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種まきしたら時間ができた

はじめて土を耕し、土を作り、畝を立て、条を引いて、種をまいた。ミレーやゴッホの種まく人みたいに大股で歩くほど広くないけど。畳三畳か四畳あるかないか。我が家の菜園。

毎朝毎夕畑を覗き、芽だの双葉だのを眺めては喜んでいる。土がちゃんとやってくれる。微生物がきっと沢山棲んでいる。郷土史の本にそんなことが書いてあった。ともだちがいきなり沢山できた気がする。なにより、土やら微生物やらが働いてくれるあいだ、自分の時間ができた。

庭でわざわざ畑なんか始めたら余計忙しくなると思い込んでいた。大違い。時間の流れが変わる。土にまかせる。待つだけ。

病院の待合室で待つときとだいぶ違う。まかせてゆったり時が流れる。

畑をはじめてまだ半月ほど。最初の間引きもまだなのに、五感が変わる。時間も変わる。これがわたしの農の入り口かもしれない。


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