ライターに企画力が必要な理由。/【第3回】京都ライター塾受講レポート
ライター・江角悠子さんの主催する「京都ライター塾」受講レポート。全6回の講義のうち、今回で3回目。いよいよ折り返し地点です。
京都ライター塾では毎回、次の講義までに課題が出されます。今回は「『私の好きな◎◎』を第三者目線で客観的に紹介する」というもの。受講者からは、歯ブラシや万年筆などのアイテムから、カフェ、餃子店といったお店、さらには趣味の刺繍まで、多様な紹介文が提出されました。
まずはペアになってお互いの文章をフィードバック。自分の文章の課題が見つかったのはもちろん、相手の文章を読むことで、「読者目線」を言語化する練習にもなりました。
ペアワークが終わったら、いよいよ江角さんからの添削です。「朱入れは提案だから、人格否定と思わないで」と江角さん。「卵焼きが大きいことを伝えたいなら、卵を10個使っている、通常の2部の大きさ、のように具体性を持たせた方が良い」といった具合に、一人一人の文章について、細かく指摘していきます。10人分の改善ポイントを聞けるのも、講座の醍醐味です。
添削後は第3回の講義へ。
今回のテーマは「企画の立て方」。江角さんは、ライターにとって営業活動は大事だと言います。今では売れっ子ライターとなっている方でも、何度も何度も原稿を出版社に送っていたり、サンプル原稿を用意して企画書を持って行ったりしているそうです。
では、どのように企画を考えればよいのかというと、「読者が読みたいこと」「自分が書ける/書きたいこと」「まだその媒体で書かれていないこと」この3つを満たしているかを考えるとよい、とのこと。江角さんは、過去にデジスタイル京都というサイトに企画を提案するにあたって、京都を舞台にした本がたくさんあることに着目し、まだサイトに書評コラムがなかったことを踏まえて企画したのだそうです。
「頭の体操をしましょう。デジスタイル京都に企画提案するなら、どんなことがいいと思いますか?」
受講者のうち数名が指名され、自分の好きなことを端緒に、企画へと深めるプチワークが行われました。まずは好きなことを思い浮かべて、要素を掛け合わせていく。先輩ライターさんの企画書も見せてもらいながら、企画の作り方を学んでいきました。ちなみにこちらの先輩ライターさん、自分の好きなクッキー缶を特集する企画を立てて連載を獲得。仕事を得るだけでなく、経費でクッキー缶も買えてしまうという、まさに一石二鳥なお仕事をされたのだとか。
営業なんてハードル高そう、とはじめは思っていましたが、企画が立てられるようになれば、好きなことを仕事にできて、楽しめる。募集案件に応募すれば仕事を得ることはできるけれども、同じ「書く」なら、好きなことを書けた方が楽しい。ライターになって幸せになるためには、企画力も必要なんだと納得。そう思うと、俄然やる気が出てきたのでした。
次回の課題は江角さんにインタビューをする、という想定で企画書を書くこと。どんな媒体で、どんな切り口で書くのか。受講者の皆さんの企画を見るのが楽しみです……なんて言っている場合ではありませんでした、私も考えなくては。
以上、第3回レポートでした〜
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