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今までを振り返る#3

 この記事は、前回、前々回の記事の続きです。#2では暗い内容を書いてしまったので、#2を読まれた方は、この記事を読むと、心がやや明るくなるかもしれません。

 #1と#2は、以下のリンクからご覧になれます。

 それでは、始めていきます。


10.逆転劇

 ところが、今年の夏休み、一度あわただしい勉学の世界から距離を置いたことで、少し気が楽になりました。そして、伯母と2人で北海道にも旅行に行くなど、今までやってこれなかったことにチャレンジすることができるようになりました。夏休みは、2回虹を見ました。ねこっちはその虹を見る中で、「このつかの間の安定が、ずっと続けばいいのに」と思ったのでした。そして、それは思わぬところから現実になったのでした。

 2023年10月11日のことです。この日は、何の変哲もない水曜日でした。しかし、午後のある時間に、突然何の前触れもなく次のようなインスピレーションが湧きました。

「不安定の正体は、こだわりではないか?」

 今まで、中1不安定、社会の荒波の一件、天才至上主義、開放的不可逆構造など、様々な不安定の形を述べてきました。これらはいずれも、「こだわり」が背後にあります。

 中1不安定は、過酷な環境に身を置いたことで、自分の心が不可解な挙動を示した最初の経験でした。これがいうなれば、ねこっちが精神状態にこだわるようになった「動機付け」になりました。そして、社会の荒波の一件では、「社会」の圧倒的な像を通して、その中で自分がどうなってしまうのだろう、という漠然とした不安によって、自分がその中でも生きていけるようにと、自分のステータスにこだわってしまう動機づけになりました。その具体的な表れが天才至上主義です。開放的不可逆構造は、「自分が不特定多数の人に開かれ、自分が公的な人格を帯びてしまう」という点において、「自分」に対するこだわりを促す作用がありました。このように、不安定の原因はほぼすべてこだわりを誘発するようにできており、それにこだわって勉学や健康な思考ができなくなること、および絶望思考が発生したり、母や大事な人にあたってしまったりすることが、不安定の具体的症状として現れてきます。

 不安定の源は、こだわりにあり、そのこだわりによるものの見方に執着してしまうことが、不安定の正体なのだと、ねこっちは気付いたのでした。

 すると、ねこっちは次第に「なんだ、こだわらなくてよかったのか」と思えるようになってきたのでした。こうして、天才に対するこだわりや中学時の記憶への執着などが壊れはじめ、それとともに、今まで悩んできたことが嘘のように軽くなっていったことを感じたのでした。そして、今は自分に対するこだわりもほどほどになったため、開放的不可逆構造などの一見解決不能な問題にも悩むことがなくなり、そんなことに悩んでいるよりも、かけがえのない今を全力で生きよう、と思うようになったのでした。こうして、ねこっちは毎日を楽しむようになり、今に至ります。

11.新しい子ども時代

 心が軽くなり、同時に心が澄んでくると、今の秋の日差しがとても気持ちよく感じられるようになりました。朝日は新しい一日を告げる透明で力強い光で、昼下がりは温かく優しい光、そして夕方は、過ぎ去ってゆく今日を懐かしむような、どこかノスタルジックな光です。心が落ち着くと、そうした日光の表情も分かるようになってきます。

 そして、毎日歩数計をポケットに入れて一日を過ごすと、寝るころにすごい数字になっている歩数計を見て、今日の達成感に浸ることができます。今日はあの虫に出会ったな、とか、今日はあの問題が解けたな、と言った、今日の場面場面が思い出され、楽しくなります。

 最近の私は、こうした心の様子を「新しい子ども時代」なのだと考えています。子どものころ、クジラのフィギュア作りに熱中したあの時や、劇に熱中したあの時のような、何とも言えないすがすがしさを、ふとした時に感じるようになったのです。今のようになったばかりのころは、「こんなに幸せでいいのだろうか?」と考えていましたが、今は「これでいい。このままでいい。」と思えるようになり、より一層日々の楽しさを享受できるようになりました。

 確かにつらかった時期もありましたが、あのような時期を越えた先には、今の「新しい子ども時代」が待っていたのでした。

 最近は、もともと好きである物理のほか、短歌や工作、虫の観察なども始めています。毎日に対するこの感動を残しておきたい、と思うようになったため、最近は頻繁に「ねこっち」のnoteを更新しています。

12.最後に

 ねこっちの今までに関する記事を一気に3本書いてしまいました。今こうして自分の今までを振り返ってみると、どの時期にも今に至るための要素がちりばめられており、悔いはないのだと思えます。

 新しい子ども時代にある現在、過去のことはすっかり忘れていたので、過去の自分が書き溜めた資料をもとにここまで思い出すのはやや大変でした。記憶の中にはやはり強烈なものもあり、やや火傷を負ってしまった私なのでした。しかし、クールダウンの時間に再び物理の演習問題が数問解けたので、これで良しとします。

 今日も、明日の授業を受けるために上京しました。駅では、エスカレータしかないところを除いて、全部階段を使って移動しました。最近は、足を動かすことがより一層好きになりました。

 最後に、本日の歩数計の画像を載せて、この記事の終了とします。


本日の歩数です。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 ねこっち

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