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ショート・ショート。おいしいリンゴがもたらす、タマシイの叫び。「あつまれどうぶつの森」

せわしなく朝支度を済ませ、
薄暗い部屋をあとにした。
慌てるじぶんをなだめるかのような、
秋の赤い朝陽が視界を奪う。

秋の日差しは袋詰めされた
「おいしいリンゴ」のようだ。
ひとつだけ飛び抜けて輝いている、
真っ赤に熟した眩しい果実。

今年の夏の日差しは、黄金色でキンキンしたアクの強さだった。太陽でさえも色彩を変えて、
この星を照らしている。


おいしい果実が空に昇り、日を追うごとに季節が実っていく。


まだまだ黄色い木々たちは、
今でも夏の名残を楽しんでいる。

それでも変わり続ける彼らは、夏の祭りを
いつまでも追いかけたりはしていないのだろう。


そう遠くない明日、自分たちも
「おいしいリンゴ」につられて変化して
ひと足さきにおいしくなった太陽を、
葉っぱの先から味わうかのように。

「おいしいリンゴ」がもたらす
ダイナミックな変化は、お祭りも変化させる。

おいしいリンゴが畑の苗を育て、
かぼちゃにしていく。
やがてかぼちゃは収穫され、
さまざまな形に加工されていく。


そのまま食べてもおいしいかぼちゃを、
あえて姿カタチを変えて
もったいないと思いながらも、
秋のお祭りとして季節を味わう。

それもこれも、
「おいしいリンゴ」が空から降り注ぐからだ。


「おいしいリンゴ」が
島を、街を、世界を真っ赤に染め上げる。
多様な変化を生み出す、
熟練した職人タマシイにさえ感じる。


ぼくもつられてタマシイの叫びを
あげるとしよう。

見なれた赤いフラワーが咲きほこる
赤い公園の片隅で。

「ワンダー!!」


コケでした〜。





「あつ森」には「おいしいシリーズ」ないので
トップ画像は「どうぶつの森ポケットキャンプ」
からです♪




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