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野村喜和夫『花冠日乗』を読んで

詩集の感想をアップするのは久しぶりですね。

ただ、これはどうしても読みたかったし、野村さんとも面識があるので、少し語らせてください。

この詩集はコロナ禍で書かれたもので、何度も「青いネモフィラ」「コロナによる軟禁」が反復されています。

確かに、春、緊急事態宣言が出て一番緊張していた時期、咲き誇っていたのはネモフィラでした。

詩人として仕事をするために、詩人は東京中を散歩します。

以前私も同じようなことを書きましたが、「散歩は動く仕事場」というのがぴったりくる。私も野村さんと同じで、歩かないと書けないタイプです。

今はもう一度季節がまわって、ネモフィラの咲く時期になりましたね。

私も4年前、結婚する前ですが、夫とひたちなか公園を訪れ、ネモフィラの丘を撮ったことを思い出しました。

この詩集でテーマになっている色は青。色々な意味がこめられます。ネモフィラの、青、政治の「青」も含め。

ある意味日記的につづられた詩集ではあるのですが、日記をここまで昇華して詩にできる野村さんのすごさに圧倒されました。

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