりが浮かんできて、目がうつろになり、本来は好きであるはずの物事(物理学や無邪気な子どもたちなど)が嫌いになってしまったり、ひどい時は命を絶とうとしてしまったりすることもあります。以前は、その際のパニックで気が動転し、警察の方や救急の方に助けていただいたこともありました。

 このように、私は安定と不安定を繰り返しており、それは中学1年時の、過酷な環境の変化から始まったことでした。私は、自分がこうして安定と不安定を繰り返す体質になってしまったことを悔いた時もありました。

 そうして、私は小学生時代以前のような、いつも安定していたあの頃のようになりたいという願いで、精神解析に力を入れてきました。今回は、そのような精神解析で得たある一つの考えを咀嚼する過程で、心のありようが見る見るうちに変わっていった、不思議な体験を書こうと思います。

安定・不安定の正体

 精神解析をする中で、私は安定した状態に戻りたいと願っていたのですが、そもそも安定、不安定とは何なのでしょうか。

 先ほどは、「安定=調子のよい時」「不安定=調子の悪い時」と書きましたが、この定義はもっと掘り下げることができます。

 そのためにまず、安定と不安定について、それぞれその具体例を考えてみます。「安定」は、その状態のイメージとして浮かぶのは元気に遊ぶ子どもたちの姿です。

鬼ごっこで遊ぶ子どもたち(ねこっち・画)

 元気に遊ぶ子どもたちは、何かでクヨクヨ悩んだり、先のことの不安で頭がいっぱいになったりしてはいません。その一瞬一瞬を全力で楽しんでいます。遊びの中で何か嫌なことがあっても、すぐに自分固有の楽しさの中へと帰ってこられるように思います。このように、幼いころからもっている自分固有のゾーン(世界)にいること、およびそこにすぐに帰ってこられることが安定という心理状態を特徴づけています。やがて帰ってくるこの「元気な状態」のことを、ここではいつもの状態と呼ぶことにします(名前は「元気な状態」でもよいのですが、その人が生まれもつ固有の「いつも」があるということを強調したかったため、あえて「いつもの状態」にしました)。いつもの状態に帰ってこられること、あるいは、いつもの状態にいつか帰ってくる希望があるからこそ、私を含め人は、前を向けるのではないでしょうか。

 次に不安定について考えてみます。「不安定」と言えばすぐに思い浮かぶのが、やはり私にとっては中学1年時です。特別支援学級から、私立の中高一貫校に進学した私は、学校生活に戸惑いました。なぜなら、そこは呼び捨てで呼び合うのが普通の生徒たちがおり、その上暴言を吐く先生方の多い場所だったからです。特別支援学級では、暴言や呼び捨てはいけないことだと教わりました。しかし、そこでは生徒、先生までもが、そのような言葉を平気で使い、私は毎日傷ついていました。さらに、休日返上の量の宿題、その土日も部活で駆り出されるなど、私は息つく暇もありませんでした。

 そのような中、私はふいに泣けてきたり、日曜日の終わりが来ると吐き気や動悸に襲われたりというような今までになかった精神状態を自覚するようになりました。そして、同時期にフラッシュバックや幻聴が発生し、私はたやすくいつもの状態に帰ってこられなくなってしまいました。心が壊れ、ストレスの多い状態に閉じ込められてしまったのです。このような、いつもの状態とは真逆の不健康な心理状態をストレス状態と呼びます。

 ここまでが安定と不安定の深掘りです。まとめると次のようになります。

<まとめ>
・安定=いつもの状態にいること、もしくはすぐにそこに帰ってこられること。
・不安定=ストレス状態に入ってしまい、いつもの状態に帰ってこられなくなってしまうこと。

 いままで漠然と考えていた「安定・不安定」ですが、「いつもの状態」と「ストレス状態」を用いて心を二分すると、このようにクリアにまとめられます。

気付いたこと

 ここまでまとめると、安定した心で生活するには、いかにストレス状態からいつもの状態に帰ってこられるかが大事だ、と分かります。生きていれば毎日何かしらのことが起き、ストレス状態に一時的に入ってしまうことがあります。それは仕方のないことです。しかし、そのような時も、いつもの状態に帰ってこられれば、安定して生活することができます。

