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天童荒太『巡礼の家』を読んで

一読するとサスペンスなのですが、ちょっと現代ファンタジーに近い所もあります。

今、読者の皆さんにはこの本に出てくる「さぎのや」のような居酒屋のような場所が必要なのかもしれません。

今までがんばってきたこと、つらがってきたことをそっとぬぐい、包み込み、癒してくれるおかみ。

そんな女将のようでありたいと私も思います。

実は初代「さぎのや」の女将は神の使いだったというプロローグから始まるのですが、これが本当に印象的。

人を殺してしまった過ち、どうすることもできない怒り。

同時に、それらを包み込んで癒す女将。

そんな女性になれたらなと思います。

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