見出し画像

途切れてしまう前に。

京都に憧れて移住して思ったのは、意外と、都会だな、ということ。

もちろん職人さんとか町家とか文化とか、残ってはいるけれど。

旅行のときには雰囲気あるな~と思っていた祇園や清水寺周辺も、チェーン店とか、ザ・観光客向けな店が結構あって。

1年に1~2回は京都に旅行に来ていたけれど、
食べ物も、お土産も、
あぁ、全然京都の”ほんまもん”を見れてなかったんだなぁって気づいた。


京都に住んでからは、伝統工芸の職人さんがやっている体験に参加したり、職人さんの作品が集まるフェアを見に行ったりしている。

本当に、素晴らしい技術だと思う。


最近、京友禅の型染の職人さんのところに通っている。
体験工房がきっかけで、着物が好きだと話したら、自分で染めたらどう?と言ってもらえて。月に一度、少しずつ染めている。


行くたびに、いろいろな話をする。


困っている、とよく話している。
弟子はいない。とりたいけど、もう食べていけるようなものではないからとれない、と言っていた。
細かな表現ができる型彫り師も、刷毛を作る人ももう、いなくなってきている、と。


新しい取り組みをしている人たちもいて、それが成功している人もいる。
でも、多くは淘汰されようとしている。


この素晴らしい技術が、どうか受け継がれてほしい。
自分にできることは何だろう。
まだ、わからない。

今は、友達にせっせと勧めたり、ホームページを整えるのを手伝ったり、自分が通ったり。
小さなことだけれど、だんだんと輪が広がっていくといいと思って、今の自分にもできることをやっている。



デジタルだけでは決して生まれない人の手のあたたかさ。
厳しい研鑽の末にある圧倒的な精巧さ。

体験するとわかる。
反物一枚を、板にまっすぐ張ることがいかに難しいのか。
絵柄を均一に、滲ませることなく、染料を摺りこんでいくのがいかに難しいのか。
簡単そうにやっているその作業が、いかに繊細で、一朝一夕ではできないものなのか。


その道一筋、ものづくりに取り組んでいる人はかっこいい。
いつか、子どもの憧れの職業になってほしい。
そんな未来になるように、力になりたい。

それが私の、かなえたい夢。


#かなえたい夢

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?