瀬尾育生『アンユナイテッド・ネイションズ』を読んで
動いている、詩が時間と共に動いている。
稼働する詩、現在を描く詩は、断片となって何度も書き直されていきます。その時の「普遍」はそうでなかったりもする。常に「事象」というのはアップデートされていくものだと。
この詩集では主に国際問題・国家の問題・社会問題がある種隠喩的に使われています。
時には文体として、時には視覚的に、時には聴覚的に表されるそれは、まさに「動く詩」。最初に「書き直される」とあるのはそういうことなんだろうな、と思いました。
日々の常識はいつも覆され続け、私たちの社会は次々に転がっていく。その中で何を問えるのかを考えた詩集でした。
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