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michiaki058
寺地はるな『水を縫う』を読んで
普通っていったい何!?
と時々怒りたくなることって、ありませんか?
私は結構あって、「普通の人になりなさい」なんていうドラマのセリフを思い返したりするごとに、ちょっとだけ負の感情を抱いたりします。
この物語では、そんな「普通」の定義と「普通」ではない家族のあたたかな物語。
刺繡が大好きな男の子の清澄、可愛いものが苦手な姉の水青、愛情豊かな母親に憧れつつなれなかったさつ子、まっとうな父親として家族をひっぱっていけない全、「いいお嫁さん」の教育を受けた祖母の文枝。みんなが教育された「普通」の中でもがき、それからはみ出す自分たち家族を受け入れていく物語。
はみ出していてもいいし、自分は自分、とても大切で、かけがえのない存在です。
あたたかなことばを受け入れられない、窮地に立っている人もいるかもしれません。それでも、普通って何? という疑問はだれしも持って当然なように思えます。
自分で自分を、他の人と比較せずに受け入れていくこと。
大事なことで、それでいて難しいことでもあります。少しずつ、この物語の登場人物たちのように、「はみ出す自分」を受け入れてあげたいですね。
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