 実は、中学1年時の不安定(これを精神解析では「中1不安定」と呼んでいます)以後、私は何度か安定した状態に戻って来ることがありました。その時は心が晴れやかになり、様々なことを楽しくできたものです(その中の1つ、中2の安定と呼んでいる安定期に、私は数学と物理に目覚め、今はその時の夢を追って大学で学んでいます)。しかし、およそ18歳ごろを境に、私はそのような安定した心になることが減ってきてしまいました。それは、当時漠然と知り始めた大人社会に対して、自分がいくら背伸びしても届かない領域にそれがあり、しかしいつか自分もそこに出ていかなければならないということを理解し始めたからでした。大人社会に出たら最後、いくら頑張っても忙しい毎日に疲弊してしまい、さらに頑張ったことも誰も褒めてくれないような世界を生きなければならなくなり、もう「いつもの状態」には二度と帰ってこられなくなるのではないか、と思ってしまったのです。

 そうして私はしばらくの間(具体的には2017~2022年ごろ)、大きな不安定に陥ってしまいました。「社会の荒波にもまれて自分を失わないために、天才的な頭脳を身につけなければいけない」という考えにとらわれ、好きだったはずの物理も嫌いになってしまったことすらありました。その大きな流れは2023年、今年になっても変わらず、私は大学生活を十分に楽しめないままでいました。

 しかし、この10月に私はあることに気づきました。それは、「私をストレス状態に閉じ込めていたのは、私の社会、天才、中1不安定、精神解析などに対するこだわりだったのではないか」ということです。私は、大人社会を知った時、まるで自分が消されてしまうような恐怖を感じました。そしてそれが動機となり、私は天才を目指すようになりました。しかし、そうした「社会や天才」に対するこだわりそれ自体が、ストレス状態に私を閉じ込めていたのだと、腑に落ちました。さらに言えば、私が「もう一度小学生時代のようになりたい」と思い始めた精神解析ですが、そこで私は様々なことを学びました。しかし、精神解析もまた、私をストレス状態に閉じ込めるこだわりだったのだと気付いたのです。私は大学に入り、素晴らしい先生方に恵まれました。もう暴言を吐くような人は一人もいません。空は晴れているのです。しかし、私はかつてのような雷雨を恐れ、ずっと自分を守るために、精神解析や天才にこだわっていました。思えば、そのようなこだわりこそが、この晴れている空のもとで私を不自由にしていた原因だったのです。

 長くなってしまいましたが、今回気付いたことは、次のことになります。

<気づいたこと>
 こだわりや強い執着をもつことが、「いつもの状態」に帰ってこられなくさせる原因である。

 そう気づいた瞬間、私の周囲は光を増し、私は懐かしい感覚・・・・そう、子ども時代のような、あの何とも言えないすがすがしさ・・・・が沸き起こるのを感じました。これが、私が最近体験した「不思議なこと」になります。

最後に

 この体験を初めて経験してから、今日で5日ほどたちます。この5日間は、私はそれが本物かどうかを確かめていました。しかし、いままではできなかった東京のアパートでの1泊2日や、今までイラストが怖かったため見ることができなかったとある看板を見ることができたことなど、私の中で良い変化が起こっていることから、これは本物だと思います。

 そして、私は日に日に悪いこだわりが取れていくことを感じており、同時に「ああ、これもこだわりだったんだな」というそれまで見えなかったこだわりに気づくことができているため、今は嬉しい限りです。

 そして、あらゆるこだわりから自由になると、今までは浮かんでこなかったある感情を自覚しました。それが感謝です。今日まで死なずに生きてこれ、こだわりが崩れ落ちてゆくこの体験をできたこと、大学に通えて高度な授業を受けられていること、そしてそれらを可能にしてくれた母や大学の先生方のサポートにたいして、有難いと思えるようになりました。実は私は、今まで感謝という言葉が苦手でした。感謝を考えると、自分の存在が申し訳ないという方向に物事を取ってしまっていたためです。しかし、今は感謝の念がそのようなマイナスイメージなしに浮かんでくるため、この「感謝=申し訳ないもの」というかつての考えも、恐らくは何らかのこだわりに関係していたのかもしれません。

 こだわりの消失体験から5日。この不思議な体験のことをいつでも思い出せるように、まずはこのnoteに記事として書いてみました。最後までお読みくださり、本当にありがとうございました!

                    ねこっち

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