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拙訳 夜船閑話

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全くの素人たる私の拙訳です、誤訳こそ多々ございますが何卒ご容赦くださいませ。
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拙訳 夜船閑話 2

鵠林師匠(白隠禅師)が行脚をやめて鵠林山松蔭寺(静岡県沼津市)の住職になられてからおおよそ四十年、以来所化(行脚する修行僧)が少しでもこの境内に立ち入れば彼らは師(白隠禅師)の厳しい言葉をありがたく感じ、警策(座禅に於いて肩を打つ時に用いる棒)の痛みすらその滋いとし、ある者は十年、またある者は二十年とこの寺に居着き去ることを忘れる者が少なくない。尤も、鵠林師匠の下で一生を終える事こそ満更ではないと

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拙訳 夜船閑話 1

こんにちは、猫ねっこです。

さて、題名の「夜船閑話」とは江戸時代の禅僧、白隠慧鶴師によって記された瞑想、即ち心身修養法に関する書籍です。戦前期(江戸の終わりから)の心身修養法に係る大家が必ずと言っても良い程に引用する、瞑想の奥義(おくぎ)書の一つとでも言えましょう。

あくまでも私の趣味として現代風に意訳してみようかと存じます。私は文語文の読み下しに関して専ら我流故、固有の言い回しや語句こそ私の

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