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ママがうれしいと私もうれしいの。と言われた日

『バナナホットケーキ作って』
熱で体調が悪いうちの子が朝から何も食べていなくてお昼にやっと食べたいと言ったものがそれだった。
材料あるかなぁ〜なんて慌てて冷蔵庫や引き出しを開けて取り出していく。
卵、牛乳…ある!ホットケーキミックス粉、全部あった。
一瞬ヒヤッとしたけど、数時間前に夫が買い物に行ってその時に牛乳も買ってきてくれていた。
メモアプリで買い物リストを共有しておいて良かったー!とこの時ほど思ったことはない。
なかったらコンビニに行くしかなかったから、すぐ作りたいときに材料なくて買いに行くのはなかなかの時間のロス!
いや、本当にありがたいことです!ありがとう!(感謝)
ちょっと皮が黒くなってきたバナナを選んで細かく潰したら、それを卵と牛乳とホットケーキミックス粉を混ぜておいたボウルに入れて手早く混ぜる。
フライパンに油を薄く伸ばしたら中火より弱く調整して、確か10センチ以上の高さから生地を流し込むといいとどこかで読んだ気がするのでその高さから生地をそーっと落としていくと、まんまるな形になってくれる。
全体的にふつふつと穴が開いてきたら裏返して焼き色もきつね色で良い感じに焼き上がりそう。
そんなこんなで一枚が焼き上がる頃にはバナナホットケーキのいい匂いが部屋全体に広がっていて、出来上がりの合図が聞こえる前にテーブルにお皿とフォークを用意して待っているうちの子の姿が、なんとも愛おしく可愛い。

バナナの皮の黒い斑点はシュガースポットといって1番甘味が多くて食べ頃なんだけど、うちの子はそれを食べたがらない。だからたまにそういうバナナがあったらホットケーキに混ぜて入れている。
バナナホットケーキを食べ始めるうちの子。まだ熱があって少しダルそうだなぁ〜と見ていたら『実はさ…』となにか言いづらそうな感じで話し始めてびっくりした。『実はバナナホットケーキより普通のホットケーキがいい』と。それ聞いて驚きのあまりちょっと混乱してしまった。あれ?バナナホットケーキ作ってって言ったよな?え?間違えたか?!
そしたらうちの子は『ママがね、バナナには栄養があるって言うから』と言ってまた食べ始めた。
そういえばバナナには免疫力か〜とか栄養が〜とか言ってたな、私。それで今回バナナホットケーキをリクエストしたのか〜などと納得した。
そっかそっか〜と言いながらちゃんと覚えててくれたことがとても嬉しかった。

あの日のバナナホットケーキ(再現)

『それにね、ママがうれしいと私もうれしいの』まさかそんな言葉を言われるとは思わなくて、完全無防備な私は思わずうるうるっときて『ママもうれしいよ〜!!』と、うちの子を抱きしめた。子どもが嬉しいと私も嬉しい。まだ小さくて少し熱がある体を抱きしめて思うことはそれだけだった。それが全てだった。


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